みちくさおじさん山を歩く

道のり遠し大山・甲ケ山(かぶとがせん)

矢筈ケ山(1358.4m) 甲ケ山(1338m)は断念  鳥取県大山町・倉吉市 天気・曇り時々ガス メンバー2人

雪を迎えるまでに甲ケ山(1338m)の頂上を踏んでおきたい、と以前から計画していたが、皮肉にも3日の三嶺同様、雪こそなかったが冬型の気圧配置となり、強烈な風とガスに阻まれ、またしても退散する羽目になってしまった。
この甲、10年前の秋に船上山側から登ったきりで、以後何度か大休峠から矢筈まで、船上からゴジラの背まで行っては引き返している。また来年の宿題が残ってしまった。


自宅を6時に出発、山崎ICから中国道に乗り、米子道を溝口ICで降りる。蒜山あたりまでは晴れていたが、北に行くほど雲が多くなり、溝口ICを降り眺める大山は雲の中だ。
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大山道に入り、大山寺橋からの大山も濃いガスに閉ざされている。いくつものスキーリフトをくぐり、8時半に川床に着く。Pがないので,わずかな広場や道路の膨らみは車でいっぱいになるが、今日は先客は2台だけの寂しさ、登山シーズンもそろそろ終わりだ。
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登山道入口に立つ中国自然歩道の案内版。この自然歩道は大休峠を経て一向平(いっこんがなる)まで続くが、この道は裏大山とも言われ、有名な落差40mの大山滝もあり、山には登らず、裏大山のみを歩く人も多い。矢筈ケ山・甲ケ山は大休峠から北に上がる。
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8:45 道路から道標に従い登山道を下ると、すぐに阿弥陀川の橋を渡る。
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川を渡ると急坂を登り、やがてササの中の快適な道になる。あたりの木々は葉を落とし、そろそろ冬支度だ。
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登山道は香取分岐あたりからほぼ等高線沿いに、ゆったりとした登りになる。まわりはブナの大木が多い。道はやがて歴史を感じさせる苔むした石畳みにかわるが、雨上がりは滑りやすく、歩きずらい。
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石畳の先は大休避難小屋の立つ大休峠だ。1時間45分かかっている。
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小屋横の道標。矢筈、甲は船上山方面へ、野田ケ山方面はユートピア小屋に至る。
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避難小屋前からは中国自然歩道と別れ、1300mの標高点まで、ブナ林の200mの急登になる。途中岩のゴロゴロした場所もあり、下山時は滑りやすい。
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標高点を過ぎるとフラットな尾根道になる。しかしそこはゴーゴーと唸りを上げ、強風が吹き荒れる世界だ。
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色彩の乏しい中、ひときは目を引くツルリンドウの実。
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頂上直下の坂をひと登りすると1358.4mの狭い矢筈ケ山頂上に着く。ここは一等三角点(点名二子山)がある。
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三角点位置標示柱にどこかの山岳会が取り付けた温度計は0度。とにかく寒い。風が強いので体感温度はかなりのマイナスだ。
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ガスで視界はゼロ。強風が吹き荒れ、瞬間吹き飛ばされそうになる。すぐ目の前にはどこを登ったらいいのか、と思わせる小矢筈のピークがあり、その向こうには急峻な山容の甲ケ山が望めるのだが・・・・しかしここからが要注意個所。強風にあおられる危険性もあり、撤退を決める。
下山途中、瞬間のガスの切れ間からユートピア小屋が見える。が、この画像で確認出来るかどうか・・・?山肌は白い。樹氷、それとも雪?
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12:15 大休避難小屋に降りてくる。外のベンチで食事をしようと思ったが、山頂ほどでもないが時々冷たい風が通り抜けるので、小屋の中に入る。5人ほどが食事中だ。温かいラーメンを作っていると、あっという間に小屋は満員になる。ゆっくりする暇もなく、食べ終わると席を立つ。17人で満員御礼だ。
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小屋を出て少し下るとガスが切れ、なんとうらやましや、樹木の間から甲ケ山がのぞいているではないか。しかも青空が広がっている。しかし時間的に引き返すことは無理だ。
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左甲ケ山と右矢筈ケ山。甲は写真で見る限り平凡な山に見えるが、切り立った南壁を持つ円錐形の山で、矢筈から見る雄姿がとても美しい。
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ほんの少しだけ残っている紅葉。
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14:35 Pに戻ってきたが2台の車のみ。沢山の人に出会ったが、反対側一向平からの入山らしい。
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帰路、烏ケ山の登山口によってみた。入山禁止の看板が新しく立て替えられている。
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夕日を浴びる上・中蒜山。
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蒜山高原やつか温泉快湯館で冷えた体を温める。ここに来るたび相場?より高く中途半端な740円に不満?
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所要データー
自宅6:00⇒山崎IC/中国道・米子道/溝口IC⇒県道45・158・30川床駐車地点8:40
スタート8:45→大休峠避難小屋10:30~10:35→1300m標高点通過11:05→矢筈ケ山11:25~11:30→大休峠避難小屋12:15~13:00→駐車地点14:35
出発14:55⇒県道30・158・45・114・422⇒やつか温泉16:00~17:00⇒R313湯原IC/米子道・中国道/山崎IC⇒R29⇒自宅19:00
(走行距離 約360キロ 歩行距離約11キロ 標高差約620m)

by hotaka443 | 2009-11-15 22:12 | Comments(0)