不入山(いらずやま)1336.2m 高知県津野町 2022.11.9(水)天気・晴れ メンバー.3人
2013/2製作の地図です。今回は周回せずに下の分岐経由の道を往復しました。

Iさんが高知県津根の町と梼原町、そして紅葉のきれいな愛媛県の小田深山渓谷に行きたいとの話がでたので、道中にある不入山を計画に入れました。
関西人にはなじみの薄い山域ですが、四万十川源流の山で過去2回登っていますが、最後は9年前になります。
5:30姫路を出発。山陽~瀬戸中央~高松・松山道~高知道を走り須崎中央ICでおります。下のR53を少し走ると短いトンネルがあり、その先右折R193の交差点があり右折します。通行車両が少ない道を走っていると、右前方の山の上にズラリと並んだ風車が見えてきました。風車の駅があるので駐車します。

駐車場には風車の羽根の実物が置いてあり、羽根の後方山の上に風車が見えます。
1000mほどの尾根上に合計20基が稼働中で、風の里公園となっており道路が走っています。帰りに道路を走る予定です。

少し走ると山間部に入り、六つほど短いトンネルを抜けると道の駅布施ケ坂があり、私はパスですが土地の産物のお買い物です。
道の駅を出ると布施ケ坂トンネルがあり、もう一つ小さなトンネルを出ると橋を渡りすぐ右折します。この小さな流れは四万十川です。
小さな集落が点在している中を四万十川の流れに沿って登って行きます。一応県道378ですが車一台分の細い道路で、対向車が来ないよう願いながら5キロほどで四万十川源流入口に着きました。有名な四万十川ですが、この道路ではツアーバスは入れませんね。

標識にある2.5キロちょうどで登山口に着きました。二つの道の駅で買い物したりで時刻は10:10になっています。距離は327キロです。
福岡からバイクでツーリング、テントであちこち回っているそうで、バイクはこの先のカーブを登った地点に停めているそうです。
10:25さあ出発です。石段を登った所にある大きな四万十川源流の碑。

大小の岩がゴロゴロした道を登ります。

四万十川源流の碑の案内板が多く設置されています。年配の単独の男性がカメラをぶらさげて下りてこられました。神戸ナンバーの車の人です。
登山でなく源流の写真を撮って下山されるそう。お話をさせていただくと60代前半の一人暮らし。車で寝泊りで気の向くままの一人旅だそうです。

9年前にはなかった道標があちこちに。有名になった四万十川源流ってどんな所なんだろう・・・見に来る人が増えたのでしょうね。

新しいベンチが三脚設置されています。源流点です。10:25のんびり歩いて25分かかりました。

かなり劣化した四万十川源流点の標識。上に(渡川)とありますがもともと渡川でしたが1995年に四万十川に改名されました。
学校で四国の三大河川は、徳島市に流れ出る吉野川、高知市の西部現在の土佐市の仁淀川、そして現在の四万十市に流れこむ渡川でした。なお水質では仁淀川の方がキレイだそうです。
左は近道で、右は林道終点経由で以前は裏道の私設道標がありました。周回コースですが、裏道は岩場やロープ場があり、距離・時間とも長くなります。それを話すとラクチンコース往復がいい、に決定です。
以前は道標がなく、こんな私設の案内板がありました。
分岐からは整備された道に変わりしばらくは等高線に沿って歩きますが、一部道幅が狭いところがあります。


南西から北西方向に鋭角で曲がります。

ここからは2~3mもあるササの中を歩きますが、整備された歩きよい道です。9年前は結構ヤブ漕ぎをした記憶が残っています。

赤みがかった背の高い木が目立ちます。


高く澄んだ青空に燃ゆる赤が映えます。全体的には紅葉は終わり、冬支度にそろそろ入ろうかな、といった感じです。

次第に傾斜がきつくなり何か所かのロープがあります。ただ足元が岩場でないので危険は感じません。

12:15不入山山頂に着きました。

一等三角点不入山。

展望は木立のため北と南のごく狭い範囲に限られています。その北側には特異な山容の山が見えます。

鳥形山です。日鉄鉱業鳥形山鉱業所で石灰岩の露天掘りでは日本一の鉱山で、あと100は堀続けられるそうです。
1971年にスタート、工事前は標高1459mあった山が地形図では平坦地の高度が約1160m、約300m削られたことになります。
掘リ出された石灰石はベルトコンベヤで約20.4キロ先の須崎港まで運ばれています。もちろんコンベアは走ってきたR197の頭上を横断していました。バックの石鎚山系の山やまも掘削前だと見えなかったかもしれませんね。
何度か登ったこれらの山やま、懐かしいです。切削場所のすぐ後ろ白い矢印に1346.5m三等三角点黒滝があります。


石鎚山をアップしますが直線距離で40キロ近くあり、デジカメではちょっと無理ですね。
中央おわんを伏せたような筒上山。右側にちょっとドキドキ、スリル満点のクサリ場があります。右端は手箱山。
ベンチに座ってお昼にします。持ってきて下さったごちそうに、暖かいラーメンを添えましょう。
1時間以上のんびりとくつろぎました。13:20になったので腰を上げましょう。北に向かって整備された周回コースが伸びていますが、登ってきたラクチンコースを歩きます。
転がっている道標を立て祠に手を合わせます。無事下山できますように。
中を覗いてみます。

木の間から南方向が覗きます。

刈り込まれたササで滑らないように注意しながらロープを下ります。

この道標で鋭角に曲がります。直進は方向違いの道です。

細くなった注意箇所を通過。

14:00裏道分岐に着きました。

ここからは谷に沿う岩のゴロゴロ道です。
14:25源流点まで降りてきました。しばらく休憩します。せっかくですから源流の水を喉に流します。ウマイ!

