猛暑との戦い・荒島岳
昨年の5月以来の荒島岳。今日はYさんとHさんを案内して猛暑の山に飛び込んだが・・・・とにかく暑いのなんの、汗がダラダラ流れ落ちる。
さすが日本100名山の荒島岳、東北、関東のナンバーの車もあり、皆さん暑さに挑戦されているようだ。
今日で7回目の荒島岳、これまでしんどいな、と感じた事はなかったが、いや~ 本日は暑さとの根競の山行で、暑さがしんどかった。

4:30 この時期になるとまだ夜が続いている真っ暗の中をスタート。山陽・中国・名神・北陸と快調に走り、福井ICを7:30に降りる。 大野で食糧を仕入れ、8:25閉鎖された勝原スキー場跡に着いた。
すでに多くの車が停まっている。快晴の空は、今日も暑くさせるぞ、と言っているようだ。

8:35 準備を済ませてスタート。第一ロマンリフト終点まではスキー場内のまっすぐな舗装道路を登るが、結構傾斜はきつい。第一リフトの方はまだリフトの支柱は残されているが、第二ロマンリフトは撤去されたようだ。
ここからは石がゴロゴロして歩きにくいゲレンデを登る。特に下山時は疲れた足にこたえる石コロ道になる。
遮るもののない道は、容赦なく朝日を浴び汗が噴き出す。
9:25 リフト最上部に着いた。倒されたリフト支柱が横たわっている。目の前は荒島より100m高い経ケ岳で、その左下の草原は六呂獅高原スキー場になる。規模が大きく、温泉もあるのでこの狭い勝原スキー場は勝負に負けたようだ。

ここから登山道に入る。しばらくは灌木帯だ。やっと直射日光から解放されホッとする。

灌木帯を抜けると、ブナが林立する落葉樹下の気持ちのいい道になる。さわやかな緑の木漏れ日がふりそそぐ。少し進むと登山道にロープが張られ、左に新しい道が出来ている。急斜面のため雨で道路が削り取られたためのう回路だ。くねくねと曲がりくねった新道から、再び旧道に合流。以前はなかった木組みの階段が増えているが、山を守って下さる地元の人に感謝しなくてはいけない。

珍しい形のブナの巨木。

坦々としたり急登になったりのブナ林は続く。ところでいつも元気なスーパー女史のYさん、どうしたのか先ほどからちょっとしんどそう。今日は体調不良のようだ。ただでさえ無風でこの暑さ、体力の消耗も激しいだろう。風でも吹けば救われるのだが、無風だ。頂上まであと2キロ、Yさん頑張れ!

ブナの大木地帯を抜け、湿地状の凹地に降り、再び急登。程なく第二の湿地の凹地を通過する。その先には若い落葉樹の密生する中の急登の階段が待っている。ここも以前はなかった階段だ。

急斜面を直登すると小荒島経由の中出道コースと合流するシャクナゲ平だ。11:15 ただシャクナゲの木は見当たらないが・・・ここは休憩にもってこいの小広場だが、暑いので少し下がった木陰で一休みする。

11:30 シャクナゲ平から30m程下ったコルで右に佐開コースを分け、いよいよ「もちがかべ」の急登にさしかかる。不安定な露岩にはクサリやロープ、梯子が設置してある。10年前の5月の連休に始めて登ったが、残雪が多く凍結しており、苦労した難所だが、この季節は全く問題なしだ。

一か所北側の展望の開けたところがあり、白山の絶好の撮影ポイントだ。といってもこれは一昨年の5月のもの。
下の写真が今回のもので、雲が頂を隠している。左が白山御前峰2702m。右は別山2399m。


振り返ると、小荒島と大野盆地が広がっている。

急登が終わり、ダケカンバが現れると森林限界を抜け、展望が一気に広がる。最後の急登に挑むY女史。

12:40 一等三角点荒島岳頂上に到着だ。途中でヤ~メた、と言いかけたY女史、元気になられてヤレヤレだ。


南方の展望。中央の山が能郷白山(1617m)で、右のなだらかな山は姥ケ山(1454m)

