みちくさおじさん山を歩く

No196 寒波、那岐山も大雪

那岐山(最高峰1255m) 岡山県奈義町・鳥取県智頭町 2012.2.19(日) 曇り メンバー・2人


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水曜日にYさんから、鳥取側から氷の山に登ってみたい、との連絡が入った。
ところが木~土と寒気の南下で山陰はすごい雪。若桜氷ノ山スキー場も270㎝にもなり、これじゃ上はすごい雪だろうから、と見合わせ、手っ取り早く行ける那岐山に変更する。
もう数えきれない程登っている那岐山、新鮮味はないが、近くで簡単に登れる雪山と言えばまずここだろう。

7:00 出発。昨日は中国道の福崎以西に一時チエーン規制が出ていたが、今日は解除されている。
山崎から中国道に入り、堀窓峠あたりに来ると道路脇に雪が見られるが、美作あたりは雪無し。
県道51を北上、途中から東山工業団地に入る道へ右折すると、道路沿いに一か所、絶好の那岐連山の撮影ポイントがある。
おお、かなり山は白いぞ!ただ写真では白い雲と雪を冠った白い山が一体化してしまい、山の判別がしにくい。というより下手くそなのだ。
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那岐山をアップで
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山はかなり積もっていそうだが、下は思ったほど積もっていない。これなら第3駐車場まで入れるかな、とR53を左折、北へ。
美作ICを降りてからバスの後ろをついて走ったが、写真を撮る間にバスは先行。ところが道の駅で先ほどのバスから山の団体がゾロゾロ降りている。

道の駅を過ぎ山間に入ると、あたりは雪景色に変わる。轍の部分の雪は融けているが、ここが凍結しており、
スタツドレスタイヤだけではスリップして登れない。1台路肩に駐車している車の後ろに駐車する。
後からきたワーゲンも私の後ろでスリップして頭を横に振りストップ。「道の駅までバックで下ります」単独の登山者だ。

早速スノーシュを付け 8:50出発。随分以前にもう少し上の自衛隊の演習場に入る分岐まで登ったことがあるが、雪山でこんな下で停めたのは はじめてだ。
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9:10登山道入口に着く。
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すぐ上の駐車場。たっぷりの雪だ。
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四駆が上の第3駐車場に登って行く。その駐車場には3台止まったいた。 
9:30B・C コース入口に到着。先ほど追い抜いて行った四駆の登山者の後について歩く。Cから登りBで下山予定だ。
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途中で駐車場から登ってくる林道を横切り、看板の並ぶベンチに着く。あれ、看板の一枚がなくなっているぞ。
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上の方はガスがかかっている。
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11:00大神岩に着いた。標柱は半分以上埋れている。地面と岩の段差は雪に埋まり、フラットになっている。
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大神岩から下界を見るが、視界は悪い。
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大神岩から少し登った所で、下山中の那岐山の名物おじさんにパッタリ。
これまでも何度か出会っているが、いい機会と少しお話をさせていただく。

津山市在住でお歳は72歳。お名前は伏せるとして年間250回目標で、年中御覧の様に上半身裸に短パン姿。
夏お会いした時は水だけ持っておられたようだが、冬場はなし。
また250回と言っても低山と違い、標高差650mからある山だ。

