みちくさおじさん山を歩く

石鎚山系筒上山~岩黒山&瓶ケ森

筒上山(1859.3m)愛媛県久万高原町.高知県いの町~岩黒山(1745.6m)愛媛県西条市・高知県いの町と瓶ケ森(1896.2m)愛媛県西条市・高知県いの町 2010・11・3(水・祭日 )天気・晴れ メンバー2人



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事情あって急に四国に行くことになった。以前から候補に挙げていた筒上山である。関西ではあまり知られていないが見晴らしも良く、変化に富んだいい山で、春から夏にかけ花も多い。アケボノツツジ、ヒカゲツツジの群落があり、キレンゲショウマも有名だ。

筒上山登山口は石鎚山のルートの一つである土小屋と同じで、石鎚山とは反対の南に入る。
帰路は岩黒山経由とするが、両山とも山頂からの展望は素晴らしい。
賑わう石鎚や瓶ケ森のルートから外れるので訪れる人も少ないが、それだけに自然が残されており、静かな山歩きが出来る。

瓶ケ森林道を使えば石鎚山は姫路から日帰り圏内で、過去にも登っているが、筒上山も石鎚より少し時間がかかるものの、日帰り可能だ。(車は少々飛ばし屋です) しかしもう長い間御無沙汰の瓶ケ森に登りたいので前夜発とした。

1月2日 (火)

19:30自宅出発。19:45山陽姫路西ICより山陽道に入り、松山道新居浜ICを21:30に降りる。       所要1時間45分、いつもの癖で少々飛ばし過ぎたかな・・・・ 登山には一つ先の西条ICの方が近いのだが、現役時代仕事で月に1~2回は訪れていたので、勝手知った町でもある。

11月3日 (水・祭日)
まだ真っ暗のなか5:10に出発。R11を西進、西条市の加茂川を渡り左折、高知に向かうR194に入る。途中で石鎚山ロープウエーへの道を見送り、山間部に入っていく。やがて旧R194の寒風山トンネルに登る狭い道を左に見て、新しい寒風山トンネルに入る。
全長5432m、無料のトンネルでは日本で一番長いそうだ。上の旧道で50分かかっていたが、わずか10分で高知県に抜ける。

トンネルを出てすぐに左折,旧R194になるが、この細い急カーブの連続の道を約7キロ、標高差400mを登ると、旧道の寒風山トンネルの南入り口の駐車場に着く。

瓶ケ森林道の入り口であり、伊予富士、寒風山、笹ケ峰の登山口でもある。すでに7~8台の車が停まっていて朝食の準備をしている登山者の姿も。
時刻は6時、ようやく薄明るくなりかけたが、外に出ると寒い!気温は0度だ。

瓶ケ森林道に入る。写真は帰りに写したものだが雪のくる12月から4月頃の雪解けまでは通行止めになる。
右に寒風山の道標が見える。
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土小屋までの27キロ、道幅は狭いが完全舗装で素晴らしいコースだ。ただ以前は未舗装の激しい凸凹道でお腹はガリガリ。あちこちに落石で取りのぞいたり、路肩は崩れていたりのヒヤヒヤものだった。

