みちくさおじさん山を歩く

2011年 09月 26日 ( 1 )

北ア薬師岳とおまけの奥越取立山・能郷白山は通行止め

薬師岳(2926m) 富山県大山町 2011.9.24~25 (土~日) 天気・晴れ メンバー・5人



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この夏、太郎平小屋に泊まりながら時間の都合で残ってしまった主な山は鷲羽、水晶、薬師で、今回はそのうちの薬師岳に登ってきた。

もともと薬師は室堂から五色ケ原経由で計画していたが、長時間かかるので断念、短時間の太郎さんからのピストンに変更。
日程も23~25日の金~日は三連休で渋滞が予想されるが、都合で土~月に変更、行き帰りともよく空いていた。


24日(土) 天気・晴れ

4時半に自宅を出発。山陽姫路東より高速に乗る。名神に入っても今日は拍子抜けするほどガラガラ。
連休半日だから、すでに車は観光地かな?
天気快晴、北陸道杉津PAから見る、敦賀湾に浮かぶ敦賀半島西方ケ岳(左)から蠑螺ケ岳に流れる山並み。
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立山ICで降り、折立に10:45に着いた。8月6~9日に来た時は駐車場に入れない車が延々と路上に並んでいたが、今回も連休だけあり、同じくらいの行列だ。
Uターンのため道路終点まで入りターン、すると一番奥になんとか路上に一台分のスペースがり、ラッキー。
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11:00支度を済ませ出発。
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登山道入口に建てられているS38年冬、愛知大の大量遭難の碑から太郎坂の登りにかかる。
三角点までの標高差520mは、急登もある樹林帯の中をひたすら登る退屈で疲れる道だ。
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12:35 三等三角点青淵のある広場に着いた。ようやく美しい薬師岳が姿を見せてくれ、感激の瞬間だ。
ここまでくるとあと少し残っているが、樹林帯はほぼ終わり、その先は見晴らしのきく尾根歩きになる。
コンビニで買ってきたお昼にしよう。
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13:00 出発。下山してくる人は多いが、我々がほぼ最終組で、登ってくる人はほとんどいない。
灌木地帯を登ると草原に飛び出す。1934のピークを過ぎると一度樹林帯に下り、登り返すと再び草原に出る。木道があり、距離の入った道標が要所々に設置されている。
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やがて石張道に変わるが、石止めの木枠は朽ちたり、右に左にバラバラ。敷き詰めてあった石も数少なくなっている。8月に来た時は雨が降りだし、あちこちに水たまりが出来、ジャブジャブ歩いたものだ。
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振り返ると有峰湖が
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雪を冠ったような美しい薬師岳.
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14:35五光岩ベンチに着く。折立てから6キロ、太郎平小屋まであと2キロだ。
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正面手前小さな峰、ちょうど日陰になっている五光岩。
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なが~い道は続く。その先に太郎平小屋があるが、まだ先だ。
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15:25 やっと太郎平小屋に着いた。
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さすがこの季節、8月の雑踏がウソのような静けさだ。清算を済ませ部屋に案内される。
大部屋でなく個室でヤレヤレ。まだ時間が早いので、小屋南にある太郎山に向かう。
黒部五郎岳方面の縦走路から、少し右に入った小高い丘のような平らな山頂に、三等三角点太郎がある。
小屋から10分ほど、標高差僅か40mあまりの登りだ。
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正面に北ノ俣岳、左へ黒部五郎、双六、丸山、三俣華蓮と続き、大きくコルに下ってから登り返し、鷲羽、ワリモと続く。尚、画面ではわかりづらいが、コルには小さく北鎌尾根が覗いている。
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正面に薬師岳とぐっと張り出した東南稜。S38年冬、愛知大学生が迷い込み、大量遭難した尾根だ。
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小屋に向かって下る。太郎兵衛平には池塘が多く、きれいな水を蓄えている。
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夕暮近しの快晴の空。右に雲をかむった黒部五郎、標識の左に双六、丸山、三俣蓮華、北鎌尾根,祖父、鷲羽が並ぶ。
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本日夕食の献立。
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[参考データー]

自宅4:30⇒山陽姫路東IC4:40(山陽・中国・名神・北陸道)立山IC9:45⇒県道6⇒有峰林道小見線・折立駐車場10:45
出発11:00→三角点12:35~13:00→五光岩ベンチ14:35→太郎平小屋16:25

(走行距離 約480キロ 歩行距離 約7キロ  累積標高差 約1100m)



25日(日) 天気・晴れ

5:30 朝食をいただく。
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6:05 薬師岳ピストンは、休憩入れても5~6時間もあれば戻ってくるので、最低限度の荷物をまとめ、出発する。小屋の前から緩い木道を登ると、P2350を踏む。
ここから薬師峠に向かって下って行くと、薬師峠キャンプ場が見えてくる。今朝はよく冷えたので寒かったことだろうな。
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峠からは沢に沿って大岩がゴロゴロとした登りになる。
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やがて前方が開けてきた。
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あちこちに霜柱が・・・・今秋になって初めてだ。
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急登は終わり緩やかになると、朝日を浴びて羽毛状になったにチングルマが輝いている。見事な眺めだ。
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夏のお花畑を想像しながら緩い坂を登って行くと、なだらかな地形の薬師平に着く。
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ケルンを過ぎ登山道は左にカーブすると、正面にはこれから登る2701のピークが飛び出してきた。
薬師岳はまだずっと先だ。
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そして振り返ると、大パノラマが広がっている。すごい!思わず叫んでしまう。

