みちくさおじさん山を歩く

北アルプス、唐松岳から爺ケ岳まで後立山縦走

八方尾根→唐松岳→五竜岳→鹿島槍ケ岳→爺ケ岳(長野・富山県境) 2010・7・28(水)~8・1(日) 天気・入山は雨、縦走中はガスや雨、のち晴れ、そして下山時は晴れ メンバー3人

八方第一駐車場に車を置き、唐松から針ノ木・蓮華までの大縦走のあと扇沢に下山、バスとJRで駐車場に戻る計画で出発!


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7月28日(水) 退社後スーパーで買い物を済ませ、山陽姫路東ICを18:25に入る。宝塚トンネルの慢性渋滞地帯をノロノロで通過、草津PAで食事を済ませ、快調に飛ばして中央道・駒ケ岳SAに22:30に到着した。

SA横の高台がちょっとした森林公園になっているので、今夜はここでテント泊だ。
雨上がりで下が濡れているが、東屋があるので軒下を借りる。結構ここにテントを張る人がいるのだが、本日はゼロだ。

7月29日(木) 4時起床、テントを撤収し、準備を済ませ4:45出発。SAは仮眠の車が多い。
最後の梓川SAで朝食を済ませ豊科ICで下車。大町まで県道を、後はR148で7:00八方第一駐車場に到着した。ここに車を止めるのは6年ぶりだ。山はガスで覆われ、いやな予感がする。

