みちくさおじさん山を歩く

No338 四国寒峰・福寿草は雪の下、思わぬ樹氷に感激!

寒峰(カンポウ)1604.6m 徳島県三好市 2014.3.22(土) 天気・晴れ メンバー・3人

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飛び石の三連休は金時山から富士山を眺め、そのあと丹沢に登りたいとメンバーさん。
そこで正月明けから計画を立て、地元の温泉と山小屋を予約していましたが、3月に入って二度の発達した南岸低気圧通過で記録的な大雪に見舞われた山梨県から関東地方。

丹沢も一時120㎝を越える積雪で、これだけ積もれば暖かくなっても日あたりの悪いところには残っているだろうし、わざわざ遠くまで行って雪道を歩くのは嫌です。

それじゃいっそ福寿草を見に行こうか、というと、 藤原岳や霊仙は新鮮味がないとおっしゃいます。
そうじゃなく四国ですよ、というと、四国に福寿草なんて咲いてるの?まだ行ったことがないので面白いじゃん、それに寒峰って山名も興味魅かれる名前、行こう行こうと言う事になりました。

四国の福寿草は四国福寿草と呼ぶらしく、高知県と徳島県に限られています。高知は南大王と徳島では寒峰と西三子山(にしみねやま)が有名です。
南大王と寒峰は何度か行っていますが、西三子山はアプローチが悪くまだ登っていないので調べてみると、なんと西三子山の福寿草は盗掘によりほとんど消滅してしまったとのことです。
心ない一部の人により、各地の珍しい高山植物が絶滅の危機にさらされている現実に、心が痛みます。

さて寒峰は日帰りの山ですが、最初の計画では二泊三日だったので、一泊してもう一つ登ろうと言う事になりました。
寒峰のすぐ近くに私の好きな矢筈山(1849m)がありますが、登山口に入る県道が4月1日まで冬期閉鎖です。

さてどこに行こう・・・・四国の山ならほとんど地図なしでも行けるので、二日目の行き先は宿でゆっくり考えることにして、とりあえず寒峰に向け出発しましょう。

5:30出発、豊浜SAまでノンストップ、ここでコーヒータイムにします。日曜日でも比較的よく空いているSAですが、さすが連休、車内で眠っている人もあり かなりの車です。 

ところで視界に入る法皇山系の山々は真っ白です。木・金は季節外れの上空5500mで-36℃以下という超一級の寒気流入で、四国の山々もかなりの雪が降ったようです。

まいったなあ、当然寒峰もかなりの積雪が予想されます。登山口まで入れるかな?心配になってきました。林道登山口は標高約970mあります。こりゃ福寿草どころではなく雪山だな・・・

徳島道を井川池田で降りR32に入ります。大歩危の(まんなか)でトイレ休憩します。毎年このシーズンは大歩危峡をまたぐ鯉のぼりが元気に泳いでいます。まんなかは大歩危峡の川下りの乗船場です。
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上名交差点で左折、県道45に入ります。急坂を登り、祖谷トンネルを越えて坂を下りた交差点を右折、県道32に入ります。ついでだから(かずら橋)に寄ってみましょう。時刻は8:30、早朝にかかわらずパラパラと観光客の姿があります。ここから見る上流の山々は雪をかむっています。
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祖谷川に沿ったカーブの連続した道はやがてR438に合流します。438直進は30キロ足らずで剣山へ、右折は土佐矢筈山登山口のある京挂峠ですが、ここも冬期閉鎖中です。
部分的に拡張された道を剣山方面に走ります。

あれ、おかしいな?いつの間にか矢筈山(阿波矢筈山)の登山口分岐まで来てしまいました。
林道入口を見過ごしたはずはないのに・・・とりあえずUターンしますが、少し走って謎は解けました。
道幅の狭いR438は部分的に道路拡張やバイパスが新設されており、登山口に入る道の横にはパイパスが完成していました。写真は新設された下瀬トンネル。寒峰へは右の旧道に入らなくてはなりません。
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旧道に入るとすぐに直進剣山、左折八幡神社の標識がありますが、寒峰の標示はありません。最初来た時は地形図が頼りでした。
右のバス停の標識は下瀬です。福寿草を求めて大勢の人が訪れる山だけに、道標の完備をお願いしたいものです。
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道は新設のトンネルの上を通り、カーブを切りながらどんどん登っていきます。山の急斜面に点在する栗枝渡(くりしど)集落。
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日陰に入ると路肩にはかなりの積雪ですが、轍はしっかりしています。しかし集落が終わり、登山口のひとつ住吉神社まで来ました。が、ここが思案のしどころです。

