みちくさおじさん山を歩く

No349 2日後にまた北陸へ・シャクナゲロードの火燈山から富士写ケ岳

火燈山(803m)~富士写ケ岳(941.9m)石川県加賀市・福井県坂井市 2014・5・4(日) 
天気・晴れ メンバー・2人

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2日に浄法寺山から丈競山に登りましたが、今日は丈競山から北西に直線距離にしてわずか3.6キロしか離れていない火燈山から富士写ケ岳を縦走します。
丈競山から眺められる火燈山ですが、あの日はあいにくガスで視界が遮られて、何も見えませんでした。

連休の混雑を予想し、少し早目の4:30自宅を出発、相棒は先日に続き北陸の山大好きさんです。
名神で若干の混雑はありましたが、北陸道丸岡ICから県道17・10を走りR364に入ります。
すぐに福井・石川県境の丸岡・山中温泉トンネルを抜けると、右折して旧R364に入り、バックする形になります。

少し走ると駐車場があります。大内登山口でここに下山の予定ですが、すでに満車。溢れた車が路肩にズラリと並んでいます。

登りは500mほど先の大内峠登山口で、車は登山口駐車場の予定でしたが、満車らしく次々バックしてきます。これ以上走ってもムダと判断、早く停めないといずれ路上も止められなくなりそうです。
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それにしても驚きです。相棒さんも耳にした事のない山だけに、果たして登山者がいるのだろうか?と心細そうにしていましたが、このすごい車の行列にただただ驚くばかりです。

急いで準備を済ませ、8:15出発します。その後も次々と走ってきた車は先方でUターンして戻ってきます。
この人出をみると、こちらでは相当有名な山のようですが、私には知識のない山でした。

昨秋、すぐ近くの加賀大日山に登った際、偶然に富士写ケ岳登山口の道標を見つけ、帰って調べてみると枯淵コースという事がわかりましたが、しかし1000mにも満たない山で、高山志向の私には関心のない山でした。

ところが一昨日浄法寺山で「富士写ケ岳はガスで見えないけど、そろそろシャクナゲが満開で賑わう頃・・・」と耳にした言葉が頭に残っており、また初物食いと言おうか、登ったことのない山に憧れるタイプ。

低山ですが、富士写ケ岳というちょっと変わった山名にも興味が湧き、これまた変わった名前の火燈山と縦走出来るという事を知り、よし、ひとつ登ってみるか!とやってきました。

それにしても浄法寺山で耳にした通り、すごい人出に正直驚いています。

旧R364は登山口近くで通行止めになっています。途中に民家がないので、約1キロほどが登山者用に開放されていると言った感じです。
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登山口手前の広場に石碑があります。
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          今大内の者すべてこの村を去る 心だけをこ地に残して

