みちくさおじさん山を歩く

ガスと強風の四国・平家平~冠山

平家平(1692.6m)~冠山(1732m) 愛媛県新居浜市・高知県いの町 2010・11・23(日) 天気 ガス後晴れ メンバー2人 


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低気圧は去り弱いながらも冬型で表日本の天気は回復へ。しかし山は少し遅れるので、さてどうしょう・・・迷ったが今年中に登っておきたい四国の山、平家平行きを決行する。

平家平は石鎚山系の東の端にあたり、壇ノ浦の戦いに敗れた平家の落人がたどり着いたといわれている。山頂はさえぎるものがない広大な笹原の平原で、目の前には笹ケ峰から寒風山、伊予富士から石鎚方面、筒上山、そして赤石山系など壮大な展望の山である。
今回もNさんを誘い、日帰りの山だが22日夜出発、新居浜泊まりとする。

瀬戸大橋を渡る頃は月夜に星が輝いていた。山もこうあってほしいもの、の願いはむなしく、朝起きると地面には水たまり。立ち寄ったGSの店員さんの話では、夜中に雨が降ったとのことだ。

宿を5:50出発。真っ暗な県道47の別子ラインを登っていくとガスが流れ出し、アッという間に数メートル先までしかヘッドライトが届かなくなる。巾が広くなったり狭くなったりのヘアピンカーブの連続だけに神経を使うが、対向車はゼロ。
長い大永山トンネルを抜けるとガスは切れたが、雨がポツポツ。坂を少し下ると右側に(住友フオーレスト)への進入路があり、クサリがかかっている。(これは下山時に写したもので、開館中になっている)
登山口はフオーレストの中にある建物の横から始まる。
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閉館中の標示があり道路反対側には広い駐車場があるが、登山者お断りの看板がある。
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6:30少し離れた所に車5~6台はおける空地がありそこに駐車。山間部はまだ夜が残っている。
しばらく車で待機、外は除所に明るくなってきた。下界の天気予報は朝方は曇りだがのち晴れ。山は少し遅れるだろうが、今は霧雨程度。
カッパ着用で行くか、と準備をしていると、登山者と思われる車が2台通過。すぐ先には西赤石と、その先に東赤石の登山口がある。
7:10スタート。橋を渡り住友フオーレストの敷地内に入る。
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登山口は建物の左側にあり、標識がある。登山届をここで出すらしいが、うっかりで通り過ぎる。結果論だが迷いやすいところがあり、我が身のためにも約束事は守らないといけない。
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道は遊歩道になっており、広い庭には住友林業の発祥の地のモニュメントがある。住友林業は住友グループで、もともと西赤石の登山道沿いにあった別子銅山の公害のための植林事業から派生した企業だ。
遊歩道を進むと平家平と冠山の分岐がある。右の冠山の道は帰りに使う。
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遊歩道は平家谷に降りてゆき、左に曲がると鉄製の吊り橋が架かっている。
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橋を渡ると植林の薄暗い中の道になる。案内板がある。雨はいつの間にかあがっている。
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どのあたりまでが住友フオーレストの管轄内かわからないが、よく手入れされており、急斜面には梯子が架けられている。シャクナゲの密生地を過ぎ一度谷に降り、ジグザグ道を登っていくと2か所のハシゴがある。
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2か所の鉄塔を見送り、そろそろ尾根が近付いてくる頃になってガスが流れだした。いやな予感がする。
笹原と大展望の山にガスは似合わない。そして9:50尾根に出た。ヒュウヒュウ風が鳴っており、強風にガスが吹き飛ばされていく。幸い風側に樹木が茂り、風は遮断されているが、樹木が途切れるとこりゃ大変だ。
9:50峠の尾根に着いた。
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笹の中の道は晴れていれば快適なんだが・・・
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高度が上がるにつれガスは深くなる。
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10:35ガスでほとんど視界のきかない平家平頂上に着いた。赤石山系、笹ケ峰、伊予富士、石鎚、筒上山・・・360度の大展望を見たさにはるばるやってきたのに、ああ涙・・・・勤めがあると、どうしても無理をしてしまう。明日なら好天のはずだが、また来年出直しだ。
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遮るもののない笹原は強風が吹き荒れ、瞬間吹き飛ばされそうになる。寒い。標識に取り付けられた寒暖計はちょうど0℃。風速1mで体感温度は1℃下がるので、相当なマイナスだ。
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じっとしておられないので、冠山に向かう。最初は背の低い四国ササで歩きよい。
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ところが次第に高い笹に変わっていく。
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ついに腰のあたりまでのササに変化していき、あちこちに岩が現れる。笹の下の踏み跡はしっかりしているのだが、つまずいたら大変でピッチ上がらず。しかも雨上がりだけに始末が悪い。こリャ最悪だ。
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さらに風は強まり、気温は-1℃に下る。周りの樹木にはき霧氷が・・・キレイ!霧氷を見ていると少しは気も紛れる。
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突然笹の中から人影が、ご夫婦だった。お互いビックリ! 「いや~こんな日にお会いするなんて・・・人に出会うと ホッとしますね」
お話を聞くと高知の人で、高知側の登山口から平家平~冠に登り下山中とのこと。地図を見ると往復4時間半ほど。「フォーレストコースだとこの天気じゃ7~8時間はかかりますね。気を付けて」 腰程のヤブコギは続く。
11:50ようやく冠山に着いた。お昼にしたいが風強く遮るものがないので通過。

