みちくさおじさん山を歩く

No100 京都花脊の雲取山

雲取山(911.1m) 京都市右京区 2010・12・23 (木) 天気・曇り時々雨 メンバー 2人



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京都北山のうち,桟敷ケ岳・皆子山・峰床山・雲取山の四座は比較的接近した位置関係にある。
このうち雲取山は未踏なので、本年最後?の山として登ってきた。

6:30出発、山陽・中国・名神と快走し、京都東より湖西道路に続く西大津BPに入る。
ここは夕方帰る時は渋滞に泣かされる区間にだったが、しばらく来ないうちに四車線化が完成しており、これで渋滞から解放されそうだ。

雲取山は京都南からR1・府道38を走り、R477に出て花脊峠を越えるのが距離的に短いが,以前からR477を走ってみたかったので、湖西道路の真野ICで降りる。

家を出るときは快晴だったが、東に走るほど空模様が怪しくなり、西大津BPに入ると雨が降り出した。
途中でR367との併合区間に入るとすぐに有料の途中トンネルに入るが、ラッキーにも10月から無料開放になっている。

3キロあまり走りいよいよR477の難関区間に入る。最初の間は2車線の快適な道だが「大型車通行不可」「この先離合困難」の標識が多くなり、ついに植林の中の細い山道に入る。
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心細い道はカーブの連続で山に登り、峠を下ると突然わずかの集落に飛び出した。百井町か。
再び車1台がやっとの道は山に登り始め、百井峠を越すとものすごい下りになる。

やがて京都市内からまっすぐ北上してくる府道38合流、ここまで1台の車にも出会わず、植林のなかをひたすら走ってきたが、やっと数台の車に出会う。再びヘアピンカーブの連続で花脊峠へ登り、坂を下ると花脊の集落だ。道路地図を眺め、カーブの連続する細い国道、以前から走ってみたかったがようやく実現。
しかし大変な道ではある。

さて花脊・・・名前はよく聞くがどんな所だろう、と想像はしていたが・・・

花脊高原前の京都バス停を左折。細い道に入る。すぐに小学校があるが、閉校の張り紙が・・・
山深い山村、生徒数が減り学校としての機能が果たせなくなったのだろう。

細いガタガタ道の林道を、お腹をこすらないように慎重に走る。すぐに花脊スキー場跡ある。
日本で3番目に出来たスキー場とのことだが、狭いし、なによりもアクセスが悪すぎる。
売店や食堂の建物も残されているが、荒れるにまかせている。
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9:20 スキー場から少し進んだ林道の二俣に駐車する。そばに1と書かれ道標がある。
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9:40 準備を済ませスタートする。雨はやんだようだ。沢沿い林道は山道に変わり、植林の中を進む。
2、3と道標を過ぎ、4に着いた。9:55 どういう基準の番号かわからないが、いやに周りが暗い。そして・・・なんだ、この気味の悪い白いものは・・・・?現場では見られなかったのに、写真で見てビックリ!まるで心霊写真のようだ。以前誰かが亡くなり、その霊がさまよっているのか・・・・
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ここから道は沢を離れ、尾根をトラ-バスするように登っていく。
10:00 寺山峠に着いた。四差路になっている。小雨が降り出した。
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ザックカバーと傘を用意する。「こっちやね」とHさん、なんとか巡視路の方向を指すので、疑いもせずに左の明るい尾根に進んでしまう。ここで地図確認を怠る初歩的なミスをしてしまった。
まるっきり方向違いなのに気づかず、テープに案内され快適な尾根をルンルン気分で歩く。
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10:20ユニークな札がある。なるほど ここは山に違いないや。
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862mのピークを少し下ってから、うん・・・?おかしいぞ、とやっと気がついた。
寺山峠から一の沢に下るはずなのに今尾根を歩いている。あわてて地図を見る。峠から西に下るのに、なんと南に向かう尾根を歩いているのだ。あ~あ やちゃった。
10:40 寺山峠の戻ってきた。30分余りのロスだ。もう一度あたりを見渡すと細い道が西に下っており、5の番号が立っている。番合はもちろん最初から気づいていたが、この峠の番号と勘違いしていた。しかし実際はあの方向に降りなければいけないのだ。
10:45 一の谷出会いに降りてきた。
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一の谷の流れに沿って源流に向かって歩く。この沢の水は曲がりまわって亀岡に出て桂川になり、嵐山から下ってやがて淀川となって大阪湾までの長旅をする川だ。
前方に小屋が見えてきた。
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渓流クラブの雲取山荘だ。一般の人は入られない。
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11:10何度か渡渉を繰り返していた沢もいつしか消え、やがて雲取峠に着いた。
広々とした気持ちのいい峠だ。
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すぐ下に京都府大のワンゲル小屋が見えるが、ちょうど道標の陰になっている。青い建物は物置小屋だ。
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雨はいつの間にか上がっているが、峠は北からの風が冷たいので先を急ぐ。
このあたりはシカに皮を剥がれた木が目立つ。
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そういえば10年ほど前の案内書には、一の谷沿いの道は時期によってはササをかき分けながら・・・とあるが、そんな所は全くない。
シカがササを食べ尽くしてしまったのだろう。すぐ近くの皆子山や、峰床山も案内に書かれているササはなく皮を剥がれた木が多いが、全国的に鹿の害に手を焼いている。
南アルプスも貴重な高山食物が危機にさらされているそうだ。