石碑の下にはめ込まれた碑文。胸がつまる想いです。30年ほど前に廃村になったのですね。
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石碑の傍にある白山神社。村人たちがお参りに来ていたのでしょうが、今は訪れる人もなくひっそりと林の中に佇んでいる・・・
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しんみりとした気持ちを振り切って、さあ登りましょう。
白山神社横の 火燈古道・大内峠の道標からスタートです。
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大内村の人々が下の町に行く時に通った峠道。大内村は石川県ですが、峠を越えると福井県です。位置的にみて福井県とのつながりが深かったと思われます。
峠を越える村人たちを静かに見守ってきたお地蔵さん。今では峠を越える人もなく、福井県側は廃道になっています。
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峠からひと登りで県境尾根に立ち、あとは尾根伝いに火燈山に向かいます。
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おおむね自然林で視界はありませんが、高圧線の鉄塔下では二つ谷を越した向こうに、富士写ケ岳が青空に浮かんでいます。しかし遠いな~
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鉄塔を過ぎしばらく登ると、ところどころにしゃくなげの花が見られるようになりました。
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日本海からの強風が吹きつける豪雪地帯だけに、背が低くちょうど目の前に咲いています。
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登るにつれ登山道の両脇はもう花でいっぱい。
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まるでシャクナゲ通りです。
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花に見とれて歩いていると、突然目の前が明るくなり、10時ジャスト山頂に飛び出しました。火燈山です。
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すぐ東はこれから登る小倉谷山です。
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南東方向には一昨日登った丈競山と山頂の避難小屋が見えます。右は浄法寺山です。
わかりにくいですが、丈競山の手前の山が北丈競山です。
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画面左に荒島岳がボンヤリと見えま~す。
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15分ほどコーヒータイムをとり、富士写ケ岳に向かって縦走開始。地元の人の手によって整備された不惑新道に入ります。
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小倉谷山が近づきます。
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火燈山でもう終わったかな、と思っていたしゃくなげが、まだまだ続きます。
10:40小倉谷山に着きました。但し地形図は無名峰で三角点は三等、点名は伏排になっています。
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南東側の展望は位置的に火燈山と変わらず、右から浄法寺山、丈競山、高平山、そして高平山の左後方にボンヤリと荒島岳が見えます。
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そして・・・東には雄大な、まだ雪をまとった白山がどっしりと腰を据えています。
パノラマ写真です。少し霞んでいますが、白山の前には越前大日山・加賀甲・加賀大日山・小大日山など、昨年登った懐かしい山々が並んでおり、拡大してみるとなんと加賀甲山頂の大日小屋まで見えるではありませんか。直線距離で12キロほどです。
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さてここから富士写ケ岳まで、地形図を見ると少なくとも7~8個のピークが並んでいます。私たちと逆回りの人も多く、まだまだシャクナゲは続きますよ、と興奮気味に話されます。
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次のピークです。
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富士写が正面に見えてきましたが、まだかなりの道のりです。
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起伏の少ない次のピークですが、しゃくなげとタムシバに飾られた尾根道を快適に歩きます。
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雲が低くなってきました。ちょうど白山は正面ですが・・・
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いくつピークを越えたかな?富士写がぐんぐん近ずきます。
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気持ちのいい尾根は終わり、最低コルに向かって道は激下りです。ああもったいない・・・
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最低コルを過ぎると再び登りです。コルの手前あたりで姿が見えなくなった、と思っていたシャクナゲが、再び姿を見せてくれます。
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急な登りになってきました。そろそろ山頂近しでしょうか。
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急坂から緩やかな登りに変わります。やがて人の話声が聞こえてきました。
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12:15あっと驚く山頂に着きました。人人人でいっぱいです。
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正面の白山が何とか確認できます。
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三角点上の荷物をのけていただき写真を。一等三角点富士写ケ岳。
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場所がないので山頂から少し下ったところでお昼にします。狭い山頂とはいえ、この混雑には参りました。
今年のシャクナゲはすごいわ・・・地元の人の会話が聞こえてきます。
食事を済ませ白山を1枚。灌木が茂り展望はあまり良くありません。
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日本海方面です。かろうじて海岸線の確認はできますが・・・
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12:35延々と続いたシヤクナゲ尾根に別れを惜しんで、いよいよ大内コースで下山です。このコースにはしゃくなげはないのかな?
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どうしてどうして、そんなことはないですよ。これからです。
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火燈山から歩いてきた尾根を振り返ります。
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シャクナゲロードが続きます。日本海から吹きつける風をまともに受けるこちらの尾根は、背の低い木が目立ちます。
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高度を下げていくと何時しかシャクナゲも終わりを告げ、しばらくは椿が登山道を飾ってくれます。
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やがて花も終わり、深い緑の自然林の中をどんどん下ると13:45林道の登山口に下りてきました。
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林道を少し歩くと、旧のR364に出ます。
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まだ路肩には多くの車が停まっています。
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13:55駐車地点に戻ってきました。いや~すごかったです。4時間ほどシャクナゲの中にいたことになりますが、こんなに延々と続くシャクナゲはこれまで見たことがありません。感激しました。
14:00 白山の展望とシャクナゲを胸に刻んでスタート。すぐ近く、5分ほど走ったところにある(丸岡温泉たけくらべ)に向かいます。¥500 宿泊施設も備えた大きな温泉で、昨秋加賀大日山の帰りに立ち寄った温泉です。
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下山後の温泉は格別ですね。レストランでコーヒーをいただき、15時ジャスト帰途につきます。
帰りはR364~R416で福井北ICに入ります。

敦賀ICを過ぎると、舞鶴若狭道開通の用意が着々と進んでいます。白いカバーの下にはどのような文字が書かれているのでしょう。
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敦賀ICから1.5キロほど南に下ったこのあたりが敦賀JCTになります。

あとわずか、今年2014年7月20日15時開通予定で、小浜止まりだった舞鶴若狭道が北陸道とつながると、混雑する名神を通らなくてもいいので時間短縮と、33キロくらい距離が短くなります。
但し福知山~敦賀JCT間は2車線区間なので、これがネックかな。
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その名神、多少の渋滞がありましたが休憩するのも面倒で、温泉からノンストップで19:15自宅に無事帰ってきました。

[本日のデーター]

自宅4:30⇒山陽姫路東IC(山陽・中国・名神・北陸)丸岡IC⇒県道17・10⇒R364丸岡・山中温泉トンネルを抜けすぐに右折、旧R364に入り、大内コース登山口過ぎたあたりに路上駐車8:10

スタート8:15→火燈山10:00~10:15→小倉谷山10:40→最低コル11:25→富士写ケ岳12:15~12:35→林道13:45→駐車地点13:55

出発14:00⇒丸岡温泉14:05~15:00⇒R364・416⇒福井北IC[北陸・名神・中国・山陽)姫路東IC⇒自宅19:15

(走行距離 約680キロ 歩行距離 約10キロ 累積標高差 約1180m)

by hotaka443 | 2014-06-05 20:39 | Comments(0)