まだ夜が明けきっていないが、見上げる山肌の樹木が真っ白、樹氷だ。伊予富士の南斜面あたりになるが、冷たい北風の吹きつける北斜面はすごいだろうな。今年の2月5日、樹氷を求めて登ったこの伊予富士の素晴らしい光景が脳裡に焼き付いている。
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6:25カーブを切った時、明るい光が車内に射し込んできた。御来光だ!外に出てしばらく登る太陽に見とれる・・・
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一面笹のジネンゴの頭(東黒森)1701.5mが焼けている。
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うっすらとモヤのかかった石鎚山。樹氷で白い。
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青い空に樹氷はお似合い。
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帰りに登る瓶ケ森(1896.2m)。
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7:15ようやく土小屋に着いた。林道のあちこちの撮影ポイントは大勢のカメラマンで賑わい、私も乗ったり降りたりですごく時間がかかってしまった。下手くその写真なのでカットするが、素晴らしい景色を堪能させていただき、感激だった。
ところでこの早い時間なのに土小屋の駐車場はほぼ満車状態。白装束の人が多いので尋ねると、今日は石鎚山の閉山式とのことだ。左黒岩山荘、右白石ロッジ。下の売店は黒岩山荘経営。(下山後撮影)
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駐車場横の木立の中に石鎚神社土小屋分院があり、多くの人が吸いこまれていく。「去年はお天気が悪かったけど今年は最高ね」との会話が聞こえてくる。(下山後撮影)
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7:35 準備をして出発。登山口は白石ロッジの南側にある。(下山後撮影)
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ウラジロモミと雑木林の道は、ほぼ等高線に沿うようにゆっくりと登っていく。土小屋あたりは上高地と同じ標高1500mで、まだ頑張っている木もあるが紅葉はほぼ終わりに近い。
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ウラジロモミの純林と説明板。自然観察路になっているのか、何枚かの説明板がある。
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やがてササとブナの雰囲気のいい道に変わと
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8:30丸滝小屋に着いた。ここは一般の人は立ち入り禁止、高知市の大峰宗覚心寺の修行場になっている。
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この先は何だろう・・・と鳥居をくぐって行くとすぐに小さな小屋にぶつかり、行き止まりだ。これも修行場だろう。小屋のうしろはガケになっているようだ。
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小屋の前だけ展望が開け、石鎚山が覗いている。南東方向から見るのは始めてで、これはどこの山?といった山容だ。
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丸滝小屋からは少し下りになり、木立の間から丸滝山の絶壁が姿を現す。かすかに絶壁の上の小屋が見え隠れするが、絶壁で修行してたのかな?
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いつの間にか登山道沿いはヒカゲツツジがビッシリだ。小さなコルで道は二俣になり、右は枝を並べて通せんぼにしている。以前はP1596に登っていたが、信者さんの奉仕で崖の上に長々と鉄参道が架けられた。
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桟道が終わると最低コルで、小さな私設プレートが木にくくられている。右筒上山とあるが、帰りに利用する事にして、左を行く。
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ブナやミズナラの疎林に入り、大岩が目立つようになり、ほどなく急な石段道にさしかかる。
このあたりはキレンゲショウマの群生地だそうだ。
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樹林帯が切れ、突然目の前に巨大な石垣が現れ、ビックリ!
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城壁と間違える程立派な石垣で圧倒されてしまう。よく見ると線の入った石が多い。人工的なものか、石質なのか・・・
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この石垣の下はホソバノヤマハハコやシコクフウロの群落とのことだ。
石垣の上は覚心寺道場の建物だ。信者さんがこの石垣を築き、道場を建てたのだろう。
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9:40建物前の広場でコーヒータイムにする。その時突然後で「こんにちは」の声。40代くらいの男性だ。お話をさせてもらうと、信者さんで今日で一人での修行1週間目で、間もなく3人上がってこられるそうだ。
「それでは気を付けて登ってくださいね」信者さんは建物の中に入って行かれた。
建物は密閉されており中は真っ暗?ローソクで明かりを取っているのか・・・どんな修行をされているのだろう・・・不気味な感じがしないでもないが、叱られるかな?ゴメンナサイ。
10:00 スタートだ。ドーム状の筒状山は目の前。あの鳥居をくぐって・・・40mのクサリ場があるそうだが、どんなところかな? ちょっと気になる。
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クサリ場下に着いた。
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写真で見ると平凡な所に見えるが、下から眺めると高度感がありほぼ垂直な角度だ。ところで今日は何故か恐怖心が先行する。慎重に足場を選び一歩一歩登る。
半分ほど登ったところで一呼吸入れる。心臓の動悸いささか早い。「怖いと思ったら引き返してもいいで~」と後から登ってくる相棒に言うが、自分の心境だ。
鉄クサリのほかにロープが数本あるので何とか足がかりは確保、ようやく安全地帯まで登るが、岩が濡れていたら危ないところだ。中間あたりの肝心な写真がないが、それどころではなかった・・・・
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10分ほどクサリ場で過ごしたが、上はササ原の素晴らしい世界だ。紅葉の終わったコメツツジが緑のあちこちにアクセントを添えている。
