みちくさおじさん山を歩く

道迷い、バテバテの岡山・袴ケ仙

 袴ケ仙 (930.6m) 岡山県美作市 2010・7・6 (火) 天気 曇りのち晴れ メンバー 単独

岡山県の山100選を数えてみたら、ちょうど半分の50山登っている。すべてに挑戦する気持ちはないが、この袴ケ仙も当然入っている。

しかし岡山の山はポピュラーな山以外は登る人が少なく、その多くは藪が控えており、この山も例外ではない。以前から登りたかったがヤブ山は苦手である 。

ところが最近整備され標識も付けられたということを知り、挑戦する気になった 。
但し地形図には登山道の記入はないが、標識があるので大丈夫だろうと軽い気持ちで車を走らせた。



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鳥取道大原ICを降り、R373を5キロ弱北に向け走ると、吉野川沿いの道が大きく右にカーブを切るところを、左手に入るのだが、ここには大規模林道の標識がある。二車線の快適な道は、ほとんど車は走らない。 
約8キロ走ると右手に袴ケ仙の標識がある。正面の山が袴ケ山のようだ。                   
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鋭角の交差点を右折、300m程走ると切株に登山道と書かれた案内があり、左折してこの林道に入る。
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舗装はされているが、少し進むと雨水の流れで路面がえぐられ、荒れた状態にかわってお腹をガリガリこするのでバック、横に一台分の通行が確保出来る地点に駐車、9時45分だ。
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自宅を8:25という遅い時間の出発になったのは、あと2週間は山は控えるべきだ、という心の葛藤によるもの。しかし結構ストレスがたまっており決断が遅れたためだ。
10:10 支度をしてスタート。広い林道を進む。駐車地点の先は荒れていたが、このあたりは比較的路面は落ち着いている。
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10:20 林道がふくらんだ所に駐車場ガある。四駆ならここまで入れるだろう。ここも切株には登山口と書いてある。
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10:30 小さな沢に「カラ滝」の案内標示がある。しかし灌木で隠されており、枝をかきわけ流れに出るが、滝らしきものは見当たらない。
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坂を登り大きくカーブを切ってカラ滝の上部に来ると、枝で遮られて見えにくいが、小さな滝がある。
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林道は右に左にカーブを切りながら次第に荒れてくる。15分ほど歩くと第二駐車場の標示があり、林道はここで終わっている。しかし車が上がってきた痕跡は全くない。背の高い四駆でも困難だろう。
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ここからやっと山道になる。まわりはジメジメした植林で展望は全くない。
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10:55 「ひとやすみ」の標識がある岩に着いた。
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標識通り一休みしながらあたりを見渡す。沢に沿ったしっかりした道はここまででその先が見当たらない。
はてな?流れは二股になっているが、左が本流で右はほとんど流れていない。よく見ると左手の少し斜面を上がった杉の木に、ピンクのテープが2本巻いてある。
これが間違いのもとだったが、その時は気がつかなかった。

流れを横断し、テープをめがけて斜面をよじ登る。この時かすかにおかしいな、と思った。
踏み跡程度しかないのだ。その心細い踏み跡は時にはしっかりとした道になったり、消えかけていたりしながら等高線に沿う形で南西に方向に向かっている。

地形図を見ると袴ケ山から南に張り出す尾根を巻いて、山頂から逆の方に向かっているのだ。
その後テープもなく標識もない。おかしいと思ったが、行けるところまで行ってやるか、でそのまま進む。

途中何本かの踏み跡が枝分かれしているので、もし引き返す時は迷いそうだ。植林の中なのでこれと言った目印が見当たらないのだ。やがて小さなコルに出た。

高度計は685mを指している。地形図で現在位置を確認、ここで方向を北に変え、尾根を登ると山頂に着く。尾根にはしっかりとした踏み跡もある。しかし依然としてテープ、標識がない。整備された道ではない事ははっきりしている。

やがて前方が明るくなり、鹿除けネットが見えてきて伐採された尾根に出た。
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ネット沿いに踏み跡が続き、木にはテープも巻かれている。手前の815.4m峰の向こうには、霞んでいるが那岐山が見える。急に気分が明るくなってきた。
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ところが再び気分は暗転、ネットが切れた先は深いヤブの世界が広がっているのだ。山頂は樹木に遮られて見えないが、現在の高度は780m、標高差はあと150mで直線距離にすると500mほどだ。
キョロキョロするが踏み跡らしきものはない。適当なところから少しヤヤブに突入したが、すでに時刻は12時前になっている。
ここで苦手なヤブコギでウロウロするより、あきらめた方がよさそうだ。この際君子危うきに近寄らずで、いさぎよく撤退しよう。