ここから林道は植林の中を走り、寒峰大橋手前で左折、新設の林道に入り坂を登っていくと住吉神社からの登山道が林道を横切りますが、距離にすると1.7キロほどあります。
しかしこの先の雪の状態がわかりません。ここ住吉神社登山口から林道登山口まで登山道を歩くと、20~30分かかります。
ソロソロ車を走らすと急に雪が多くなってきました。ノーマルではとても走ることはできません。
弱ったな、ボヤキながらバックします。
この住吉神社登山口には5台ばかりの駐車場がありますが、大きな重機が2台分を占拠、その横に贅沢な止め方をした2台と、重機の横に無理やり停めた車が1台が駐車しています。

重機の前には1台分の余裕がありますが、停めていいものかどうか・・・
重機には電話番号が書いてあるので、電話を入れてみます。今日は休日で休みです、の言葉を期待して・・・・

しかし「動かすかもわからないので・・・・」とあいまいな返事です。仕事の邪魔をしてはならないので再び前進、駐車できそうな路肩を探します。
その時7~8人の登山者が前方から歩いてこられたので、この上に駐車で来そうな場所は?と尋ねると
「この先は四駆の世界、路肩は雪が深くてスペースはありません。我々は全員で雪をとりのぞいていてやっと駐車しました。林道登山口は諦め、神社から登ります」

はるか前方は私の車。路肩の雪かきをして、何とか駐車場所を確保しました。お尻を出している車は私より少し先に来られましたが、重機の横の隙間にかろうじて頭から駐車されています。
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ウロウロしたおかげで到着タイムの確認を忘れていましたが、9:45住吉神社をスタート、階段を登ります。
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本殿横から登山道に入ります。最初は竹林ですが、すぐに人工林に変わります。展望のない植林の中をモクモクと歩きます。雪は30センチ平均です。この雪では福寿草なんてとんでもない話です。
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10:10新しい林道の登山口に着きました。ここまで25分かかっています。ここは日当たりのいい地形なので轍の部分の雪が融けかかっています。
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下の写真は下山時15時のものですが、陽射しがありかなりの雪が融けています。向こうの方に駐車している車が見えますが、あのあたりは路肩が広くなっており、予定ではあそこまで入る予定でした。
左のガードレール横の矢印は登山道です。
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林道登山口から20分たちました。積雪量は増えるばかりです。この右下あたりが第一群生地だったかな?
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さらに10分ほど歩くと目印の看板が見えてきました。第二群生地です。
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四、五人が雪の中に入って福寿草を探していますが、この雪じゃね。
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最近では2010年が4月8日、2012年が3月23日に来ています。せめてその時の福寿草を・・・
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ついでに2011・3・6高知県大豊町南大王の福寿草。ここは山中でなく 山の斜面の集落のあぜ道や田畑、そして民家の軒先あたりまで黄色一色に埋れます。毎年2月下旬ら福寿草祭りが開かれ、混雑を避けて道順の道標が立てられます。
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あぜ道に咲いていると、タンポポのようですね。福寿草=山 の概念からかけ離れています。
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脱線してしまいましたが、この群生地で踏み跡入り乱れています。登山口で会ったグループのリーダーが、ここにある足跡をたどって直登すれば登山道に復帰します、と急斜面に取りつかれます。
先行者の足跡があるとはいえ、8人の足で踏み固めた後を歩くのはラッセルドロボーのようで気になりますが、私たちも後に続きます。
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樹間から始めて東の視界が開けます。
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北に向かっていた道は標高1220mあたりで西に方向転換、植林の中の急登に変わります。コース中一番きつい登りです。
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高度差100mほどを登りきると傾斜は緩くなり、再び北に方向転換、植林も終わり四等三角点栗枝渡の小ピークに着きました。
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時刻は11:40 8人のグループが食事中です。ここからは西寒峰の裾を巻く以外はおおむね尾根歩きになります。高度を上げるにつれてまわりの枝が白くなり始めました。樹氷です。まさか樹氷に会えるなんて思ってもいませんでした。
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振り向くと樹氷の向こうに尾根筋を白く染めた三嶺あたりの山々が見えてきます。天気のいいうちに早く頂上に立ちたい!
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樹氷は青空にお似合い。青と白のコントラスは素晴らしいです。
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やがて尾根から離れ、西寒峰の裾を巻きます。
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寒峰がチラリとのぞきました。ここから見ると富士山のような端正な三角形の山容です。
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西寒峰と寒峰のコルで、夏場は一面カヤが茂る広場です。前方の赤い矢印は寒峰と書かれています。
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カヤの原っぱから小ピークのアップダウンが続きますが、樹氷に見とれていると、いつのまにか頂上が見えてきました。山頂に大勢の登山者の姿があります。
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12:45二等三角点寒峰山頂です。正面左烏帽子山、右は前烏帽子山です。
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360度の大展望、東方面です。右の方に剣山とジロウギュウが見えますが、雪と雲の白が合体して確認しにくいです。
赤丸は休憩されているパーティです。
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南方の大展望。
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左剣山、右ジローギュウ。
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左三嶺、右西熊山
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左落禿、中央一番高いピークが矢筈山。ここから約5時間半位で頂上に立てます。
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西方を見ます。右端の端正な三角形は中津山でその後方左が国見山。国見山の左,画面中央奥の霞んだあたりが法皇山系。
左はるか後方は石鎚方面です。
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展望を楽しみながら昼食を終えたので、そろそろ下山しましょう。13:45分です。ちょうど山頂に1時間いたことになります。さすが人気の山、大勢の登山者です。期待した福寿草は雪の中ですが、思いもよらぬ美しい樹氷に、皆さん満足されていました。