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まだ残っている奥手のコメツツジの紅葉。
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               筒上山の頂上が近づいてくる。石鎚山も姿を現した。
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10:30筒上山山頂に立つ。石鎚山から西へ、ゴツゴツした西ノ冠岳から美しい形の二ノ森への山並みが美しい。
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三角点が見当たらないのでキョロキョロ探すと、なんと少し南にここより高いピークあり、祠も見える。
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ササをかき分け進むと狭いピークに立派な大山祗神社が祀ってある。
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三角点は祠の後にあり、手箱山が見える。下の道場から往復1時間半ほど。素晴らしい展望らしく、瓶ケ森と天秤にかけたが、またの機会にしょう。
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最初に登りついた北のピークを見る。
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左瓶ケ森と右西黒森。白い線は瓶ケ森林道。
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快晴の青い空のもと、笹ケ峰・赤石連峰や遠く三嶺、剣山あたりまで見える。単独行の男性が反対側から登ってこられた。「前回はクサリ場から登ってきたので今日はクサリ場を降りてみます。勇気が要りますが・・・・」
10:45去りがたい雲上の別天地を後に下山にかかる。
こちらのコースは高知・愛媛の県境尾根を下るのだが、地形図には記入されていない。クサリ場こそないが、あちこちに巨岩が点在、足許は悪い。
途中で面白い光景に出合った。あたり一面見渡すと、この枯れ草だけに霜柱ならぬ、これはなんといていいのか・・・
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霜柱は地中の温度が0度以上で地表が0度以下の時、毛細管現象で地中の水分がしみだしてきて凍結したもの。ということはこの枯れ草の場合は・・・・
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巨岩に張り付いた樹木、登りのコースにも多く見られた。
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下るにつれササが深くなってくる。踏み跡を確認しながら11:40、ようやく登り道との分岐に到着する。ここからは長い桟道を渡り丸滝小屋に12:00ジャスト到着、数人の登山者が休んでおられる。適当な場所がないのでお昼は岩黒山までお預けだ。左の道から登ってきたが、岩黒山へは小屋の前から右の尾根に向かう。
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日陰の斜面にはまだ樹氷が残っている。
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岩黒山南斜面のササと青空に浮かぶ卷雲が美しい。
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12:40岩黒山に着いた。石鎚山に手が届きそう。
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左瓶ケ森、その右丸い山は西黒森。その右後方は笹ケ峰。その右の凸凹は伊予富士方面。
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右筒上山から左へ手箱山に続く尾根。手前右に丸滝小屋が見える。筒上山の左の垂直に近い斜面がクサリ場のあたり。
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筒上山と同じ岩黒山も素晴らしい展望の山だ。遅くなったが気持ちいい笹原の斜面で食事としよう。大勢の人があちこちでくつろいでおられる。
駐車場のある土小屋から1時間足らずの道のりのため、手ぶらで登ってこられたの人の姿もある。 
食後、斜面で横になっていると、ついウトウト。快晴、無風、適温・・・居眠りにはもってこいだ。
13:15名残惜しいが瓶ちゃんが待っているので出発しよう。日陰はまだ一面白い。ウラジロモミの樹氷。
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南東方向から見る最後の石鎚山。上空には好天を約束してくれる晴れ卷雲が・・・
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13:55黒岩山荘横に降りてきた。すごい車である。
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14:00瓶ケ森に向かって出発。しかし狭い林道はカーブが多く、すれ違う場所が少なないのであちこちで渋滞が発生、思うように進まない。10キロ程の所を30分かけて瓶ケ森駐車場に着く。
14:40一周1時間半程のハイキングコースだから手ぶらで出発。大勢の人がゾロゾロ下りてくる。
少し歩いて駐車場を見下ろと、時間的に帰る人が多く駐車場も空ききが多くなってきた。
同じようなピークが二つ。右が子持権現山。バックで霞んでいる右が筒上山。特徴ある山容だ。
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男山が近付いてくる。
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西斜面に広がる広大の氷見二千石原の笹原。この画像は笹原に見えるかな?右の木立の中に白石小屋が
見える。
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。        15:05男山着。祠があるが単なる尾根の一部だ。
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次は女山(瓶ケ森)の頂上へ向かう。
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西黒森はすぐ東に。下は瓶ケ森林道が走っている。後方左に笹ケ峰とその手前に寒風山が見える。
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15:20頂上に着いた。一面笹原だが、頂上部分のみ岩に覆われている。
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幻想的な石鎚山。
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15:30秋の日暮は早い。登山客もほとんど下山して静かな夕暮れが迫ってくる。下山は氷見二千石の笹原を降りながら山頂を見上げる。

