みちくさおじさん山を歩く

悪戦苦闘の鈴鹿・雨乞岳

雨乞岳(1237.7m)
       滋賀県甲賀市/東近江市 2011.4.10 (日) 天気・快晴 メンバー・8人



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今日は鈴鹿スカイラインのR477武平峠から御在所岳と鎌ケ岳をピストンの予定で出発。
2008・9の集中豪雨で同道路は来年春まで通行止めだが、冬季閉鎖の終わる4月からは登山者の便宜を図るため、滋賀県側は三重県境の武平峠入口まで通行可となる。

これを確認して予定を組んだが、なんとまだ冬季閉鎖中。道路に雪など全くないのに、なんちゅうこっちゃ!
後日再確認をとったところ、4月14日16:00に開通さすとのこと。
おかげで今日はさんざんの山行となった。チト腹も立つけど、歩きにきたのだから、まあいいか。
                                    

6時に姫路駅を出発。順調に走り新明神甲賀土山ICを降り、県道9からR477に入る。大河原で通行止めの半開きのゲートを通過、鈴鹿スカイラインの旧料金所手前までくると、なんと通行止め。
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ここまできたのだから帰ることもできず、かといって武平峠まで急坂の国道を約4キロ、テクテク歩くのも大変だ。
昭文社の登山地図を広げる。現在位置から一番早く登れる山は・・・雨乞岳しかない。雨乞山に決定!

車が1台走ってきたが通行止めなのでUターンし、路肩に止まる。単独行の男性だ。
「トンネルまで行けるはずなのに・・・」また被害者がでたぞ。「仕方ないので雨乞に登ります」とおっしゃって先に行かれた。

8:55 準備を済ませ出発。車の走らない道路をいっぱいになって歩く。約1キロ歩くと前方に登山口らしき所が見えてきた。
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9:15 谷に突入する。地図にはコース名は記入されていないし、道標にもない。谷名の稲ガ谷は途中にある道標から知った。
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進むにつれ谷は荒れており急流がゴーゴー音を立てている。高まき個所が多いが、満足な足場のない所もある。これはかなりの難コース、一般向きではないな。
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厳しい地形から足場がなくなり、谷に降りて徒渉する。
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また高まき道になる。
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              下は滝になっている、何滝?        
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再びロープで谷に降り
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徒渉だ
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イワウチワの群生地に出た。緊張が融ける一瞬だ。まだ少し早いのか、蕾が多い。急斜面なので足場が悪く、写真を撮るのも大変だ。
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足場だけががかろうじて確保されているが、通過にはハラハラする。
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ロープ場に着く。かなり長いが、足場は十分あり問題はないだろう。
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ロープを登りきると険しかった稲が谷の流れから離れ、植林が広がっている。始めて見る道標だ。
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緊張から解放されホッとする。このコースの下りは危険だから別の道はないか、という声が出たが、確かにここは熟達者向きかも知れない。下りは距離が長くなるが、武平峠に降りる事に決定する。 
平坦だった植林の中の道は、再び急斜面になってきた。
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先ほどの道標がどうも気になってきた。歩いている道には薄い踏み跡らしきものはあるが、どうも正規の道ではないような気がする。道標の所で分岐を見逃したのかな?しかし多くの眼があるのだから
間違っていたら誰かが声をかけるはずだ。
それにもう一度戻るのも勇気がいる。とにかく下りと違い、頂上を目指して登ればいずれ着くだろから,行ってしまえ! 
植林が切れ自然林に景色が変わってきた。春の芽吹きはまだ少し早そうだ。                   
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テープもなく道は完全になくなってしまった。登山地図を見るが、縮尺が5万図でカラー刷りはキレイでも地形が読めない。その上視力が弱いときている。しかし除所に尾根が狭まってきたので、そのうち頂上に着くだろう。
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灌木地帯にかわり、視界が開けてきた。東を見ると御在所岳から鎌ケ岳がとってもきれい。ウワ~と歓声が上がる。
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ひたすら登る。このあたりまでくると踏み跡がしっかりしてきたぞ。
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前方にササを纏った美しい山、東雨乞岳かな。
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このピークに立てば、素晴らしい景色を見せてくれるはずだ。
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出発してからすでに3時間、険しい道のりだっただけに皆さんかなりお疲れだろうと思う。「シャリバテや」の声が・・・ 
ピークに立つ。キレイ!一斉に歓声が・・・美しい光景だ。手前のピークを越せば雨乞岳はもうすぐだ。
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12:10 手前のピークに着いた。「もうアカン食事にしよう」 狭いピークだが景色も良く、全員が座れそうだ。 

突然左側の背丈ほどのネマガリ竹がガサガサと揺れ、女性が登ってきた。単独行だ。どちらから?と尋ねると甲津畑からとおっしゃる。甲津畑とは永源寺の方だ。私たちの輪の中に座り込み、一緒に食事をする。
普通ならは遠慮して端に座るものだが、いい心臓をしておられる。

