数曾寺山塊・仏谷、歩きたかったのに・・・・
なんとなくフラリと行ってみたくなる山が誰にでもあるものだが、数曾寺山塊もその一つ。
高い山はないが300~400m級の山塊から南に向かって流れ出す、廻谷・数曾寺谷・仏谷の三つの谷がある。
そのうちの仏谷はまだ入ったことがない。
今日はその仏谷に入り、最高峰に登った後下山の尾根は考える、という予定で8:10自宅を出た。
気軽に人を誘える山域ではないので、単独行だ。
滝野・社で中国道を降りR372へ。以前なら姫路から372一本で走ってきたものだが、最近は横着になってしまったものだ。
三草山登山口の標識を過ぎ、1・5キロほど走ると左に入る旧国道があり、入ってすぐの邪魔にならないよう路肩に停める。
9:05準備をして出発。地形図にある廻谷の入り口まで、畦道は朝露でビッショリなので刈入れの終わった田圃の中を最短で歩かせていただく。
地主の方、無断侵入ゴメンナサイ。左右の山の間が廻谷になる。
山のすそには4~5m幅の三草川が流れているが、ざっと対岸を見渡しても雑木林で進入口がわからない。
堰堤があるので渡って見るか、と降りかけた時、うしろで声がした。
二輪車を押したかなり高齢の老人だ。
先ほどから土手でウロウロしている変な奴がいる、と思われたに違いない。
谷への進入口をたずねたが、歯がないうえに耳が遠いらしく、会話がなかなかうまくいかない。
大声で話すとやっとわかっていただいたらしく、手招きで案内していただいた。
そこは流れの浅い所で、飛び石伝いで渡れそうだ。
写真は渡ってからた振り返ったものだが、土手で老人が見送ってくださっているので、雑木林に飛び込む。
しかし道はなく、谷よりかなり東に寄りすぎているようで、先ほどの堰堤を渡る方が正解の様な気がする。
雑木林をかき分け西に進むと堰堤に出た。この流れが仏谷だ。この堰堤の斜面を降り対岸に行くと何とかなりそうだなのでえんていを渡るが、密生した樹木が侵入を拒否している。
また引き返し、雑木林の中ででウロウロしていると赤いテープが目についた。
近寄って見ると[近畿中国森林管理局] とある。調査でここに入られたのだ。
木が切られ道が東に向かってついている。しかしテープはここだけですぐになくなった。
斜面を登り始めたが踏み跡程度で登山道といったものはなく、シダが多いのには苦労させられるが、狭い尾根なので迷う事はない。
樹木の間から、大坂山とNo167の赤白鉄塔が見える。
東方にはモヤっているが、西光寺山が見える。
突然切断されたTVのケーブルが現れた。
10:00 250m程のピークでコーヒータイムにする。
振り向くと三草山が、下を走るのはR372 。
ここでビニール袋に入れた地形図を紛失したことに気づいた。なくても困らないが、ゴミになるのでザックを置いて引き返す。 15分ばかりのロスの発生だ。相変わらずシダが多い中を黙々と進む。所々このように踏み跡がしっかりした個所もあるが、テープ類は一切ない。
前方の樹木の切れ間から、右にこの山塊の最高459峰が覗く。目の前の鉄塔はNo167の赤白鉄塔の隣りだからNo168だ。
右下からきれいな道が上がってくる。巡視路だ。
道なき道から一転快適な道に変わる。が、あの鉄塔までだろう。
たか~いNo168鉄塔。この高圧線の起点は相生市西部の西播変電所だが、この変電所からのNoだと、もっと多いのでは・・・途中に中継変電所もないし・・・まあどちらでもいいことだ。
鉄塔を過ぎるとシダコギが始まった。そして進むにつれ背丈以上の猛烈なシダジャングルになってきた。中をくぐると枯れたシダの粉が舞い、咳き込みがとまらない。P420から南に張り出す尾根を巻くように進む。
やっと見覚えのある尾根に出た。大坂山から最高峰に至る縦走路だ。時計を見ると10:50になっている。
立木にテープに書かれた道標があったはず、と見わたすと、あった。歩いてきた方向を指しNo168鉄塔とある。あのひどいシダコギをして行く人もいるのだろう。さて右に行けば最高峰、左は大坂山だ。どちらに行くか・・・、車の位置を考えると最高峰だ。よし、最高峰に決定だ。
この縦走路にはしっかりした踏み跡がある。大先輩のやまあそさんを始め、この山のフアンが歩かれた足跡だ。縦走路途中の430mのピークから見る459mの最高峰。きれいな双耳峰だ。
11:10最高峰に着いた。狭い山頂は北側が切り開かれている。
北西の展望。西脇市北部。三角点が見えるはずだがよくわからない。左の奥の山並みが白山~妙見になるのかな?
狭い山頂を独占し、お昼にする。カレーウドンのあとコーヒーをいただき、11:45左上の立木に案内のある
馬瀬に向かう。はっきりした道だ。
地形図にある破線かな、と思っていたが、南東方向に張り出す尾根道上を歩いている。途中で南に方向を変え、どんどん下ると鉄塔が見えてきた。数えてみるとNo170になる。バックは三草山だ。
この下りも登り程ではないが、シダが多い。右の谷へ下る分岐がある。谷にある破線に出るのかな?瞬間迷ったが、直進だ。しかし道は急に心細くなってきた。とにかく鉄塔に行こう。
12:10 No170鉄塔通過。ここからは巡視路になり歩きよい。
すぐに三角点がある。四等で点名は馬瀬だ。
あれ?この時期にツツジが満開だ。
急な下りになるが、プラ階段があるので歩きよい。
234mのピーク とのコルに着く。巡視路は三差路になっているので、当然右、No169に向かう。
やがて小さな沢が発生、沢沿いに下って行くと荒れ地に出た。
荒れ地に沿って少し北に方向をかえて進むと、堤防にぶつかった。地形図にある池だ。
堤防をかけ登ると澄んだ美しい水をたたえている。鉄塔はNo169。余り景色がいいのでここでコーヒータイムをとる。
堤防上は林道になっていおり、あとはこの林道で国道に出ればいいのだ。
途中で右への道があり、神社のような建物が見えるので寄って見る。
傍に半分干上がった大きな池がある。
参道を下ると大きな鳥居があり、住吉神社と読める。
すぐに元の林道と合流し、やがてR372に出た。排ガスを浴びながら車道を少し歩くと、右へ旧道が別れるので、こちらへ入る。犬に吠えられながらしばらく歩くと、駐車地点に戻ってきた。13:00だ。
駐車地点からの貴重なパノラマ。電柱が宙に浮いている。左の↓に堰堤があり,そこから入るようだ。私は老人に案内され、右側の↓から入り、尾根に上がってしまった。
[参考データー]
自宅出発8:10⇒砥堀IC(播但・中国) 滝野・社 IC⇒県道17・R372⇒旧国道馬瀬集落入口に駐車9:00
出発9:05→No168鉄塔10:35縦走路の尾根10:50→最高峰11:10~11:45→No170鉄塔12:10→巡視路の三差路12:20→池12:30~12:40→住吉神社12:45→R372 12:50→駐車地点13.00
帰路はブラブラみちくさしながら、のんびり帰る。
(走行距離 約90キロ 歩行距離 約6.5キロ 累積標高差 約490m)