みちくさおじさん山を歩く

No300 奥越の名峰・経ケ岳

経ケ岳(1625.2m)福井県大野市・勝山市 2013.6.29(土) 天気・晴れ時々ガス メンバー・3人

No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_5134972.jpg


No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_5282833.jpg


今日は奥越の経ケ岳に登ります。予定では三ノ峰でしたが、昨日宿での打ち合わせで急遽変更になりました。朝食前に宿の前を走るJR越美北線の勝原駅を覗きます。手前の平屋が駅舎で、無人駅です。
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_14584174.jpg

5時に朝食をいただき、5:40出発します。勝原駅5:45発九頭竜湖行き下りがやってきました。キハ120型気動車で、ワンマンカーです。
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_1394688.jpg

すぐ傍の勝原駅に行ってみます。ちょうど登山姿の男性1人が下車され、駅前の荒島岳登山の案内図を見ておられます。駅の東に走り、もう1枚写真を撮っておきます。朱色5号に塗られた気動車には人影が見えません。
九頭竜湖からは折り返しの上り福井行になるので、大野・福井へ通勤通学で混むでしょう。

時刻表を見ると、九頭竜湖~大野間は上下合わせて1日10本、大野~福井間は上下合わせて18本、典型的なローカル線です。

国鉄時代、越美北線の九頭竜湖駅と、岐阜県側から北上して北濃でストップしている越美南線をつなぐ予定でしたが,赤字確実のため直線距離でわずか15キロを残して計画は中止。
越美南線は現在第三セクター長良川鉄道になっています。越美とは福井の越前と岐阜の美濃からとったものです。
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_13132991.jpg

無人駅の勝原(かどはら)駅。バス停の標識が見えます。鳩ガ湯行きが発着、車に乗れない年配者が利用されていたそうですが、閉館された今は・・・・
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_13474354.jpg

R158に出て西に4キロほど走って右折、県道239に入るとすぐに踏切があり、無人駅下唯野があります。
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_1423248.jpg

都会の喧騒からかけ離れた静けさ、じっと佇んでいたくなる雰囲気です。ローカル線っていいですね。
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_1425177.jpg

勝原から二つ西の駅で、勝原から7~8分です。先ほどの九頭竜湖行きが引き返してくる時刻が6:25で、その次は約5時間後の11:16までありません。運賃表です。
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_1482362.jpg

時刻は5:55 折り返してくる列車を見たい気もしますがあと30分もあるので山に向かいます。すぐに県道25に入り、すぐに県道26に出ます。5分も走ると左に 広域基幹林道法恩寺線が右に分岐します。
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_1457572.jpg

林道に入るとゲートです。昨年7月にも訪れていますが、このゲート、よく見ないといけません。
3本の電流線が走っているのですが、昨年は早朝でまだ暗かったため電流線が見えず、危うく突入するところでした。
そして昨年はなかった緑と白のコーンが置いてあります。これがないと突入するでしょうね。
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_1521044.jpg

No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_15102925.jpg

林道は標高差450mを8キロあまりの距離で駐車場まで登ります。駐車場の前は銚子ケ口展望所が設けてあり、南側の大展望台です。すぐ目の前は経ケ岳と双壁をなす奥越の名峰荒島岳です。
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_19441212.jpg

駐車場から少し林道を西に下った所に登山口があります。昨年の7月に来たときは雑草が刈られた直後でしが、今年は青々と茂っています。
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_2254754.jpg

林道を挟んだ反対側からは六呂師スキー場からの道が上がってきます。本来の登山口はスキー場にありますが、林道登山口までの1時間ほどがカットになります。登山道は大野と勝山の市境になっています。
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_2223313.jpg

尚歴史ある六呂獅スキー場は昨年12月、経営破たんにより閉鎖されました。遊びの多様化によるスキー人口の減少が主な原因です。それに伴いスキ場に隣接していた(トロン温泉施設・うらら館)も廃業です。
何度か利用しましたが、いい温泉だっただけに残念です。
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_22183293.jpg

最初は薄暗い杉林ですが、すぐに自然林になり、美しいブナ林に変わりますが急登です。
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_562096.jpg

ササユリのお出迎えです。
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_4564358.jpg

誰が名付けたのか・・・アダムとイブの木です。ブナともう一本の木が根元からしっかり絡み合っています。羨ましい・・・なんちゃって
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_4583889.jpg

前方の視界が開けると保月山です。時刻は7:45になっています。
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_5104847.jpg

三角点は三等で点名は笹谷です。
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_5121965.jpg

5分ほど休憩し出発します。一度下ると杓子岳に向かっての登りになり、長いハシゴがあります。
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_147897.jpg

梯子を登るとその先には短いですが岩稜歩きが待っています。これは経ケ岳が噴火した際の溶岩の塊です。
経ケ岳は140~70万年前に噴火、麓の六呂師高原一帯は流れ出した溶岩によって形成されたそうです。
バックは銀杏峰と部子山。
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_14114546.jpg

No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_14254980.jpg

もう一度ハシゴを登ります。
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_14255268.jpg

鋭く尖った「牛岩」の巨岩を巻きます。
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_14302582.jpg

