No430 岡山県津山市・戦国城址の矢筈山


矢筈山は大小合わせると全国に20座以上はあると思いますが、近くでは大山の北の矢筈山、四国徳島の阿波矢筈山、好きな山の一つ高知県の土佐矢筈山などがあります。
今日は岡山県津山市の里山、矢筈山に3年ぶりに登ります。
矢筈山は美作と因幡に勢力を誇っていた草刈衡継が1532年頃に築いた山城で、東西1600m、南北500mで岡山県内で最大の中世の山城です。
8時出発、山崎ICから中国道に入り津山ICで降りるとR53から県道6に乗ります。ICから約19キロ、道路右側にある千磐神社・矢筈神社参拝者用の広い駐車場に車を停めます。

10時スターです。千磐神社で登山の無事をお祈りしておきましょう。

境内右側に津山市指定の天然記念物、臥龍藤と御神木の二又杉が植えられています。


幹は複雑な曲線を描いています。確かに大蛇が臥す姿に似ていますね。

根はどこ?左の石灯籠のさらに左の境内の端になります。



写真ではわかりずらいですが、藤は高さ40mの二又杉に絡みつき、上へ上へと伸びています。

神社の境内右側にある道標よりより登山道に入ります。

すぐに道標があります。

植林の中のジグザグ道を登り尾根に出ると堀切です。尾根の末端とその先の小さなピークのふくらみの間で、標識がなければどこにでもある地形です。

この辺りは植林も薄く陽射しが射しこむため明るい感じです。

樹間から西方の視界が広がり、泉山や角ケ仙、そして手前に先端の尖った白金山が登っておいで、と手招きしているようです。時間あれば帰りに登ろうという声も・・・

暗い植林に入ると、地面に落ちた道標があるので、とりあえず応急処置を。

2012・5・17はこうでした。

明るい自然林に出ると、重苦しい雰囲気から解放されたようでホッとしますが、傾斜はきつくなりジグザグを切りながら登って行きます。

10:40大岩です。但し名前ほどではありませんが、岩の少ないこの山にとっては大岩の部類に入るのでしょうね。

下の千磐神社境内に(矢筈城ご案内)のパンフレッドがおいてありますが、それによるとここの大岩が西の城内への入口になっています。少し歩くと武者隠があり、その先が成興寺丸跡です。東西30間、南北8間,成興寺という禅寺があったそうです。

ちょうどこの辺りが中間地点になります。

虎口・堀切・櫓台・小郭などを見送り石垣段につきます。向こうにやっと矢筈山山頂(本丸跡)が見えてきました。

三重堀切に向かって急な階段を降ります。


ここまでが西郭群ですが、これから先が東郭群です。
この急な階段の上は三の丸です。


三の丸からJR因美線美作河合駅へ下る道を分けます。


次は二の丸への登りです。

二の丸へ登る途中三の丸を見下ろします。

二の丸は写真忘れで2012・5・17の写真です。

二の丸からひと登りで11:30、本丸跡・矢筈山山頂に着きました。

四等三角点矢筈山。



北西方面の展望です。

南東方面。

角ケ仙方面アップします。角ケ仙と泉山を入れたはずが、泉山は切れていました。左端のピークの少し左にあります。

北方の展望。

下山後の温泉を考えます。帰りの道沿い加茂町に百々温泉がありますが、何度も行っているので新鮮味がありません。そこで写真の旧阿波村(現在は津山市)にある阿波温泉にします。一度だけ入ったことがありますが、こじんまりとしたいい温泉です。
上の写真の阿波村の文字の下あたりにある、あば温泉あたりをアップ。

⒓時ジャスト、食事を済ませ下山開始、コースはピストンです。二の丸あたりから因美線JR美作河合に下るコースがあり、また駐車場から1キロのところにJR知和駅があります。
わずか一駅なのでJRを利用してもいいのですが、典型的なローカル線で一日鳥取方面5便、津山方面6便。ダイヤを調べましたが何があるかわからない登山ではとてもとても。歩くと約3.5キロ、しんどい距離です。
1時間後の13時に駐車場に無事下りてきました。あば温泉は15分ほどの距離です。
温泉で1時間ほどのんびり。シルバーで300円でとても安いですね。

温泉14:20出発、往路を引き返し16時半頃姫路に帰ってきました。
なお岡山県和気町の佐伯天神山にある天神山城跡は長さ1300m。矢筈城址よりやや短いですがよく似た感じで、向こうは案内板や道標はしっかり整備されています。