No385 残雪の岐阜・舟伏山 イワザクラは満開
一昨年の5月5日に登った時はすでにイワザクラのシーズンは終わっていましたが、ヒトリシズカ,イチリンソウ、フデリンドウ、カタクリ・・・そして目映いばかりの新緑と好印象の残っている山です。
そしてこの舟伏山は何といっても有名なのが まだ見たことのないイワザクラです。年によって多少前後しますが、4月中旬頃が開花時期とか。そこで今年は開花時期を狙ってやってきました。
姫路を5時に出発、草津PAでIさん手作りのサンドイッチの朝食をいただき、あとはノンストップで東海北陸道から東海環状の西回りの終点関・広美ICで降り(この先名神養老JCTまでは工事中ですが、完成は未定)R418に乗ります。
北西に約17キロ走り右折、県道200を奥に向かって走っていると、まだ冬枯れの舟伏山が目に飛び込んできます。
9キロほどで舟伏山登山口への標識がある分岐に着きます。このお墓の中から尾根伝いに桜峠に至る登山道があります。左折すると完全舗装の夏坂林道で、3キロ先が夏坂林道終点の(あいの森広場)駐車場になります。
林道終点に着くとすでに10数台が駐車しています。時刻はちょうど8:30、姫路から3時間半かかりました。草津PAで30分朝食休憩しているので、正味3時間といった距離ですね。
8:45支度を済ませ出発します。東コースから西コース周回が一般的ですが、昨年4月から2年間、森林伐採のため東コースは通行止めのため、西コースのピストンです。このゲートの奥に あいの森広場の広大な駐車場があります。
西コース入り口に向かいます。
入山届を出します。
しばらくは林道を歩きます。
15分余りで沢沿いの平坦な道は終わり、植林の中のジグザグな急登に変わります。米粒のような登山者の姿。
退屈な植林を抜け、気持ちのいい自然林に変わります。
9:35阿弥陀如来像。
すごい激登なんです。このあたりの斜面ははキツネノカミソリが密生しています。
ヒトリシズカとカタクリがポツンと。今年は遅くまで雪が降ったので、開花は遅いようです。
1時間15分あまりでようやく急登は終わり、小舟伏山にかけてのゆるやかな地形に変わります。ところどころ雪が残っています。
標識がなければわからないなだらかな小舟伏山。
小舟伏山から高度20mほど下ると、次に舟伏山まで高度100mほどの登りが待っています。
雪が消えたところはコバイケソウが一斉に芽を吹いています。
10:35 頂上に飛び出すと、運動場のような広い山頂は残雪に覆われています。
三角点のある小高いあたりは雪が溶け、大勢の登山者が休憩されています。
三角点は二等で点名は字違いの船伏山です。誰かが文字を黒く塗っていますが、悪質な悪戯です。
何を考えてこんなイタズラをするのか、腹が立つと同時に、頭の程度が疑われます。
参考までに測量法という法律があり「破壊等機能を損ねる行為をした者には2年以下の懲役、または100万円以下の罰金に処される」とあります。
マジック?書きで機能を損ねることはないですが、落書きがしたけりゃ自分の家の壁にでも書いたらどうでしょうね。
イメージキャラクター(山県さくら)ちゃんも風雨にさらされ、かなり全体が薄くなってきましたが、以前はこのようにかわいかったです。
これはカラー版。東コース登山口にありましたが、現在は工事で撤去されています。
山頂の北側に設置されている山名板。
豪雪地帯の能郷白山はまだ雪で真っ白です。
私たちも食事にします。賑やかな笑い声が聞こえてきますが、回りを見渡す限り若い女性が断然多いですね。
11:20 この場所を登ってこられた人に譲り、そろそろ下山しましょう。
その下山コースですが 山頂に着いた時、中年のご夫婦に教えていただいたのですが、東コースも伐採地の一部さえ気をつければ歩けるとか。現に何人かの人が登ってこられてます。荷物を山頂において東コースを少し下ったところのイワザクラ群生地までを往復するつもりでしたが、そのまま東コースで下ることにします。
山頂の、ほぼ平坦な1020mの等高線の間隔が東西に500mも広がっていますが、まだ雪がタップリ。多いところでは50㎝以上も残っています。冬枯れ状態の樹木ですが、これだけ密生していると日差しも満足に届かないのでしょうね。
