みちくさおじさん山を歩く

No64 但馬・快晴の九斗三山縦走と余部鉄橋

蓮台山ーカサハ九斗山九斗山三角点 兵庫県香美町・新温泉町 2010・4・25 (日) 天気・快晴 メンバー8名

工事中の余部鉄橋
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よく見るとトンネルから出て渡る最初の橋梁(右側)は手前側に緩やかに曲げられており、2番目の橋梁は向こう側に曲げられている。つまり最終工事では最初の橋梁を回転させて接合、トンネルからでると緩やかにカーブし、現鉄橋の南側に付けかえられた鉄橋を渡るようだ。


(2010年度末開通予定の余部道路の位置は、正確ではありません)
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登山の対象にならなかったヤブ山だが、近年地元の人の努力で整備され、九斗三山の縦走が可能となった。そこでブナの深緑と、8月12日開通の余部鉄橋の様子を見に、8人車2台で出かける事にした。  

6:30 姫路駅に集まり、播但道で和田山へ。ここから信号が少なくよく空いている円山川右岸の県道104・2号を走りR312に出る。ふと開港16年になるが、豊岡に来る用事がないので、まだ見たことのない(コウノトリ但馬空港)に寄ろうとわがままを言う。
午前中出発2便、午後到着2便しかなく、(ずれも大阪伊丹空港発着)閑散としている。
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ターミナル横に展示してある飛行機。レールファンだが、同じ乗り物でも飛行機にはサッパリ関心がない
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みちくさで少々時間をとられたが、九斗山に向けスタート、R178は信号・車とも少なく快適だ。海岸沿いを曲がりくねって走っていた部分はバイパスでカットして香住に着く。
この先バイパスの余部道路は工事中で一般道を走るが、通行量が少なく走りよい。
余部の手前、工事中の余部道路ICのすぐ先を左折して市午橋を渡り、登山口に向かう細い舗装道路を走る。

余部道路終点の出口。向こうの電柱に沿って登山口に入る道路が延びている。
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舗装はすぐに終わり、地道になる。底をこすりそうなので登山口までの進入をあきらめUターン、舗装部分まで戻り駐車。1台を2キロほど離れた下山口に回送する。

登山口の甌穴公園はちょっとした広場で、木製のベンチがあるが、ジメジメした所で、公園の名にはふさわしくない場所だ。簡易トイレが設置されている。どこに甌穴ガあるのか・・・それらしき案内が見当たらない。
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ふとそばの草むらを見ると白い花がいっぱい咲いている。イチリンソウ?
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少し歩くと林道は二股に分かれている。さてどちらを歩くのかな? よ~く見ると二股の間に道標が見える。
10:10 林道に挟まれた狭い尾根に取りつく。
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植林から自然林に変わり、若葉がすがすがしいが尾根道は直登で傾斜はきつくなり、濡れた足元はツルツルよく滑る。何か所かロープが設置されている。
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ヤブレカサ?
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ちょっとしたイワカガミの群生地が急斜面に点在、滑らないように足元に注意して頑張ってや、と励ましてくれる。
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シャクナゲの群生地に着く。シャクナゲも裏年があるというが、花を付けている枝は少ない。
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標高400mあたりからとブナの純木地帯に入り、青空にブナの新緑が映え、目にまぶしい。腹いっぱい美味しい空気を吸い込む。
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11:45 550mあたりで尾滝尾根に出て、西から南に方向を変える。
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ここから濃於美山までは低い笹の茂った尾根道になる。5分程歩くと熊岩(おおかみいわ)という大岩が現れる。人間一人は入れそうな空間はある。
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12:05 やっと蓮台山に着いた。足を取られる急登で悪戦苦闘、皆さんお疲れだ。時間はお昼だが、杉の木立で見晴らしもなく、陰気な雰囲気なのであとしばらくお預けだ。
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平坦な山頂にはかっては八幡神社元屋敷があったのだろう。ツルツルした丸い石は蓮台石というらしい。
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掲示板がある。
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12:15 食事場所を求めてスタート。少し高度が上がっただけなのに尾根筋のブナはまだ新芽が出たところだ。背の低いササが茂った尾根筋は快適だ。
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ピンボケのミヤマカタバミと忘れた草。
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12:30 地形図P629が展望台になっており、南側か開けている。平地はないがここで食事にしよう。メニューは例によりうどんとおにぎりで変化がない。食べ物には全く無関心である。
お腹がふくれたところで景色を楽しむ。残雪に輝く、右は裾野を広げた扇ノ山、中央が仏の尾、左は氷ノ山。
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13:10 九斗山に向かって出発。570mあたりのコルまで下った所から九斗山(カサハ九斗山」)を見る。
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80m程の急登で13:35 カサハ九斗山650mに着く。自然林の中で視界はない。
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ここから北にまっすぐ甌穴公園に降りる道を分岐している。しゃくなげの多いコースだ。
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ビユーポイントガある。景色は食事場所とほとんど変わらない。
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14:20 2等三角点九斗山670.9mに着く。地形図は無名峰だ。ポストには記帳ノートがある。ここも見晴らしはない。
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一休みして14:30 出発。しばらくして北側が少し開け、待望の余部鉄橋が見るポイントに着いた。しかし残念ながら南側に新しい橋梁が出来、朱色の鉄橋は見えなくなっている。
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14:50 濃於美山に着く。ここも樹木が茂り見晴らしはないので、いよいよ尾根から別れて下山にかかる。
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最初は気持ちのいいブナ林だが、下るにつれ雑木林や植林帯になり、所々道も荒れてくる。570mの濃於美山から登山口の100mまで、標高差470mを一気に下り、1時間後の15:50 車の待つ林道に降りてきた。
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登山口の車を回収、ストレッチの後、5分ほど走って余部鉄橋の下に着く。
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南側から見る新しい橋梁。
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北側の海岸から見る朱色の懐かしい橋脚。あと3ケ月程で解体される。
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余部海岸。工事の土砂で美しい海岸も台無しだ。
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列車転落事故で犠牲になった人を祀る聖観音菩薩。毎年事故発生の12月28日には法要が営まれる。
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16:45 余部鉄橋に別れを告げ帰途に着く。途中から見る九斗三山。一番高い山がカサハ九斗山、その左が九斗三角点。蓮台山は右の山の向こうに隠れている。前方、道路上の横断幕は「ありがとう余部鉄橋、さようなら余部鉄橋」と書かれている。
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帰りは香住から県道4を南下、17:05 途中にある「かすみ矢田川温泉」¥600で疲れをほぐす。
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※ 余部鉄橋列車転落事故              