鹿除けネットを外れてから一直線の尾根をコルまで下り左折、来た道をに引き返すが、登りの時心配したように枝道が多く、しばし立ち止まる。同じような風景の広がりの植林の中を行ったり来たりするが、どうも記憶にある地形とは違う所を歩いているようだ。テープを持ってくるのだった、と反省することしきり。

まず落ち着くかと腰をおろして歩いてきた地形を頭に思い浮かべる。かすかに水の流れが聞こえてくる。あの流れに出ると多分登山道があるはずだ。しかし現在地の確認がいまいち。すぐ近くから2本の沢が下っており
左が正解で右の谷に入るとかなり遠回りになるが、車には帰れる。

とにかく行ってしまえ、と激斜面を水音の方に下ると、見覚えのある登山道に出た。 ちょっとひとやすみ と林道終点の中間あたりだ。ヤレヤレとため息をつく。さてどうするか・・・とにかく ちょっとひとやすみ の岩まで登って考えるとしよう。

時刻は12:20になっている。珍しく疲労感が襲ってきた。距離からするとそんなに歩いていないのに、やはり精神的なものだろう。単独の道迷いは心細くなるものだ。

改めてあたりを見渡す。左が間違っていたのだから右の谷に道があるはずだ。すると あった!
ひとやすみ の木を入れて左3本目の下の方に道標のようなものが打ちつけてある。近寄って見ると⇒だ。
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もう少し近くにあれば見落とすこともなかったのに、少し離れすぎている。複数の眼があれば誰かが見つけていただろうが・・・
よし、こうなったら登るのみだ、12:30 出発!⇒は次々と現れ、もう迷うことはないだろう。
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少し登ると「おおかみ岩」が現れる。植林の中で日差しが当たらず苔むしている。
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⇒標示板と杉の木に赤ペンで⇒が書かれた道は、前方が明るくなりやがて尾根に飛び出した。
その先に高さ4~5mはあろうかと思われる大きな岩がある。えぼし岩だ。
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東側から登ってきたが、西の谷の右手から登ってくる道と合流。最初の計画ではこちらから登る予定だったが、アプローチが若干遠くなるので変更したのだ。
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ここから急登になるが少しだけで、あとはほぼ平坦になり13:15 やっと3等三角点袴ケ仙(点名池ノ尾)についた。
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ササが刈り取られた山頂は狭く、樹木が茂る季節だけに展望はあまり良くない。
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北東方面には木地山907.8mが。この山もヤブ山で、苦労して登った時を思い出す。
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すぐ東には駒ノ尾から後山、そして美しい三角形の日名倉山が、モヤの中からかろうじて見えるのだが・・・
西は樹木の狭い間から那岐山がぼんやりとモヤに浮かんで見える。
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昼食を取りながら地形図を眺める。道迷いがなければ1時間半程で登れる簡単な山だ。そしてなんと「えぼし岩」までわずか300mほどの所まで来ていながら、ヤブに恐れをなし、引き返していることがわかった。
食事をとり、コーヒーをいただいて40分ほどで下山にかかる。
帰りは「おおかみ岩」で右方向に進むところを、間違って直進の尾根に入ったが、すぐに気がついて引き返す。
ここには⇒がほしいところだ。

駐車地点手前まで帰ってくるとシカ数頭が道を横断中で、そのうちの一頭が立ち止まって私の様子をうかがっている。
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シカのいるすぐ左には民家があり、老人が出てこられたのでしばらくお話をする。
「村は歳寄りばかりになり、ハンターもいなくなったのでシカは増えるばかり。平気で庭にやってくる。
もう何を作ってもダメ。夜になると沢山の眼が光っており気持ち悪い。もうわしらの時代でこの村も終わりやなあ・・・」なんとなく寂しそうな表情である。「最近大きな熊が目撃されたけど、あんたよう一人で山に登りなさるな~」

15:25 おじいさんに別れを告げ、帰途に着く。
尚地形図のピンクの尾根を縦走するつもりだったが、道迷いで時間がなくなり中止した。


(所要データー)
自宅8:25⇒R29⇒山崎ICより中国道~鳥取道大原IC⇒R373⇒大規模林道(粟倉木屋原線)⇒袴ケ山登山口9:45
駐車地点10:10→林道終点10:45→ひとやすみ10:55→Uターン11:45→再びひとやすみ12:20~12:30→えぼし岩13:05→袴ケ山13:15~13:55→えぼし岩14:05→ひちやすみ14:30~14:40→
林道終点14:45→駐車地点15:10
出発15:25⇒往路引き返し⇒自宅16:40

(走行距離145キロ  歩行距離 約12キロ   累積標高差  約770m)  
     
                 
by hotaka443 | 2010-07-06 07:19 | Comments(0)