No255 白山南縦走路 銚子ケ峰
メンバー・4人
以前から登りたかった山の一つです。出来れば別山まで足を延ばしたかったけど、往復約21キロ、累積標高差約2250m。
9~10時間で歩いている人が多いですが、単独か足並みがそろったメンバーでなければ無理ですね。来年以降の宿題です。
6時半に朝食をいただきます。
7時に出発しますが、枯れたあじさいの花が欲しいとおっしゃるので、あじさい通りにまわります。
R156と分かれ県道314に入りますが、この314号は一度走ってみたかった道で、海抜476mのR156から960mの桧峠まで一気に駆け登ります。
峠近くの紅葉 矢印が道路です
峠には大日ケ岳登山口がありますが、樹木が茂り展望はありませんでした。大きなスキー場をみて坂を下り、石徹白(いとしろ)集落の三差路を右折、県道127に入ります。
県道を約2.5キロ走り集落の最奥の白山長滝神社からは舗装された林道に入ります。
石徹白川に沿った道は燃えるような紅葉の真っ只中。空気の澄んだ深い山の中は都会近郊の紅葉とは、やはり艶やかさが異なります。
7キロ近く走ると、東屋とトイレ、広い駐車場が整備された白山石徹白登山口に着きます。8:20です。
光線の加減で文字が読み取れませんが、一番上が石徹白道で、白山室堂まで24.3キロ、登り14:10、下り10:20とあります。あとは平瀬道、砂防新道、市ノ瀬道、鳩ケ湯道です。
8:30 出発します。昔から歩いてみたかった石徹白道、少々興奮気味です。
いきなり420段の石段登りです。
階段を登りきると紅葉の世界です。
すぐに石徹白の大杉の前に出ました。高さ25m・幹まわり13m・樹齢1800年推定で、縄文杉が見つかるまでは日本有数のスギの大木だったそうです。
この石徹白道は泰澄上人が白山を開山する際歩いたとされ、古くからの白山南部の登山道ですが、その泰澄上人が使用していた杖がこの大杉になった という伝承があるそうです。
反対側に回ると、こちらは元気に枝葉を付けています。
幹の半分は枯れていますが、残り半分は健在のようですね。
紅葉の美しい快適な登山道です。
先に出発された若い男女に追いつきます。お話に夢中で、かなりのスローペースです。
登山口から1キロの道標に着きました。9:10です。
素晴らしい彩りの世界です。昨日の大日ケ岳はブナやミズナラの背の高い木が多かったけれど、今日は背丈の低い雑木林が多いです。
2キロ地点を過ぎると(おたけり坂)の急登にさしかかります。撮った写真はピンボケなので、これは下山時のものです。
おたけり坂の急登が終わると、(あまやどりの岩屋)があります。泰澄上人が雨宿りされたとか。人間が入れるような空間は見当たりませんが・・・
10:10に3キロポスト通過し、少し歩くと赤い屋根の避難小屋が見えてきました。
10:15 神鳩避難小屋に着きました。(正式には神鳩ノ宮避難小屋)。近年新しく建て替えられ、中には石油ストーブ2台、コンロ、水、毛布等などの備品が備えられています。
先ほど追い越した2人連れが登ってこられたので、出発します。
景色は樹林帯から灌木とササに変わってきました。
4キロ地点です。ササに覆われた1748mのピークと少し下った左斜面に母御石も見えます。
母御石です。泰澄上人の母親が白山に登ろうとするので、これ以上無理だ、とこの岩場で閉じ込めたそうです。
登ってきた方向を振り返ります。手前の尾根を右から登ってきました。昨日登った大日ケ岳も見えています。
銚子ケ峰が見えてきましたが、その右の別山は残念ながらガスに隠されてます。
11:15 なだらかなササ原に囲まれた銚子ケ峰に到着です。
三等三角点 点名は銚子峰です。
前方には一ノ峰、日陰になっている二ノ峰、三ノ峰と並び、その先雲の中の別山に道は延びてます。
別山 いや せめて三ノ峰まででもいいから登りたい気持ちですが、来年以降の宿題としましょう。
鳩ケ湯から三ノ峰を通って別山へ、また白山から別山へと登っているので、銚子ケ峰~別山間のみが残ってしまいました。
南西方面 後方中央にボンヤリと三角形の山が霞んでいますが 荒島岳です。
すぐ西に経ケ岳から赤兎山が見えていたのですが、カメラを構えた瞬間、あっという間にガスに閉ざされてしまいました。
南には平家岳が見えるのですが、この写真では残念ながら確認できません。
食事を済ませコーヒーをいただいていると、雪をお供に強風が吹きつけてきました。気温は3℃です。
遅れて登ってきたお二人は、帽子を真っ白にして雪にも負けずお食事中です。
時刻は11:50私たちは急いで下山します。
母御石を過ぎ、4キロポストあたりから空は晴れてきました。ヤレヤレです。
しかしこの雪で白山は一段と冬が近くなったことでしょうね。
避難小屋で小休止し、おたけり坂あたりまで降りてくると、再び紅葉の世界に入ります
13:50 いとしろ大杉通過、石段を滑らないように注意しながら14:00 駐車場に無事下りてきました。
空は快晴です。
水場でドロンコの靴を洗い14:15 駐車場を後にします。
石徹白川沿いの燃える紅葉を楽しみながら、帰りは北陸道福井ICに向かいます。
県道127は九頭竜湖の下流、九頭竜ダムの少し下でR158に出ますが、つい先日、九頭竜ダムで殺された女性の遺体が見つかった、とマスコミは大々的に報道。
せっかくだからその九頭竜湖を見たい、というリクエストに応え、福井とは逆方向の東海北陸道・白鳥IC方向に走ります。ここからはすぐです。
急坂を登る途中で大きな九頭竜ダム、北陸電力長野発電所が見えてきます。
高さ128mのロックフイルダムです。ロックフイルダムとはコンクリートでなく、岩石や土砂を積み上げて建設する方法です。
九頭竜湖は紅葉の名所で、多くの車で賑わっています。
広大な九頭竜湖だけに、湖畔の道は10キロほどあります。
美しい九頭竜湖と殺人事件の遺体発見場所、結びつけたくないですね。
適当な所でUターンします。なおダムから7キロ程上流に走ると、瀬戸大橋の試作として建設された吊橋(夢の架け橋)と呼ばれる箱ケ瀬橋があります。
この橋は平家岳に登る時に渡ります。(2009・6撮影)
イベントで賑わうJR九頭竜駅前を通り、15:20平成の湯に着きました。荒島岳など、こちらに来た時によく利用する温泉です。
温泉から見る荒島岳。東から眺めると、あの美しい独特の山容の山とはとても思われませんね。
別山から見た銚子ケ峰方面 (2012・7・26撮影)
[本日のデーター]
ひるがの高原からまつ荘7:05⇒R156⇒県道314⇒県道127⇒この先林道に変わり銚子ケ峰登山口8:20
出発8:30⇒いとしろの大杉8:40~8:50→2キロ道標9:40→おたけり坂道標9:45→神鳩避難小屋10:15~10:25→母御石10:50~11:00→銚子ケ峰11:15~11:50→母御石12:05→神鳩避難小屋12:25~12:35→おたけり坂13:00→いとしろの大杉13:50→駐車場14:00
出発14:15⇒林道・県道127⇒R158⇒九頭竜湖途中まで、平成の湯15:20~16:05⇒福井IC17:00(北陸道・名神・中国・山陽)姫路東IC 20:15
(走行距離 約450キロ 歩行距離 約9.2キロ 累積標高差 約940m)