N0237 筒上山系へ 瓶ケ森は時間切れ
2012・8・18 (土) 天気・晴れ後ガス
午前6時の石鎚山です。昨夕の雨で空気が洗われ、すがすがしい朝です。
朝食をいただきます。
ご主人に 筒上山にもキレンゲショウマの群生地があるので ご存じかどうか うかがってみると、「向こうはよくわからないが、ウチの方が立派だよ」と 笑っておっしゃるので場所を教えていただく。
建物の横に一本だが、沢山の花を付けている。
つい10日ほど前に剣山でタップリ観賞してきたが、何度見ても清楚な雰囲気をあたり一面に漂わせ、とってもすがすがしい気持になります。
ウロウロしているうちに大勢泊まっておられた登山者の姿は見えなくなり、7:05最後に出発です。
登山口はロッジのすぐ南にあります。
しばらくの間は緩い登りで、ウラジロモミの純木の中を歩きます。
筒上山は石鎚や瓶ケ森の特徴を備えた山と言われ、また両方のコースから外れているので登山者も少なく、最も自然が残された中の静かな山歩きが出来ます。
7:50小さな広場に出ると、丸滝小屋があります。(大峰宗覚心寺修験道場)で一般の人は利用不可です。
左の鳥居をくぐって少し行くとまた小屋がありますが,ここも道場かな?
小屋の後ろは切り立った崖になっています。
この広場から見る石鎚山。
南にはこれから登る筒上山から手箱山(左端のピーク)の尾根が延びています。
しばらく休憩して出発。右の崖の上に鳥居の横を入った所の小屋が建っています。あの崖を修行に利用するのかな?
このあたりは登山道両脇にヒカゲツツジが群生しています。やがて桟道が現れます。かっては山の中を登っていたそうですが、信者さんの奉仕で作られた橋です。
次々と桟道は続きます。
桟道が終わると右から下って来る道が合流します。帰りに歩く道ですが、以前は私設の道標とテープが右の木に取りつけてあったはづなのに,なくなっています。逆コースの場合、取り付きがわかりずらいです。
しばらくは水平歩道のような道ですが、やがて急な石段が現れます。
このあたりはキレンゲショウマの群生地だそうですが、見つけることができません。
つい先日の9日、お隣の剣山でほぼ満開だっただけに、まだ咲いているはずだけど・・・・
急な階段を登ります。
やがて巨大な石垣が現れ、始めて訪れた人は目を見張ることでしょう。
城塞と見間違えるほど高く積み上げられた石垣に、圧倒されるばかりです。
上の写真は前回撮影したもの。
石垣横の階段を上ると、大峰宗覚心寺派の道場が建てられています。
ここは手箱越、後のドーム型の山が筒上山です。
空には美しい卷雲が広がってきました。時刻は9:05、土小屋から2時間です。
素晴らしい展望です。北北東方向をアップしてみると、左が瓶ケ森で、氷見二千石原の笹の斜面がよくわかります。右は西黒森。
道場の前からは筒上山とは反対の南への登山道に入ります。入口にタニガワホトトギスが一輪だけ咲いていした。
苔むした階段を登ると鳥居があります。
尾根を巻きながらの樹林帯の道沿いにはシコクフウロ、ホソバノヤマハハコ、オトギリソウなどが見られます。
15分ほど歩くと尾根に出て、一気に高知県側のパノラマが広がり、歓声があがります。
登山道はさらに東に向かっていますが,私たちはUターンします。
このあたりは解放感にあふれ、最高に気分のいいところです。
10:50手箱越の道場前に降りてきました。いよいよ筒上山に向かいます。
道場横の階段を登り、白い鳥居をくぐります。
さらにその先に古びた鳥居があり、その向こうにクサリが見えます。
シコクフウロの咲くなか、いよいよ40mのクサリ場ですが、クサリの横には何本かのロープもあります。
以前来た時のピンボケ クサリ場光景。写真より傾斜はもっときつく、登りきるとさらに短いクサリがあります。
クサリが終わるとなだらかなササ原に変わります。
筒上山は大山祗神社を祀る狭い山頂に三角点があり、100mほど北に山頂広場がありますが、先に鳥居をくぐって三角点に行きます。
ゴソゴソして邪魔をしては悪いので、山頂広場に移動です。下の写真2枚は前回のものです。
神社裏にある三等三角点筒城山。点名は上でなく城になっている。左に手箱山が写っています。
三角点はあきらめ、山頂広場向かいます。
11:25山頂広場に着きました。雲上の楽園と言った感じのササ原の別天地です。360°の大展望台ですが、すぐ北の石鎚は雲に隠れています。
振り返って見る三角点のピーク。どちらも1850mの等高線内ですが、向こうの方が少し高いような気がします。
