No472 北アルプス 涸沢から奥穂高岳
4人
1日目は上高地から横尾まで
何度か登った穂高ですが、涸沢経由のコースはもう10年以上も前になるかな~。今回は前穂はいいから奥穂に登りたい友達を乗せて出発、平湯温泉アカンダナ駐車場を目指します。
姫路を5時に出発、山陽、中国、名神、東海北陸、中部縦貫を経由して終点高山でおります。
一度R41に出て側道を走りすぐの信号を左折、県道457へ。2キロ余り走った始めての信号を右折、宮川の橋を渡ると旧R41の三叉路に突き当たります。ここの信号を左折して富山方面へ、800mほど行くと信号があるので右折します。
この道は県道89ですが、あとは平湯温泉まで直進です。なお6キロ弱で交差点名町方があり、右の高山市内からのR158と合流してこの先R158を走ることになります。このルートが平湯温泉への最短コースです。
名神を走るとまず草津PAで休憩する習慣がついていますが、あとは長良川SAで休憩、2か所の休憩で平湯温泉アカンダナ駐車場に10時ジャストに到着しました。
休憩回数にもよりますが平均5時間半~6時間なので、今日の5時間は早い方です。
広い駐車場は今日は平日のせいか半分ほどの車です。バス停への階段を降りると、タクシーの運ちゃんが上高地まで6000円で行きますよ、の勧誘。但しジャンボタクシーなので6人ほしいとの事なので、ちょうど近くの2人ずれに声をかけるとOKの返事。
バスで往復2050円、片道1160円かかるし、バス35分に対し20分くらいと早いのでラッキー。
10:45 上高地に着きました。バスターミナル・休憩所は大勢の人。2階のレストランで昼食をとります。
11:30 支度を済ませ出発です。定番の河童橋からの穂高方面はあいにくのガスで、裾の方しか見えません。
今夜の宿横尾山荘まで約3時間の行程です。ほぼフラットな雰囲気のいい樹林帯の中を歩きます。
50分ほどで明神に着きました。ここまでは観光客も多いですね。
小休止ののち次の徳沢を目指します。道は梓川により沿うようになり、人通りも急に少なくなります。
徳沢ロッジを右奥に見て
やがて13:20徳沢に到着です。
15分ほど休憩し今夜の宿泊地横尾に向かいますが、ここまでくると観光客の姿は見えなくなりました。徳沢からちょうど1時間の14:35、横尾に到着しましたが、以前の記憶とどこか違っています。
それもそのはず、2009年8月にリニュアルされたそうです。
涸沢に向かう梓川に架かる吊橋横尾大橋。屏風の頭方面はガスです。
橋の上から梓川の清流を。
なお横尾山荘といえば忘れられない思い出からがあります。
15年ほど前のお盆休みの事ですが、今回の逆コースで朝自宅を出発、前穂登山道から登り岳沢小屋で一泊。翌日は前穂から奥穂に登り涸沢手前まで下りてきた時に激しい雷雨に合いました。
雨具をつける間もなく涸沢ヒュッテに逃がこみ、小屋でおでんをいただきながら考えます。
これからどうするか、ヒュッテで泊ってもいいけどまだ早いし、横尾か徳沢まで行くか、と雨のやむのを待って出発しました。
しかし横尾に着いた時はうす暗くなってしまったので宿泊を申し込んだところ、「もう満室です」と言われ途方に暮れていたところ、今から上高地まで行っても最終バスには間に合わないので、空いている所があるかどうか聞いてみましょう、とどこかに電話。
嘉門次小屋がOKで車でここまで迎えに来られます」とご親切に言ってくだったのでホッとしたものです。
一般車が走れない治山運搬路を真っ暗な中を走って嘉門次小屋に到着。あの時はただただ感謝の気持ちでいっぱいでした。
横尾山荘に来る度にあの時の事が思い出され、なつかしいです。
お風呂につかり近くを散策、夕食を頂いてぐっすり睡眠をとり明日にそなえます。
[本日のデーター]
姫路5:00⇒姫路東(山陽・中国・名神・東海北陸・中部縦貫)高山⇒R41⇒県道457⇒2.3キロ先のJR
上枝駅前交差点右折⇒約400mで県道89(旧R41)⇒右折800mで県道89⇒R158平湯温泉アカンダナ駐車場9:00着 ⇒タクシーで上高地着10:45
上高地11:30→明神12:20→徳沢13:20~13:35→横尾14:35
(走行距離 約420キロ 歩行距離 約10キロ)
2日目は穂高岳山荘まで
5時から朝食をいただき、準備をすませて5:40横尾山荘を出発します。