1986・12・28 PM1:25頃 香住から浜坂に向けDD51機関車に引かれて回送中の、団体臨時お座敷列車「みやび」7両編成が突風にあおられ、機関車を残して転落、橋下にあったカニ加工工場を直撃、工場内の5人の女性と車掌が即死、列車内の食堂従業員の女性1名と工場内にいた女性5人が重軽傷を負った痛ましい事故。この列車は福知山から174人のお買いものツアー客を乗せ香住で下車、浜坂へ回送中だった。

DD51は重量があるので転落しなかったが、機関車と客車をつなぐブレーキホースが切断されたため、非常ブレーキがかかり、異常に気付いた運転手が振り返ると、客車の姿がなかったという。

風速規制は風速25mとされているのに、列車を停止させなかった指令所の人為的ミスとも言われ、また一緒に乗務していた運転手の上司は、責任を感じて自殺している。


※ 余部鉄橋

1912年開通。
長さ310.59m、高さ41.45mで、鋼材をやぐら状に組んだ11基の橋脚はトレッスル橋いわれ、国内最大の規模。アメリカ人の技師の設計だが、重機もコンピユーターもない時代だけに、驚きである。

100年近くを経て老朽化も進み、まともに日本海の潮風を受けるため,数年ごとに防錆処理を施さねばならず、また列車転落事故で風速規制も強化。

風速20mで運転見合わせとしたため、特に冬季は運休や遅延が続出し、ついに新しい橋を立て替える事になったようだ。 独特の構造と鮮やかな朱色がもたらす風景、そして明治の構築物が消えるのは、なんとも寂しい限りだ。 なお切り替え工事は7月17より始まり、8月12日朝開通とのこと。


(所要データー)
姫路駅6:30⇒姫路BP⇒播但道⇒和田山より県道104⇒2⇒R312⇒県道50・コウノトリ但馬空港⇒県道713⇒R178・建設中のR178余部道路のICすぐ先の市午橋を左折、甌穴公園方面に入り、舗装道路終点に駐車9:25 下山口に車回送
スタート9:45→甌穴公園9:50~10:05→登山口10:10→尾根11:45~11:50→蓮台山12:05~12:15→P629m食事12:30~13:10→カサハ九斗山13:35→九斗山三角点14:20~14:30→濃於美山14:45~14:50→濃於美登山口15:50
16:10スタート⇒余部鉄橋16:15~16:45⇒矢田川温泉17:05~18:05⇒県道4⇒R9⇒県道272⇒県道6⇒県道70⇒朝来ICより播但道⇒姫路BP⇒姫路駅20:15
(走行距離 295キロ 歩行距離 約7キロ 累積標高差約720m)                

by hotaka443 | 2010-04-26 07:09