食事を済ませ筒上山をあとにします。このあたりはコメツツジが多く、秋になると燃えるような紅葉がとっても素晴らしいです。シコクザサの道はいつの間にか背の高いササに変わってきました。筒上からの下山は、クサリ場へUターンされるのか、次第に深いヤブに変わってきます。
背丈ほどのササで時々踏み跡を外し、方向を間違え引き返すことも。前回来た時よりヤブは深いようです。
12:50やっと行く時に歩いた道に出ます。そして13:05丸滝小屋まで戻ってきました。
直進は登ってきた道で土小屋に早く着きますが、せっかくですから右へ、岩黒山に登っておきましょう。
岩黒山の南斜面のササが美しい。筒上山から眺めたササ原です。
長時間歩いた足には応える登りが続きます。
13:35岩黒山に到着です。正面の石鎚は残念ながら雲の中です。まわりはコメツツジで囲まれています。
南を振り返ると、右の高い山が筒上山、左端のピークが手箱山。手前は丸滝山で右肩の白い点が丸滝小屋です。
この後瓶ケ森に登る予定でしたが、長時間歩いたのでまたの機会にしようと話がまとまりました。
13:50本日の予定終了と言う事で土小屋に向かって下山です。
途中蝶の大群に出会いました。
14:30登山口着。7時間半の山旅は無事に幕を下ろせました。駐車場は車がいっぱい。皆さん石鎚に登っておられるのでしょう。
道標は松山85キロ、面河17キロ標示です。以前は、ロープウエーや長時間かけて松山経由で石鎚スカイラインを走ったものですが、瓶ケ森林道開通により石鎚山は姫路から日帰り圏内に入りました。
14:45出発です。瓶ケ森は何度も登っていますが、みなさんはまだ。
しかし時間も遅いことだし次の機会とし、もう一泊して明日は二つ岳に登ろうと急に話しがまとまりました。
二つ岳は赤石山系の東端1647.3mの岩山です。
瓶ケ森手前にある1677mの子持権現山。その特異な山容に登山意欲がそそられます。
登山道はあるが、足がすくみそう。すぐ左後方にドーム型の筒上山が見えます。
瓶ケ森林道から、伊予富士方面を見上げます。
寒風山登山口に着くと登山者の車は一台もいない。雨が降り出した。いつもはここから南に下るのだが、旧R194の寒風山隧道を久しぶりに走ってみようという気になりました。
新トンネルが開通するまでは何度か走っていますが、トンネルは狭くて暗く、出てからがヘアピンカーブの狭路が続きます。
昨日に続き雨が激しくなってきます。ほとんど車が走らないので枝が道に張り出しているところもあり、心細くなる道です。イヤになるほどのカーブを切ってようやくR194に降りてきました。
西条の町に降りてくると、全く雨は降っていません。山の天気とはこんなものです。
今夜の宿はR194からR11に乗り、少し西に走った所にある(湯の谷温泉)です。
何度か下山後温泉を利用したことがありますが、あまりいい印象は持っていません。
有名な温泉ですが、狭い浴槽が一つだけでシャンプー類は置いていない(四国は多いですが)
しかし今年の3月に息子さんにバトンタッチ、リニュアルオープンとのことで期待して訪れました。
8000円のお遍路さん用の安い部屋にしましたが、そう悪くありません。それに何より夕食が豪華。
この値段で?と思ったほどです。
[参考データー]
土小屋出発7:05→丸滝小屋7:50~8:05→手箱越9:05~9:20→手箱山10:00~10:10→手箱越10:50~10:55→大山祗神社11:15→筒上山山頂広場11:25~11:50→丸滝小屋13:05→岩黒山13:35~13:50→土小屋14:30
土小屋出発14:45⇒瓶ケ森林道⇒旧R194・R194・R11⇒湯の谷温泉16:30
(歩行距離 約11.2キロ 累積標高差 約1090m)
(三日目) 登山中止し帰宅
ちょっとしたアクシデントが発生しました。残念ながら二つ岳に登る予定は中止です。
西条は石鎚山系に降った雨を集めた豊富な地下水脈があり、市内各所で「うちぬき」と呼ばれる湧水が湧いています。
現役時代のお得意さんの自宅では、7~8mのパイプを打ち込み、ポンプで水を引いて飲料水として利用しているので、水道代はいらないと話しておられましたが、西条市ではそんな家が多いそうです。
全国の名水百選にも選ばれ、ミネラルを多く含んでいるので美味しい水で、西条市は水の都とも呼ばれています。
帰り道、湯の谷温泉の近くにある「加茂川左岸うちぬき公園」で何本かのペットボトルに、詰めて帰ります。
お昼頃姫路に帰ってきました。 (土小屋からの走行距離 約310キロ)