地形図を持っておられるので見せていただく。         
やはり稲ガ谷ルートは沢沿いで、雨乞と東雨乞のコルに飛び出すが、歩いてきた道は尾根である。そして現在地は地形図には記入されていないが、南雨乞岳と言われているそうだ。谷沿いより景色のいい尾根を歩いてきたのだから、よしとしよう。

歩いてきた尾根を振り返る。稲ガ谷コースは左の雪の斜面下だ。
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西には綿向山がクッキリ。頂上のケルンと鳥居か、2本立っているのが見える。画像には写っていないが、竜王山近くの2本の鉄塔まで見える。左の平らな尾根、魅力あるな~ 単独の女性が歩いて来られたコースだ。
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12:50 さあ腰を上げて雨乞岳だ。
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先日 日本コバで道案内をしてくれた道標に出会う。2011・10作成とある。鈴鹿山系に統一して設置さられているのかな?大峠は3枚前の写真の平らな尾根の中ほどにある峠、単独女性の歩かれたコースになる。
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南雨乞から見た感じと違い、背丈ほどのヤブコギだ。しかし距離は短い。
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この雪渓を越えれば雨乞岳山頂だ。
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13:05やっとたどり着いた頂上は先着のお二人が食事の準備中。狭いのでゆっくりする場所もなく記念写真を撮って東雨乞に向かう。 
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東雨乞はすぐ目の前だ。
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振り返る雨乞岳。雪のアクセントが美しい。
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               遮るもののない大展望台、東雨乞岳。バックは右御在所岳、左は国見岳。
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雨乞岳は狭く展望はもひとつだが、ここは素晴らしい。北には遠く藤原岳、その向こうにボンヤリ御池岳も見える。南は鎌から宮指路岳や仙ケ岳もクッキり。

時間があればのんびりしたいところだが、すでに時間は13:30になっている。まだ先は長いのでのんびりできない。記念写真をとって下山にかかろう。

下り道は笹原の中に4~5本放射状に踏み跡が下っている。 ここで一瞬の躊躇があった。
過去に4回ほど登っているが、いずれも今から下る武平峠からのピストンだったので迷う事はなかった。
しかし今日は下りのみ、この複数の踏み跡は果たしてどこかで一本にまとまるのだろうか?

一番しっかりした道らしい道の右端に足を踏み入れた。道はしっかり下っている。快適な道だ。
最後と思われる雨乞岳の展望。左端 が食事をとった南雨乞岳。
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鎌を目の前にして快調に下る。
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やはりおかしいな、東を出て少したってからクラ谷にに降りなければならないのに、いつまでも尾根を歩き、いくつかのピークを越えている。登山地図では地形の詳細が読めないが、明らかに間違っている。

所どころにテープがあるが、テープは必ずしも信用できない。当人が道に迷い、引き返す時の目印にテープを巻く場合があるからだ。
何度かそのテープもなくなりウロウロ、以前歩いた記憶にはない、全く違う所を徘徊しているようだ。
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とにかく下るのみだ。鎌が接近してくる。その位置からすると、どこに出るのかわからないが、ドライブウエーには降りられ事には間違いない。
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15:10標識だ!降りてきた道とは全く違う方向を指している。ようやく現在位置が把握出来た。ルートでは1時間少々のところを1時間45もかかっている。ヤレヤレ、大量遭難しなくてよかった・・・
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ここまでくれば迷う事はないが、時間が気になるところだ。
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峠への道標。
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ガケ崩れ現場。足元は不安定でロープはゆらゆら・・・う回路はある。
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16:10 やっとドライブウエーに出た。登りはハラハラ、下りは無事に降りられるか、ドキドキ・・・
しかし降りてしまえば素晴らしい景色に、満足満足。そして道標完備の山、勝手知った山以外は地形図なしでの山行は危険、という事を改めて身をもって知るいい機会だった。
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通行止めの三重・滋賀県境武平峠トンネルの記念写真。向こうが三重県。トンネルを出た三重県側で大規模な土砂崩れにより道路が崩壊している。
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無事下山したが、ここから長い国道歩きが待っている。
距離標。公衆電話は旧料金所に設置してあり、ゲートはその先になる。ながいな~
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ヘアピンカーブで歩ける所はカットだ。
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稲ガ谷登山口。あと1キロほどだ、頑張ろう。
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旧料金所跡通過、やっとゲートが見えてきた。17:15駐車地点にゴール、8時間余りの山行がやっと終わった。
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(参考タイム)              

姫路駅南6:00出発⇒姫路BP・播但道・山陽道・中国道・名神・新名神 甲賀土山IC⇒県道9⇒R477通行止ゲート8:20
出発8:55→稲ガ谷登山口9:15→支尾根取付10:40→南雨乞岳12:10~12:50→雨乞岳13:05→東雨乞岳13:25~13:30→雨乞岳道標15:10→国道16:15→駐車地点17:15
出発17:40⇒往路引き返し 自宅21:30着
(走行距離 約430キロ 歩行距離 約13キロ 累積標高差 約1150m)

by hotaka443 | 2011-04-12 19:56 | Comments(0)