11:30 雲取山に到着。しかし地形図は無名峰で点名は三等三角点川上になっている。案内番号は12で、どうやら西に下る三の谷に向かうらしい。山頂は樹林に囲まれ展望は良くない。
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下山路は西に下る三の谷と、まっすぐ南の二の谷があるが、今日は二の谷を歩く。風を避けて東の谷側に少し下ったところでお昼にする。今日は自作のおにぎりと即席みそしるだけ。栄養学からすれば×だろうな。
12:15下山にかかる。二の谷は開放的で明るい谷だ。
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ロープの設置された急坂もあるが、歩きやすい気持ちのいい谷だ。山小屋が見えてきた。
立命館大の立派なワンゲル小屋だ。
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流れを何度も右に左に渡るが、水量の多い時は大変だ。
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林道が見えてきた。写真以上に手前の沢の巾は広いので、渡れそうな所を探し林道に上がる。
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12:55 ここが一の谷・二の谷出会いだ。三の谷を歩いてきた番号は山頂の12から18になっている。
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林道は右の山に上がっていくが、登山道は左の一の谷沿いを行く。
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この道も渡渉の連続だが、丸太の端が架かっている。しかし気を付けないと非常に滑りやすい。
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13:25 最初の一の谷出会いに戻ってきた。番号は行きが6で20で戻ってきた。
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13:35 道迷いの寺山峠通過、沢沿いの道4に下る。登りの写真には気味の悪い白いものが写っていたが、この写真には写っていない。写真で見るまで分からなかったが、あれは何だったのだろう・・・
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14:05 駐車地点に戻ってきた。今日は誰一人として会わなかったが、天気のせいもあるのだろう。
14:15 出発、花脊峠に向かう。花脊峠は海抜769m、花の美しい京都北山の懐にあるので「花の背」と呼ばれた、とか、花の京都の背骨に位置するからとかの諸説があるらしい。
なお「脊」と「背」は混同しやすいが、本来は「脊」の方が正しい。

往路を引き返す予定だったが,あの道はもうやめようということになった。
帰ってから国道フアンとして調べてみたが、起点の三重県県四日市から湯の山温泉を通り、竜王ICを経て琵琶湖大橋を渡る。そしてあの極悪国道になり南丹市へ。さらにR372と重複走行してから南下、池田市に至る217.6キロの長い道のりだ。
ただし不可解なルート設定と、散在する難所が多く、近畿で5指に入る酷道らしい。

花脊峠を下り、切りかえをしないと一度で曲がれないR477を左に見送り、府道38を南下、観光客でにぎわう鞍馬を通過、京都市内へ入る。
京都市内が混むのでこの道は走りたくなかったが、時間が早いせいか大した混雑もなく、京都南から名神に乗る。名神も早いので混雑もなく、姫路東ICに4時半に帰ってきた。

(所要データー)
自宅6:30⇒姫路東IC より山陽・中国・名神京都東IC⇒西大津BP⇒湖西道路真野IC⇒R477⇒花脊高原バス停左折、花スキー場跡近くに駐車9:20
スタート9:40→寺山峠10:00~道迷いで再び寺山峠10:40→一の谷出会10:45→雲撮り山荘10:55→雲取峠11:10→雲取山11:30~12:15→立命館小屋12:35→二の谷・一の谷出会12:55→一の谷出会13:25→寺山峠13:35→駐車地点14:05
14:15出発⇒R477⇒府道38⇒R1⇒京都南ICより名神・中国・山陽姫路東IC16:30

(走行距離 約350キロ 歩行距離 約7キロ 累積標高差 約500m)

by hotaka443 | 2010-12-23 22:15 | Comments(0)