登山道が南斜面に向かうと雪もなくなります。ヒトリシズカ・ニリンソウ・カタクリなどが見られるのですが、今年は遅くまで雪が降ったりと天候不順が続いたので、まだ新芽もほとんど見られません。
急坂を下っていくと大きな岩が見えてきました。すでに数名がカメラを手にアングルを決めておられます。岩の隙間から待望のイワザクラが力いっぱいピンクの花びらを広げています。かわいいですね。
次々と降りてこられますので、足場の悪い斜面に注意しながら次の人に場所を譲ります。
皆さんイワザクラ見物後は頂上へUターン、東コースに向かう人はいないようです。
少し下ると本道からそれたところに水たまり場があります。多分枯れていると思いますが、寄り道します。
急斜面に付けられた雪融け直後の、枯葉に埋もれた道はほとんど踏み跡がなく、何度かヒヤリとさせられます。苦労してたどり着きましたが、やはり水はありません。
急に静かになった道をどんどん下ります。やがて傾斜はゆるくなり、みのわ平です。時刻は12:15。通行止めの看板が立てられています。頂上にいる時は何人もの登山者がここを登ってこられましたが、人ひとりいないと心細くなるものです。
通行止めになってから道も雪融けと同時にやせ細り、要注意です。そばのニリンソウには蕾が付き始めています。
単独の女性が登ってこられました。東コース通行止めをネットで知り、林道入り口の登山口から登ってこられたそうです。長いコースです。
12:35 桜峠に着きました。
ここから少し西にある有名な根尾の薄墨桜の子孫の桜です。チラホラと蕾をつけています。
道標に打ち付けられた金属板。
少し休憩して出発します。先ほどお会いした単独の女性が登ってこられた登山道の分岐を通過、いよいよ通行止め区間に入ります。相変わらず前後に登山者の姿はありません。この先は自己責任で歩きます。
山道は歩かないと自然に帰る、と言われますが・・・
昨年の4月20日からですからもう1年たっています。しかし歩けども伐採地らしきところがありません。
チラホラ下の道路が見えてきたと思ったら、突然伐採地の最上部に出ました。
登山口から薄暗い植林の登りでしたが、見事に伐採されています。ヒル山ですが、彼らも住家を追われ慌てたでしょうね。舟伏山がきれいに見えます。
こんな荒地ですが、所々でスミレやキケマンが元気に花を咲かせています。
足場を選びながら、無事下山しました。今日は休日でだれもいませんが、平日ならきっと作業者に注意されたでしょう。
このあたりが本来の駐車場です。車を停めている場所は少し下ったところになります。
13:20 駐車地点に帰ってきました。駐車場が閉鎖のため道路の路肩にズラリと並んでいます。人気のイワザクラ鑑賞のツアー登山は、マイクロバス入山規制のため今年は計画されていないそうです。
13:40 帰途につきますが、時間はまだ早いので根尾の淡墨桜に回ろうか、と提案します。
この駐車場からだとざっと30キロ。山越えがありますが1時間もあれば走れる距離です。しかしちょうど今が満開で混雑しているだろうから、ということで見送り、またの機会ということになりました。
それじゃ温泉に行きましょう。山帰りの温泉が楽しみの一つになっています。
今日の温泉は関市内の大型商業施設、イオンを中心に100の専門店・シネマ館などの施設の中にある(マーゴの湯)休日770円でシルバー620円に入ります。各種5種類以上の浴槽があり、大規模な温泉です。14:30~15:35
温泉近くの関ICから高速に入り、途中のSAで食事以外はノンストップで、19時ジャスト、姫路に帰ってきました。
初めてのイワザクラ、可憐でとっても愛らしいピンクの花びら、感激しました。
[データー]
姫路5:00⇒山陽姫路東IC(山陽・中国・名神・東海北陸・東海環状)関広美IC⇒R418⇒県道200⇒夏坂林道終点8:30
出発8:45→薬師如来像9:35→小舟伏山10:15→舟伏山10:35~11:35→みのわ平12:15→桜12:35~ 12:45→駐車地点13:20
出発13:40⇒夏坂林道⇒県道200⇒R418⇒県道17(マーゴの湯)⇒R248⇒関IC(東海北陸・名神・中国・山陽)山陽姫路東IC⇒姫路19:00
(走行距離 約630キロ 歩行距離 約7キロ 累積標高差 約 850m)