山は昨夕同様ガスがかかっています。
横尾大橋からしばらくは平坦な樹林帯の中を歩きます。
15分も歩けばガスの中から屏風岩が現れました。高低差約700m、国内最大級でクライマー憧れの岩場です。
5:55岩小屋跡を通過。ここから登山道左下を流れる横尾谷を渡渉、屏風岩に取り付きます。
岩小屋跡から30分近く歩くと、屏風岩に架かっていたガスが晴れてきました。
狭い谷間から南東方向に見えるのは、長摒尾根と長摒山あたりでしょうか。
6:35本谷橋です。
狭い流れの上に以前は見られなかった仮橋が架けられています。河原は休憩地点なので、この橋を渡る方便利ですね。
15分ほど休憩して出発です。ここまでは高度160mほどの緩い登りでしたが、岩混じり急坂にかわります。
急坂が落ち着くと、並行していた横尾谷は右の山あいに離れていきますが、谷筋には多くの残雪が見られます。
ガレ場を数回トラーバスしますが、ここはまだ新しくかなり上からガケが崩れています。
標高2100mあたりまで登ると雪が現れました。
今冬はあまり雪に接する機会がなかったので、残雪を踏みしめて・・・
8:15山荘分岐です。右は涸沢小屋、左は涸沢ヒュッテですが、展望のいい涸沢小屋に向かいます。
坂を登り切り涸沢山荘が見えてきました。あれ~ 有名な涸沢テント村は閑散としています。
涸沢小屋が近づいてきましたがテント場一帯は雪に埋れています。この冬このあたりは例年よりの多いと聞いていましたが・・・雲の間から左の方にザイテングラードとその先に穂高岳山荘の立つ白出のコルが見えます。右は涸沢岳方面です。
8:40涸沢山荘に到着しました。横尾からちょうど3時間、予定通りです。
テラスから見る残雪の、さみしい涸沢テント村。下の写真と比べるとその違いがくっきり。奥の建物は涸沢ヒュッテです。
ヒュッテをアップ
残雪が美しい涸沢カール。カール上部は長い吊尾根。吊尾根の左は前穂高岳で左へ2峰・3峰と続き、写真には写っていないが高度を下げながら8峰まであり、前穂北尾根を形成しています。
この涸沢カール、忘れられない煮貝思い出があります。
山を始めた50年ほど前、この涸沢カールを無謀にもアタック。かなり登ったところで小屋から放送で
「そこの登山者、そこはコースではないので至急下りなさい。危険です」まだ山をよく知らない頃でした。
東方向を見ると左奥にピラミッド型の美しい常念岳がそびえ、左のコルにのコルに常念小屋があります。右手前は屏風の頭。
20分ほど休憩の後、いよいよザイテングラードに向け出発です。
涸沢槍と獅子岩、ガスを心配していましたが、大好きなこの風景を見ることができ感激!
ザイテングラードが近づいてきました。赤い矢印が取り付き点で、右上の白出のコルまで細い尾根上を登ります。ちなみにザイテングラードとは支稜線・支尾根を指します。
取付点直下の雪渓を渡ります。
ザイテングラード取付点ではご苦労さん、とシナノキンバイが迎えてくれます。
目の前に迫る前穂方面。前穂を中心に右にのびるのが吊尾根。右に1峰、2峰へ続きます。
振り向くと右下に涸沢ヒュッテが。後方左きれいな三角錐は常念岳で右の蝶ケ岳まで長い尾根が延びています。
目の前の雪渓をトラーバス
美しい山容の常念岳。何度登ってもいい山ですね。左は横通岳。
まだまだ先は長い。
短いハシゴを登ります。
小屋まで20分。
先ほどから頻繁にヘリが往来しています。荷揚げ荷下ろしのヘリです。
小屋がやっと見えてきました。
小屋の東側はまだ”2~3mの雪の壁が残っています。
またヘリです。結局2往復して飛び去りました。
奥穂へ登る人下る人。
小屋でお昼をいただきながらこれからどうするか、検討します。当初の計画では北穂から奥穂に登る予定でしたが日程等の都合で北穂はカット。時間と体力があれば小屋から涸沢岳のみ往復しようでしたが、皆さん疲労激しく中止。ありあまる時間は小屋でのんびりしょう、で決まりです。
しかし昼過ぎから時間の長いこと長いこと。仮眠すると夜が眠れなくなるのでおしゃべりしたり備え付けの本を読んだりで、なんとか時間をつぶします。
[今日のデーター]
横尾山荘5:40→本谷橋6:35~6:50→涸沢ヒュッテ・山荘分岐道標8:15~8:25→涸沢山荘8:40~9:00→ザイテングラード取付10:15~10:30→穂高岳山荘11:45
(歩行距離 約7.5キロ 累積標高差 約1460m) )