No318 紅葉も見納めの加賀大日山
6月に越前大日山(越前甲)に登りましたが、今日はわずか1キロほどしか離れていない加賀大日山(加賀甲)に登ります。
正確には避難小屋の建つピークが加賀甲ですが、同じ名前の山が尾根続きで並んでいるのはとっても珍しいですね。
但し越前大日岳は地形図では無名峰で、加賀大日は単に大日山表記です。
台風20号が列島に沿うように北東進、この時期台風がこのコースを通った場合、台風通過後一時的に寒気の流れ込みで冬型になり、過去何人もがアルプスなどで吹雪による遭難事故が起きています。
今日は悪天の土曜日でしたが、高層天気図では強い寒気の流入もなく、冬型も弱いので明日は回復すると判断、今年中には是非、と思っていた加賀大日山に向かいます。
加越国境や奥越方面の山は早朝出発すれば日帰り圏内ですが、ラクチン登山を目指し土曜日18:30山陽道に入ります。
北陸道木之本ICを過ぎた頃より雨が降りだし、福井県に入ると激しい雨が降ったりやんだり。
典型的な冬型のしぐれで、冬はこれが雪ですね。
福井北ICを21:15に下りますが、雨はやみませんが、まあ明日になれば回復るでしょう。
朝起きると曇り空で低い雲が南東に流れています。そのうち晴れてくるでしょう。朝食をいただき、6;50出発します。
R8から県道10に入る頃より雨が降りだし、R364に入ってすぐの福井・石川県境の大内峠あたりからはさらに激しくなります。弱ったな・・・と思いながらも我谷ダムを渡り、県道158に入ります。
158は大きな九谷ダムに沿って走りますが、急に雨はやみ一部で青空が覗くようになりました。よかった!
県民の森に向かう県道158とは途中で分かれ、道標の大日山登山口・真砂方面の林道?に入ります。
道標があるぐらいですから、知名度のある山でしょう。ただ真砂集落はすでに廃村のようでした。
大聖寺川に沿って走ること約6キロ、舗装林道終点の駐車場に8:00に着きました。
地元金沢ナンバーが1台、中学生くらいの男性4名と大人の男性1名が出発されるところです。
支度を済ませ8:20スタートです。駐車場横の一軒家はすでに廃屋ですが、かっては売店か何かのようです。
駐車場から未舗装になりますが、林道は大聖寺側に沿ってさらに延びていますが、途中かなりの悪路区間があり、普通車では苦しい道です。
10分ほど歩くとまた駐車場があります。
駐車場にある案内板。下りに歩く予定の徳助新道の案内で、登りの池洞新道には触れていません。
文字が禿げてしまっているので、画面上でわかる所だけなぞっておきました。
すぐに鳥居がありますが神社はここからは見えません。
鳥居のすぐ先に道標があります。徳助新道の登山口です。帰りははここに下りてきます。
8:45文字の禿げた登山口に着きました。ここで林道と離れ、右の急坂に取り付きます。
最初は雑木林の急な登りです。
一部植林があります。シカの皮はぎから幹を守るテープ、このあたりはヒモ巻きです。関西では色とりどりのテープが多いですね。
このあたりで標高650mあたり、木々は色づき始めています。谷の向こうの山々はすっかり紅葉しています。
なだらかな気持ちのいい道です。
再び勾配は増し、岩の混ざる歩きにくい道に変わります。雨にぬれて滑りやすく緊張します。
標高900mあたりより背の高いブナ林になります。背景の空が青ければ映えるのですが、残念です。
やがてササ原に飛び出します。
東から北にグルリと方向を変えると、小屋が見えてきました。
10:55立派な大日山避難小屋到着です。
中に4~5人のグループと、他に2人休憩されています。姫路からきたと話すと、へ~ こんな山どこで知ったの?とビックリ。
しかしありがたいな、関西ではまず知名度のないこんな北陸の山まで来てくれたのだから・・・
お話を聞くと地元山中山岳会のメンバーさんで、この小屋も管理されているそうです。
そういえば下の駐車場の看板も山中山岳会で立てられたものでした。
「それじゃ後の戸締りをよろしくお願いします」と一足先に出かけられました。
まだ早いけれどお昼にしましょう。
11:25食後のコーヒーをいただき出発します。外はガスが湧いてきました。