パノラマ写真
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2701のピークを巻くと、昨年新しく立て替えられた薬師岳山荘が見えてくる。正面は2900のピークで、避難小屋が見える。薬師岳は左側。
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山荘手前に薬師岳カールの石碑がある。薬師岳カールは、北カール・金作谷カール・中央カール・南稜カールとあったが、北カールは崩壊して所在不明になっている。
金作谷カールは「剱岳・点の記」に登場する、山登りの名人 宮本金作の名をとった、と聞く。
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7:50薬師岳山荘着。小屋横のベンチでコーヒータイムだ。
不意に後ろの窓が開き、先代から引き継がれた 美人の女将が「ゆっくりしていってくださいね」と話しかけてこられた。
もと音楽教室講師で二児の母親とホームページに記載されているが、とっても感じのいいサービス精神旺盛なオーナーだ。
事務的な太郎さんより、こちらに泊まった方がよかったかな・・・

9:35 薬師岳に向かって出発。急な登りにも徐々に広がってくる景色に見とれ、あまり疲れを感じない。
バックには乗鞍・御嶽が視界にはいりだした。北東方面からの笠ケ岳は、槍のように尖っていてすごく端正な山容で美しい。
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8:55 避難小屋の立つ2900ピーク。
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右より二つ目が薬師岳で左端が北薬師岳。天気快晴、早く薬師に登り剱が見たくて気がせく。 
9:15 山岳信仰の山、薬師如来を祀った祠が建つ薬師岳頂上に着いた。素晴らしい展望に歓声がわく。
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駒ケ岳同様に薬師岳と名のつく山は多いが 、ここがその最高峰だ。2等三角点薬師け岳にタッチ。
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さあ360度の雄大な大パノラマを楽しもう。ここからヤセ尾根を30分ほど歩いた北薬師岳の右に、8月15日に頂上に立った剱が堂々と聳えている。その右の高い峰は立山だ。ヤセ尾根から下る美しい斜面が金作谷カール。
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アップで見る左剱岳と右立山。立山の右奥に白馬岳がかすかに見える。右手前右中央の緩く右に傾いた平地が五色ケ原。
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立山から右方向には、後立山の名峰が連なる。
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さらに右に視線を移し アップで。
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剱から蓮華までをパノラマで見る。
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登ってきた道を振り返る。画面中央に米粒程の赤い屋根の太郎平小屋が確認できる。左の山は北ノ俣岳。
画面中央尾根上を右に延びる白い線は折立に下るなが~い登山道。
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9:35去りがたい大展望をあとに、下山開始する。前方は避難小屋のある2900のピーク。
左から笠、黒部五郎、ピークの右は北ノ俣。
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巨大な中央カール。流れるような斜面が美しい。右の尾根が愛知大学生13名が迷い込んで遭難死した東南稜。
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この遭難は、のちに”サンパチ豪雪”と名付けられたS38年1月、愛知大学山岳部13名が薬師岳を目指したが猛吹雪のため頂上手前で登頂を断念、下山途中、現在避難小屋のあるP2900で方向を間違えて東南稜に迷い込んで全員遭難死した痛ましい事故だ。
薬師から下ってくるとP2900あたりで尾根がY字型になっており、右が正規ルートで太郎小屋に下るが、間違って左の東南稜に下ってしまった。
しかも全員が地図もコンパスも持参していなかったので、ルート間違いも気が付かなかったという。
初歩的なミスと豪雪が重なった痛ましい大量遭難事故だった。
左に槍~穂高連峰を見ながら、下る。
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快適な尾根道を下る。手前は薬師岳山荘、その向こうの赤い屋根は太郎平小屋。折立に下る尾根道が小屋から右に延びている。
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振り返る薬師岳手前の2900のピーク。
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10:10薬師岳山荘に着く。10分ほど休憩して出発。薬師峠のキャンプ場に着くと、一張を残すのみで、テントは撤収されていた。峠から一登りで木道になる。快適な笹原の道の前方に、太郎平小屋の赤い屋根が見えてきた。しょうめんは太郎山。
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11:40太郎平小屋に戻ってきた。薬師岳を見ながら、山小屋のお弁当でお昼にする。
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12:20 素晴らしかった薬師からの展望を脳裏に焼き付け、いよいよ折立に向かって下山開始する。なが~い道のりに、いささかウンザリするが、途中三角点でコーヒータイムをとる。
ここからは樹林帯に入り、退屈な道に変わる。15:25折立に無事降りてきた。
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今日はこちらで一泊、明日は帰り道でどこかの山に登る予定だ。
その宿だが、帰り道に通る亀谷温泉の白樺ハイツに泊まりたかったが、満室なので、立山駅前に変更。
白樺ハイツは、日帰り温泉としてこちらに来たときは利用させてもらっているが、お気に入りの温泉でもあるだけに、残念だ。
15:45駐車場スタート。16:2立山駅前のロータリーに面した千寿荘に着く。
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さすがこの時間、電車・ロープウエーの駅に人影はなく、ひっそりとしている。千寿荘は一泊二食で税込み¥7675と非常に安い。何人かの登山者が泊っておられる。
年中無休だが冬季は1~2m、時によっては4mから積もったこともあり、近くに大きな極楽坂スキー場があるが、近年のスキー離れで閑古鳥の泣く日が多いそうだ。
夕食の献立
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相談の結果、明日は希望の多い能郷白山に行く事にした。

[参考データー]

太郎平小屋6:05→薬師峠6:25→薬師岳小屋7:50~8:15→避難小屋8:55→薬師岳9:15~~9:35→薬師岳小屋10:10~10:20→薬師峠11:20→太郎平小屋11:40~12:20→五光岩ベンチ13:00→三角点14:00→折立駐車場15:25
出発15:45→有峰林道→県道6→立山駅前・千寿荘16:25

(走行距離 約40キロ 歩行距離 約14.5キロ 累積標高差 約820m)

by hotaka443 | 2011-09-26 23:16