やがて笹原の高原歩きに変わり、ニッコウキスゲが迎えてくれます。
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_14392723.jpg

No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_15252976.jpg

8:35地形図では無名峰の杓子岳に着きました。山頂らしきヒピークはなく尾根の一部のようです。
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_14532821.jpg

少し休憩して中岳に向かいます。ガスが湧いてきました。
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_1538459.jpg

No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_15382529.jpg
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_15384688.jpg

No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_1541598.jpg
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_15421272.jpg

中岳が見えてきましたが、深いガスで、経ケ岳は見えません。
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_15364060.jpg

中岳からは100m近くの激下りです。ロープも設置されていますがツルツル滑る赤土には役にたたず、灌木の中をそろりそろり・・・
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_1621012.jpg

下る途中から経ケ岳を見ますが、ガスで頂上は隠れています。
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_1611284.jpg


No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_1623268.jpg

9:15降り立ったところは「切窓」と言われるコルで、右下から登ってくる唐谷コースが合流します。
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_169399.jpg

ここから経ケ岳まで標高差240mの激登りになります。右下は噴火口跡の原始林ですが、ガスで全容は見えません。
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_16232930.jpg

No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_16251931.jpg

頂上を見上げますがまだまだ先です。
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_1627834.jpg

No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_1628180.jpg

10:00ジャスト 経ケ岳山頂に着きました。
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_1632265.jpg

昨年の7月もガスで山頂からの視界はゼロでしたが、今年も同じ条件です。この時期ですから仕方ありません。まだ早いですがお昼にしましょう。

経ケ岳の三角点はまだ未確認です。山頂の小広場の北に密生しているネマガリダケの中だと思うのですが、
今日も見つける事ができませんでした。

またここは南岳で少し北に北岳があり、吊尾根で結ばれています。白山の大展望台ですが、ネマガリダケが深く、昨年に続き挑戦しましたが、格闘の末、諦めました。

ガスは晴れそうにありません。展望はお預けで10:40山頂を後にし、切窓に向かって急坂を下ります。
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_17541913.jpg

左側のガスの中から、噴火口跡が現れました。
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_17585935.jpg

見るみるうちにガスがとれ 原生林に覆われた噴火口の全容が望めます。右上にボンヤリ荒島岳の姿も・・・
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_1835995.jpg

原生林を二つに割っているところが唐谷コースです。
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_1883847.jpg

さらにガスは薄くなってきました。手前中岳とその向こうが杓子岳です。
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_18141236.jpg

11:20 切窓に下りてきました。
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_18162237.jpg

中岳への急斜面の登りですが、赤土は朝と違いかなり乾いています。
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_18212784.jpg

No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_18214087.jpg

11:40 急坂を登りきると中岳です。ここでコーヒータイムです。経ケ岳のガスが切れました。急斜面に刻まれた登山道がはっきり見えます。
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_18264749.jpg

12:05 美味しいコーヒーをいただき12:05、次の杓子岳に向かいます。ここからは快適な尾根歩きです。
中央左は荒島岳です。
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_18301242.jpg

No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_18335846.jpg

No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_18384442.jpg

No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_18392728.jpg

12:25杓子岳を通過、ハシゴを下ります。
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_7592266.jpg

No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_18395569.jpg

ブナ林まで下ってくると、ほどなくアダムとイブの木です。
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_18482732.jpg

あとは樹林帯の道をひたすら下り、登山口の林道に飛び出します。林道を少し歩くと駐車場です。登る時はガラガラでしたが、途中で何人かに会った人たちの車が停まっています。時刻は14:05、約7時間半の山旅は終わりましたが、今回も山頂からの展望はダメでした。
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_1853362.jpg

14:20出発します。すぐにでも温泉に入りたいところですが、トロン温泉が閉鎖されたので、こちらに来たときによく利用する、福井IC手前の宿泊施設を兼ねた(美山森林温泉・みらくる亭)に向かいます。
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_1993845.jpg

15:25温泉着です。山の斜面に建てられており、2階までのエレベーターを使わずに歩くと、最上階の温泉まで90段の階段歩きになります。「あるけ あるけ ながいきろーか」 
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_19141251.jpg
No300 奥越の名峰・経ケ岳_b0185573_19142988.jpg

16:35ゆっくりと山の汗を流し帰途に着きます。

[本日のデーター]

宿出発5:40⇒登山口P6:25⇒R158⇒県道239⇒県道26⇒林道法恩寺線 経ケ岳駐車場6:25

出発6:40→保月山7:45→杓子岳8:35→中岳9:00→切窓9:15→経ケ岳頂上10:00~10:40
→切窓11:20→中岳11:40~12:05→杓子岳12:05→保月山13:05~13:15→駐車場14:05

出発14:20⇒法恩寺林道⇒県道26⇒R157⇒R158美山森林温泉15:25~16:35⇒R158⇒福井IC(北陸・名神・中国・山陽)姫路東IC20:00

(走行距離 約390キロ  歩行距離約 8・3キロ  累積標高差1040m)

by hotaka443 | 2013-07-18 05:38 | Comments(0)