「人間歳をとるのはしかたないけど、人に迷惑だけはかけたくないので、病気に負けない体力作りに、お互い頑張りましょう」という言葉を残して、走るように降りて行かれた。

許可を頂いて写真を1枚。
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樹林帯を抜ける。ストックのバスケットを外して積雪確認、なんと1m以上積もっている。
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頂上近し。
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12:00頂上に出た。休憩所の腰板の一部が吹き飛んでいる。
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山頂は風に雪が吹き飛ばされ、積雪は少なく、三角点の標石(三等三角点名義山)は頭を出している。
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ガスで隠されていた最高峰と避難小屋が、瞬間見えた。
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風が強いので、避難小屋に急ぐ。
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雪で開いたドアが閉まらない。中は先客が5人食事中だ。今日は久しぶりに温かいてんぷらうどんにする。
5人が食事を終え出発準備をされているのでお話をすると、下山はBコース3人で、Aコースが2人。ただしAコースの2人は途中からBコースに出る との事。
最後までAコースを歩くと山越えがあり、駐車場まで約1.7キロの林道あるので、ほとんどの人はこのコースを歩かれるようだ。
12:40次々と小屋に入ってこられるので出発する。
最初はピストンするつもりだったが、先に出発された5人が途中までAやBコースを下山されたので、我々も予定を変更、Bを歩くことにした。
過去の雪山の場合、AやBを歩かれる人が少なく、トレースがなく苦労したことがあるが、今日は先発隊があるので安心だ。最高峰に向かうA下山の2人連れ。
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5分ほどで那岐山最高峰に立つが、あれっ、どこか変だ、それもそのはず石碑が見当たらないのだ。位置の見当をつけ、雪を払いのけると、見えた。こんなに積もった時に来たのは初めてだ。
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展望を楽しみたくてガスが切れるのを待つ。避難小屋と三角点峰。単独行者の点が見える。
しばらく待ったがあきらめて出発しよう。
最高峰から東へのA・Bコースは樹氷が一番キレイな場所だが、今日は樹氷に変わって雪タップリが積もっている。
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時々振返るが視界は悪いく、かろうじて避難小屋と三角点峰が見える程度だ。
前方から賑やかな声が近付いてきた。団体さんである。
話しかけると、山の駅でバスを降りていたグループで、20名でBコースを登ってきてCコースを下山予定だが、昼食はまだで、死にそうと女性の声。
時刻は13時半になっている。逆コースだと今頃もう小屋で食事中の頃だろうに・・・
20人分のトレースがあるので、安心して降りて下さい、とリーダーさん。
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どこの山に来たのか、と思わせる深い雪の世界。120㎝のストックが完全に潜ってしまう。
前方は標高点1201m峰。
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1201m手前にあるBコース分岐点の標識。しっかりしたトレースが下っているが、もう少し尾根を歩いてみたいので少し先のAコースに変更だ。
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13:45 分岐点道標。Aコースはここから南に下るのだが、北の鳥取側に下る東仙コースとの分岐点でもある。
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先ほどの2人だけの心細いトレースを伝って降りる。急に空が晴れてきた。眩しい!
今頃頂上にいると、素晴らしい展望に会えるのになあ・・・
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Aコースは林道の走る910mのコルまで下り、目の前に立ちはだかる1009.5mの点名大石ケ原まで標高差100mを登らねばならない。
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コルの林道が見えてきた。トレースは右へ、Bコースに向かっている。
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14:15 林道に着く。といっても地形図を見ないと、この雪の下が林道とは気が付かない雪の深さだ。
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菩提寺のあるAコースと分かれ、Bコースに向かう。左那岐山三角点峰、その右が最高峰だ。
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林道終点でBコースと合流する。ここから谷沿いの植林地帯を歩く。
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30分近く変化のない植林の中、右下の流れの音を聞きながら歩くと、右岸に渡る木橋がある。
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この橋を渡ると、ほどなくCコースと合流する。14:50だ。
ここから駐車地点までテクテク歩きだ。路面の雪はかなり融けている。Bコースに入ってから雪が降り出したが、空は晴れてきた。しかし那岐山頂上あたりはまだ雪雲が流れている。
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凍結していた路面は雪融水が流れ、積雪も少なくなっている。ようやく駐車地点に戻ってきた。
15:20 6時間半の登山は終わった。後半はとても那岐山とは思えない深雪をスノーシュで存分に楽しませてもらった。
尚、那岐山はワカンの方がいいかな?と迷ったが、ほとんどの人はスノーシュだった。

帰り、もう一度撮影スポットで写真を。しかし朝方とあまり変わらず、恥ずかしそうに雲に隠れていた。
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15:30 那岐山といえば帰りは湯の郷温泉・鷺の湯だ。きょうも大勢の人で混雑している。ゆっくり温泉を味わい17:00帰途についた。
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[参考データー]

自宅7:00⇒R29⇒山崎IC(中国道)美作 IC⇒県道51⇒R53⇒山の駅看板左折⇒路上駐車8:40
出発8:50→B・Cコース分岐9:30→大神岩11:00那岐山三角点12:00→避難小屋12:05~12:40→那岐山最高点12:45~13:05→A・東仙コース分岐13:45→林道14:15→Bコース合流14:30→B・Cコース分岐14:50→駐車地点15:20
出発15:30⇒湯郷温泉16:00~17:00⇒美作IC(中国道)山崎IC⇒R29⇒自宅18:10

(走行距離 約150キロ 歩行距離 約9キロ  累積標高差 約890m)

by hotaka443 | 2012-02-20 11:53 | Comments(0)