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ここからはさらにヤブは深くなり、所どころにある小さな赤テープが頼りだ。
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ところがそのテープもとぎれとぎれで踏み跡を見失い、はてな?細い尾根を忠実にたどればいいのだが・・・
景色もなく白い枝だけを見ながら進む。
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12:35ようやくヤブが切れ、峠に着いた。一の谷越かな?とすると道標にはないが直進は笹ケ峰になる。
フオレストの文字を見ると緊張が解け、ホッとする。
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ここからはヤブもなく、ガスと強風ともおさらばで、ひたすら下るのみだ。どこかで腹ごしらえをしなくっちゃ。しかし適当な場所がない。
13:05山の斜面に源流の碑がある。ここが「あかがねの川協議会」が設立した銅山川の源流だ。海抜1453m。銅山川はここから赤石山系の水を集め徳島県に入り,祖谷川と合流、吉野川となって徳島市から紀伊水道に流れ込む大きな川だ。
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落ち葉で埋もれた気持ちのいい道をどんどん下る。
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13:30なすび屋敷跡に着いた。昔は宿屋があり吹雪の夜に山女がなすびを売りに来たという妖怪じみた伝説があるそうな。いまは四国唯一のカタクリの群生地で、シーズンは多くの人が訪れ、荒らされているそうだ。
しかしこのガスのたちこめたこの静寂の世界からは、とても想像がつかない。遅くなったがここで食事にする。
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13:55出発。歩きやすい道だが、所々に折れそうな朽ちかけた丸太の橋や、濡れているため登るのに悪戦苦闘する岩場などを通過、14:45ようやく林道に出た。もう安心だ。ガスは晴れ青空がのぞきだした。振り返る山頂の尾根は真っ白だ。前方に西赤石山がわずかに見える。
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カーブを切るたびに時々見え隠れする西赤石山を見ながら歩くこと35分、フオーレストに降りる道に着いた。
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5分あまりで朝方の平家平に登った道と合流。やがてフオーレストの建物が見えてくる。
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中に入らず車に急ぐ。どんな所か 中に入ればよかったな。駐車場が見えてきた。
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15:35ようやく車に帰ってきた。8時間余り、食事に約30分休んだだけでほとんどが強風とガスの中の歩きで、楽しみにしていた展望もなく、消化不良気味に終わった山行だった。また来年出直しするぞ!
15:45スタート。海抜850mの大永山トンネルを抜けると、道の駅のあるマイントピア別子の150mまで、カーブを切りながら一気に駆け下りる。16:05 マイントピア別子着。ここは別子銅山の施設跡を利用した大きなテーマパークで、道の駅も併設されている。
ヘルシーランド別子(別子温泉)や飲食、イベント広場、そして旧別子銅山の坑道の中に入っていく鉱山鉄道が有名だ。
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17:05ゆっくり湯につかり外に出ると、山合の狭い空間はすでに夜を迎えている。
広範囲に設置されたイルミネーションが美しい。
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新居浜ICに17:25に入り、吉備SAのトイレ休憩のみで19:25山陽姫路西ICを降りる。
新居浜から2時間ほど、今回もまた違反しちゃったな、反省!!

(所要データー)

11月22日(月) 自宅19:30⇒ 山陽姫路西IC19:45⇒松山道新居浜IC21:50⇒宿泊地22:00
11月23日(火・祭日)宿5:50⇒駐車地点6:30
スタート7:10→峠の尾根9:50→平家平10:35~10:40→冠山11:50→源流ノ碑13:05→なすび屋敷跡13:30~1355→林道14:45→住友フォーレスト15:30→駐車地点15:35 
出発15:45⇒マウントピア別子16:05~17:05⇒新居浜IC17:25⇒山陽姫路西IC19:25⇒自宅19:40(歩行距離 約14キロ 累積標高差 約1170)


by hotaka443 | 2010-11-23 22:09