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大きな建物の瓶ケ森ヒュッテが近付いてきた。しかし営業は10月中旬までですでに終わっている。傍を通るが廃屋になった建物もあり、使われているのはごく一部のようだ。遥か彼方の独身時代に一度お世話になったことがある。静かな木立に囲まれたすごく雰囲気のいいところだった・・・と記憶に残っている。
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笹の中の道。
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大きなカメラを担いだ人が続々登ってくる。「焼けますかねー、ちょっと雲がかかっているけれど」 すれ違った人が話しかけてこられた。石鎚の夕焼けを撮影に来られたのだ。

16:10すでにガランとした駐車場に降りてきた。
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車のそばでテントを張っている人がおられるのでお話をすると、やはり写真を取られるそう。但し朝焼けの石鎚を撮るため今夜は泊られるそうだ。

16:20夕暮れ迫る瓶ケ森を後にする。1670mの瓶ケ森駐車場から寒風山トンネル南口の駐車場の1120mまでの550mを16キロをかけてゆっくり下っていく。伊予富士あたりまでは山の斜面は笹原が続くが、その先は自然林で、紅葉が今が盛りでとっても美しい。

16:50寒風山トンネル南口駐車場に着いた。茶店は閉まっている。右端に旧国道のトンネルが見える。
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まだ5~6台の車が停まっている。ちょうど数人のグループが傍の登山口から降りてこられたのでお話しを聞くと、5時にスタートし、笹ケ峰に登り、引き返して伊予富士に登られたそうだ。伊予富士に寒風山は樹氷で有名な山で、とっても素晴らしかった、とのお話だった。

16:55 出発だ。今日は汗をかいていないので温泉はパスにし、17:40西条ICに入る。
途中吉備SAで休憩し 姫路西ICに19:40に帰ってきた。

始めての筒上山と岩黒山、とっても印象に残る素晴らしい山だった。

(所要データー)

11月2日 (火)
自宅19:30⇒山陽姫路西IC⇒山陽⇒瀬戸中央道⇒高松・松山道新居浜IC21:30⇒宿泊地21:40

11月3日 (水・祭日)
宿泊地5:10⇒R11⇒R194⇒新寒風山トンネルを出てすぐを左折,旧R194で旧寒風山トンネル南口駐車場着6:05⇒瓶ケ森林道・土小屋駐車場着7:15
出発7:35→ 丸滝小屋8:30~8:35→覚心寺道場9:40~10:00→筒上山10:30~10:45丸滝小屋12:00~12:10→岩黒山12:40~13:15→土小屋駐車場13:55~14:00⇒瓶ケ森駐車場着14:30
出発14:40→男山15:05→瓶ケ森(女山)15:20~15:30→氷見二千石経由駐車場16:10
駐車場出発16:20⇒旧寒風山トンネル南口16:50~16:55⇒旧R194⇒R194⇒R11⇒松山道西条IC17:40⇒山陽姫路西IC19:40⇒自宅着20:05

(走行距離 560キロ 筒上山 歩行距離 約9キロ 累積標高差約890m)
               瓶ケ森 歩行距離 約3キロ 累積標高差約230m)
                           
by hotaka443 | 2010-11-04 21:31