南西の方向に越前大日山が見えるはずですが・・・よ~く見ると中央の二重になった後ろ側の山のようです。
画面では一つの山に見えますね。
越前大日山より見た、加賀大日山避難小屋 2013・6・23 撮影
大日山に向かいますが、前方はガスで視界が隠されています。
ガスに浮かぶ前方左のピークが大日山のようで、下のササ原がカタコガ原です。
加賀大日山から越前大日山にのびる紅葉尾根。左のピークの後ろに越前大日山の頭だけ覗いています。
紅葉が映えるか否かは青空次第ですね。
カタコガ原は春になるとカタクリが咲き乱れるそうです。
避難小屋の建つ加賀甲を振り返ります。
甲と大日のコル近くに下りてくると沢に出ました。こんな山上なのにどこから水が流れてくるのでしょうか。
山頂まで高度差130mほどの緩やかな登りです。
12:05加賀大日山に着きました。しかし残念ながらガスに閉ざされ、視界不良の山頂です。
ここにも山中山岳会の手作りの山名標示板があります。机のようなものは方位盤です。尚、ここには三角点
はありません。
今年訪れた赤兎、大長山、経ケ岳、越前大日など白山展望台の山々は全てガスという巡りあわせに終わりました。
山頂から北に向かう登山道があります。カタクリ小屋から鈴ケ岳を経て小松市側の登山口に至ります。こちらの方が登山者は多いそうです。
12:20展望は諦め下山します。と その瞬間、越前大日山方面のガスが切れました。中央のピークです
ついでに越前大日山から見た加賀大日山です。2013・6・23撮影
登ってきた方向に引き返すとすぐ先が分岐になっており、右の徳助新道に入ります。
少し下った時 「きれいなきのこがあるよ」の相棒さんの声に振り向くと、なるほどなるほど。
近づいて指を広げると、ざっと17~18センチぐらいでしょうか。勝負する気だな!なんちゃって・・・
前方に小大日が見えてきました。
登りの池洞道とくらべると登山者は少ないのでしょうか、踏み跡が薄い所があります。
ロープの張られた急斜面の下りもあり、雨後の濡れた足許に注意しながら進むと、小大日山の美しい山容が近付きます。
13:20狭い小大日山です。空はガスも晴れ素晴らしい展望が広がっています。振り向くと左大日、右加賀甲が方を並べています。
加賀甲をアップすると避難小屋が見えます。
鈴ケ岳です。バックに白山が見えるのですが、今日はお休みです。
小松市方面です。かすかに日本海も見えます。
地形図に三角点がありますが、山頂には見あたりません。別の場所かな、と思いながら歩くと、少し先に二等三角点小大日がありました。
13:40 徳助ノ頭1053mのピークで素晴らしい展望です。ここでコーヒータイムにしますます。
左が小大日で中央が大日、右が甲です。
10分ほど休憩し出発、ここからはもう登りはありません。やがて幹の細いブナ林に入りますが急降下になり、濡れた道はツルツルです。
ブナから雑木林に変わりますが、急斜面は続きます。あちこちに滑った足跡が残されています。
15:00やっと登山口に下りてきました。ああ疲れた~
15:15 駐車場到着、15:25駐車場を後にします。標高は低い山ですが約7時間かかりました。春は花の山
になるそうですが、季節を変えてまた訪れたい、印象に残る山でした。
帰り道5~6台の車が停まっている九谷ダム展望台に寄って見ます。
ダム工事や新設道路で6ケ所の集落が湖底に沈んだそうです。
来た道を引き返し16:00 県道10沿いの(丸岡温泉たけくらべ)¥500に入ります。宿泊もできる大きな温泉です。
帰りは丸岡ICより北陸道に入り、20:45自宅に帰ってきました。
[本日のデーター]
駐車場8:20→池洞新道登山口8:45→大日避難小屋10:55~11:25→大日山12:05~12:20→小大日山13:20→徳助ノ頭13:40~13:50→徳助新道登山口15:00→駐車場15:15
出発15:25⇒林道⇒県道153⇒R364⇒県道10(丸岡温泉16:00~16:50)⇒丸岡IC17:10(北陸道・名神・中国・山陽)姫路東IC20:30
(走行距離 約720キロ 歩行距離 約10.8キロ 累積標高差 約1190m)