10分ほどの休憩で、さあ下山です。
珍しく紫の水が岩の間から流れ出ています。なぜでしょう?

14:50 駐車場に無事下りきました。お疲れさまでした。

登る時気が付きませんでしたが、素晴らしい紅葉です。

15:00もう来ることはないでしょう、不入山とお別れです。帰りは観光気分で風の里公園の風車見物としましょう。
(下の地図は2013年作成で、当時は四万十川源流点から風車NO20までの道路は未開通でした)
源流点入り口から6キロほど走るとNo20の風車の下に着きました。
左の風車の後方の三角錐の山は鶴松森、中央の山は先ほど登った不入山です。
広い公園もあります。


道路延長4.3キロに20ケの風車。見ごたえあります。圧巻です、大阪ガス系列の会社が運営する(葉山風力発電所)の工事用とメンテナンス用に建設されたものですが、公園として整備されています。
確か三重県の青山高原にも風車群があったと思いますが、行ったことはありません。
下のR193までの標高差750mを曲がりくねった道で下ります。今夜の宿は須崎方面に少しバックしたところです。
翌日、もう一度バックして風車の見上げながら西へ走ります。

今日は観光でIさんの行きたい所を巡ります。もう一度道の駅布施ケ坂の立ち寄り、昨日買い忘れたお買い物です。ついでに道路反対側が公園になっており、長い滑り台でひととき童心に帰ります。

次の行き先は・・・梼原町に入ると隅研吾の小さなミュージアムがあります。お二人は楽しみにしていた有名な建築家の建物ですが、私にはさっぱり・・・
写真も撮らなかったですが、もう来ることもないだけに、しまったな~。

梼原の町に入ります。お二人の行きたかった目的地です。町の駅ゆすはら、ホテルも入っています。Iさんが申し込みましたが満室で断られたそう。小さな町ですが観光客でしばらくの間空室がないそうでした。
ちょっと見た目には変な建物ですが、梼原は茅が特産品で、隈氏が伝統的な茅ぶき屋根を参考に設計されたもの。町役場や図書館などあらゆる建物に使用されています。

図書館を覗いてちょっとびっくり!これは一部です。カフエもあります。内部はふんだんに町の特産の材木が使われています。
市役所も入ってみましたが洗練されています。銀行も二行入っており、観光客も結構見学に来るそうです。

お昼はカレー専門店を紹介していただき、人気の何とかカレーをいただきました。1000円です。美味しい!

犬の散歩をされている年配のご婦人と立ち話。和田城という小さなお城があるので、ぜひ寄ってください、と勧められ行って見ます。
歴史はサッパリですが、梼原町ゆかりの六志士と坂本龍馬達8人の立派な銅像です。

幕末から明治維新にかけ、坂本竜馬や吉村寅太郎など土佐の志士たたちが土佐藩を脱藩するため、この町をひんぱんに通ったそうです。勉強になりました。

小さな町ですが見るところが多くあちこち回って出発です。ちなみにこの梼原町、人口を調べてみるとかっての1万人から現在3143人。高知県西部愛媛県との県境の山の中。産業もなく衰退する一方の町です。政治の貧困で地方の町が衰退するばかり。なんとかならないかな~ なんちゃって。
梼原の町からR440に乗り換え、県境の地方トンネルを抜け愛媛県に入ります。坂を下って2キロほど走ると左折、県道52に入ります。久万高原町から内子町に入ると、2車線から急に細い林道のような道に変わります。
谷川に沿って車1台分ほどのクネクネ道。私はこんな道は好きですが問題は対向車、すれ違える場所の確認をしながら走ります。横を流れている谷川、地図を見るとなんと下流は仁淀川です。曲がり曲がって土佐市で太平洋に流れ出ています。

14:20 もう終わりにちかずいた渓谷美を満喫、さあ出発です。川の源流に向かってどんどん坂を登って行くとスキー場が。リフトが1基だけ見え、オダスキーゲレンデとあります。
獅子越峠このあたりで標高1000m。ここから下の標高200mあたりのR380まで一気にカーブ連続の急降下です。結構楽しめます。
R380に出るとすぐにある道の駅(小田のせせらぎ)でトイレ休憩して出発です。右からのR379に合流、15キロほどでR56に乗り、すぐに松山道内子五十崎ICに入ります。
時刻は16時になっています。内子ICから姫路西ICまで292.5キロで、よく走る中央道だと恵那ICあたり。3時間半もあれば帰れるでしょう。
ノンストップで走るつもりでしたが、高松道豊浜SA手前で「お腹空いた,おいしい讃岐うどん食べようよ」でストップ。
四国の山に来た時は帰り道、ここでうどんを食べて帰ります。
姫路の友人宅19:40無事帰ってきました。日程に余裕があれば、四国カルスト・天狗高原のそばまで行ったので寄りたかったけど、残念です。
なお2日間の走行距離は786キロでした。