北は二つのコブの山が経ケ岳(1625m)で、右の丸い山が赤兎山(1629m)

東に視線を移すとアルプスの槍・穂や乗鞍・御嶽が見える・・・・と言いたいところだが、本日は視界が悪いので見えた事にしよう。
白山も相変わらず雲の中だ。西方を見下ろすと、ほとんど刈り取りの終わった大野盆地と大野市。

以前山頂にあった不似合いな反射板と無線中継所が取り除かれ、その跡はきれいに整地され、丸太のベンチが置いてある。あまりの暑さで食欲は今一つだが、お昼にしよう。
改めてあたりを見渡してみると、ずいぶん山頂が狭くなったな、との印象を受けるが、夏草があちこちを占拠しているためだ。
13:40 汗でズクズクで気持ちが悪いので、シャツだけ着替え、時間も遅くなったので下山にかかる。
14:15 シャクナゲ平着。

小荒島から見上げる荒島岳はなかなか迫力があり、是非行ってみたかったが、片道約20分は今からだと下山が遅くるので、パスすることにした。
15:20 登山口のリフト最上部に着いた。ここからが歩きにくい石コロ道で、疲れた足だけに要注意だ。

15:45 25分かけて石コロ道をクリアー、やっと最終行程の舗装道にでた。この下りもきつい坂である。

15:55 ようやく駐車場に着く。すでに大半の車は帰ったあとだ。全身汗まみれで気持ち悪いこと。
一刻も早く温泉に入りたいので予定変更。16:05 何回か利用している、一番近い九頭竜温泉・平成の湯に向かう。

16:15 小さなな温泉で¥500。よく混んでいるがやはり山には温泉だ。
露天風呂の写真を、とシャッターを押す直前、一人のおじさんがヌーと現れたがもう遅い。正面からでなくて ア~よかった。

17:10 サッパリしたところで帰るとしよう。さてここまでくると、福井に出るより東海北陸道の白鳥ICの方が近いし、九頭竜湖の美しい景色が眺められるので、予定変更だ。
17:20 九頭竜川上流に建設された要塞のような九頭竜ダム。堰堤高さ128mの巨大なロックフィルダムの長野発電所。

延々と続く湖岸のR158は風光明媚なドライブウエーだ。やがて明石海峡大橋の原型と言われる箱ケ瀬橋を見る。一昨年ここを渡って平家岳に登った時の写真。

やがて九頭竜川の源流の油坂峠をトンネルで抜け、岐阜県に。標高750mから白鳥ICの400mまでトンネルと橋で大きく弧をえがきながら標高差350mを一気に駆け下る。東海北陸道道からこの巨大な構築物を見るのが好きだ。
名神に入ると、いつものように八日市ICあたりから栗東ICまでが渋滞。遅い夕食を大津SAでとり、21:45山陽姫路東に帰ってきた。
荒島岳に登った人のうち何人かは、もう行きたくない、という。やはり急登がそう言わせるのだろう。
深緑、そして紅葉がまた素晴らしいのだが・・・・
(所要データー)
自宅4:30⇒山陽姫路東ICより山陽・中国・名神・北陸道福井IC7:30⇒R158⇒勝原スキー場跡駐車場8:25
スタート8:35→リフト最上部・登山口9:25→荒島岳2キロ標識10:40→シャクナゲ平11:15~11:30→
荒島岳12:40~13:40 →シャクナゲ平14:15→登山口15:20→駐車場15:55
出発16:05⇒平成の湯16:15~17:10⇒東海北陸道白鳥IC17:40・⇒東海北陸・名神・中国・山陽姫路東21:45⇒22:05自宅着
(走行距離 715キロ 歩行距離約10キロ 累積標高差 約1200m)