さて下山ですが、ピストンか東尾根コースか、頂上にいる人達に尋ねたところ、ピストンが多いようです。東コースは少し時間的に早いですが、植林と林道歩きで退屈ナコース。私たちもピストンにしましょう。

今まで気がつきませんでしたが、右端に土佐矢筈山が見えています。昨年5月に登りましたが、雲上の庭園で素晴らしい山です。左は三嶺。
矢筈山は全国に17座あると言われており、そのうち四国に5座あります。
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下りはピッチが上がります。剣山から牛ノ瀬に至る長大な尾根もこのあたりで見納めです。
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カヤの原っぱまで降りてきました。
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西寒峰の東を巻きます。
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14:30 栗枝渡三角点通過です。ここから植林の激下りをですが、積雪のおかげで早い早い・・・・
1120mのカーブを過ぎ、福寿草の群生地に下りてきました。数人の人が福寿草探しをされています。
思わず私も雪の中に飛び込みウロウロします。、あった!日あたりのいい木陰に蕾が一輪。パチリ。
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その時下の方から数人の話声が聞こえてきました。福寿草が見つかったようです。声の方に行くと、かき分けられた雪の中から「こんにちは!」 思わぬ雪できっと重かったでしょうね。
掘り起こした人にお断りして写真を1枚撮らせていただき、お礼をいって登山道に戻ります。
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15:15林道登山口に下りてきました。ここで路上に座り込み、コーヒータイムにします。15分ほど経ったころ上から登山者の車が降りてきたのでお尻を上げ、私たちも出発しましょう。
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15:45無事住吉神社に下りてきました。駐車場に停まっていた車はすでに帰っていますが、重機は動かした形跡はありませんでした。
16:00 出発します。

思わぬ雪で福寿草は残念でしたが、素晴らしい樹氷に感激、思い出に残る山行でした。
今日の宿は池田町にとってあり、17時に着きました。ゆっくり温泉に入って明日の山を決めましょう。

[本日のデータ]

姫路5:30⇒山陽道姫路西IC(山陽・瀬戸中央・高松・徳島道)井川池田IC⇒R32⇒県道45⇒県道32⇒R439⇒寒峰林道・住吉神社近くに路上駐車駐車9:30

出発9:45→林道登山口10:10→栗枝渡三角点11:40→寒峰12:45~13:45→栗枝渡三角点14:30
→林道登山口15:15~15:30→駐車地点15:45

出発16:00⇒三好市池田町宿泊地17:00

(走行距離 約320キロ 歩行距離 約7キロ 累積標高差 約790m)

by hotaka443 | 2014-04-02 20:49