7:25 支度を済ませて出発する。ザックがやけに重い。しゃれた建物が多い八方の町並みを歩き、ややこしい名前のリフトを三つ乗り継ぐのだが、最初のゴンドラリフトアダムの乗り場に着いた。
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天候のせいか、ほんの数名の登山者だ。登山者名簿に記入しリフトに乗る。すぐにガスの世界に突入、雨が降り出した。6年前に来た時は強風で、私の乗ったリフトが最後で、後は運転見合わせとなったが、今回は雨だ。
次のアルペンクワッドは屋根のないリフトだ。足元には高山植物の花盛りだが、雨に打たれて寂しそう。
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3番目のリフトを降りると八方池山荘が建ち、ここが登山口になる。
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8:45 重いザックを背負い出発。しばらくは石畳や木道が続く。山に雨は付き物だ、なんて言ってたのは遠い昔。今は雨の中を歩くのは大の苦手である。
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ガスガ深くなってきた。いろんな花が雨に打たれながら迎えてくれるが、写真を撮る気にもならない。
連続してケルンがあるが、濃いガスとメガネの水滴で文字も読めない。
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9:25 八方池に着いた。縦走路から入った所に池はあるが、好天なら白馬岳方面の展望が素晴らしい。しかしこの天気なので通過。せめて案内板だけでも・・・
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これは第三ケルン?
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ライチョウが登山道を散歩している。ライチョウには人間を怖がらないというDNAが受け継がれているのだろう。写真を撮ろうと構えたが、メガネは水滴で視界不良、どこにいるの・・・・こんな写真になっちゃった。
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濃いガスと雨の中をもくもくと歩き、 やがてガスの中に赤い唐松山荘の建物が浮かびあがってきた。
11:35 唐松山荘着。ガイドブックのタイムよりかなり早い。予定では2時間半程先の五竜山荘泊りだが、岩場もあることだし、相談の結果、本日はここまでとする。
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昨年リフレッシュされたそうで、すごくきれいだ。案内された部屋は通路を挟んで両側に6人ずつ、2階もあるので24人部屋だ。6人の所に5人だからゆとりがありヤレヤレだ。
唐松岳だけでも、と行きかけたが、風も強くなり寒い。小屋を出たものの、引き返す。すべては明日だ。
それにしてもこの唐松と五竜、過去何度登ったかな?いずれもお天気に恵まれない山である。
夕食と朝食メニュー
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7月30日(金)
雨は降り続いている。今日も雨中歩行か、と気が重い。5:10の一番組で朝食を済ませた所で雨はやんだ。
しかしガスは相変わらずだ。せっかくだから頂上岳は踏んでおこうと出発。15分足らずで視界ゼロの山頂に立った。2等三角点唐松谷がある。記念写真をとって下山する。
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登山道脇の斜面にはコマクサが雨に濡れながら可憐な花を咲かせている。
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小屋に戻り6:25出発。ガスは相変わらず深いが雨はやんでいる。昨夜が唐松泊まりになったので、これで針ノ木はカットだ。今日は冷池山荘まで行きたいが、八峰キレットの難所が控えているし、雨だと岩場通過が不安、要はお天気次第だ。
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すぐに牛首の岩場の下降となる。濡れた岩場は滑りやすいので緊張の連続だ。
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信州側から次々とガスが吹き上がってくる。
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8:55 昨日泊まる予定だった五竜山荘に着いた。すでに登山者の姿はなく、ガスの中に静まりかえっている。コーヒータイムにする。唐松山荘から2時間半だから、標準タイムだ。
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9:30 出発。五竜から鹿島槍までは荒々しい岩稜地帯が続き、後立山の核心部になる。
道は急な斜面をジグザグに下り、やがて岩場に入る。
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クサリ場を過ぎ、1時間余りで五竜岳の分岐に着く。
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ザックを置いて数分の五竜岳へ。10:40 ガスで視界なしの頂上に着いた。三等三角点平川人がある。
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記念写真を撮り先を急ぐ。ここからはいよいよ本格的な岩稜地帯に入る。
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濡れた足元に注意しながら岩場を進む。そろそろG4?
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ガスのなかに現れた黒い岩峰を黒部側に巻く。G5だ。
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G5を過ぎ、急な下りのクサリ場を通過、次々とガスの中に岩峰が立ちはだかる。
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緊張の連続が続いた後、小さなピークに着いた。一休みにもってこいの「北尾根のピーク」かな?
時刻は12:40。食事にしよう。
13:05 出発。相変わらずあたりは乳白色の世界だ。13:30 小さなピークに着く。道標を見ると、な~んだここが「北尾根の頭」か。ちょうど五竜とキレット小屋の中間あたりのなる。今夜はキレット小屋泊まりになりそうだ。
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最低コルの「口ノ沢コル」を通過、三段登りと言われる岩場を登りきる頃、ガスが切れ薄日が漏れてきた。
今まで閉ざさせていた視界の一部がさっとのぞく。思わず振り返る縦走路と五竜岳。
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前方を見上げると、まだまだ登りが続く。
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クサリ場も、ガスが切れると雰囲気がまるで違う。それにしてもハシゴも混ざったクサリの連続する難コースだ。
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晴れてくれ、の願もむなしく,再びガスが湧いてきて雨も降りだした。
濡れたハシゴ、クサリに神経を集中し、岩峰を回り込むと、突如ガスの中に黒い建物の輪郭が浮かび上がってきた。キレット小屋だ。やった!の声が思わづ飛び出す。
15:35 人気のないキレット小屋に無事たどり着いた。9時間10分を要し、文字通りたどり着いた、がピッタリだ。クサリ、クサリ、そしてハシゴの緊張の連続にこの天気。景色も見えず、精神的にお疲れだ。
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食事の時に数えたら宿泊客は12人でスタッフは5人。これで経営が成り立つの?と思ってしまうが、位置的に中途半端。
唐松や五竜泊なら冷池まで行けるし、逆の場合も同じで通過点になってしまう。但し今日のように悪天の場合は頼りになる小屋だ。
ちなみに白馬山荘や五竜山荘を経営する白馬館グループなのでやっていけるのだろう。
         夕食、朝食のメニユー。朝食の味噌汁は特に美味しかった。
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7月31日(土)
今日は種池山荘までの行程で、7時間もあれば着くので、余裕だ。
但し難所の日本三大キレット「八峰キレット」が待ち構えている。
{三大キレットとは、槍~穂間の大キレット、唐松~白馬間の不帰の嶮キレット、そしてこの八峰キレット}
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5時からの食事を済ませ5:35スターする。雨は上がったようだが、ガスは深い。ここはテレビがないのでどのような天気図になっているのか、さっぱりわからない。天気図が見られないと予想が立てられないし、なんとなく不安であるが、仕方ない。
小屋を出てすぐにハシゴを登るといよいよ八峰キレットだ。ハシゴで1段下り、信州側をクサリを頼りにトラーバスする。ガスで視界が閉ざされているので、断崖絶壁が見えないのは幸いか・・・・
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変形ハシゴで最低鞍部に着く。
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ここから黒部側を巻き、ハシゴで登るとキレットは終わり、ホッとする。
次は鹿島槍北峰への登りだが、安心はできない。岩場に張り付いたり、クサリが頼りの急登だ。
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7:25 ようやく北峰と南峰を結ぶ吊尾根に着いた。
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ザックをここに置いて先に北峰へ向かう。
7:45 北峰山頂に着いた。相変わらず視界なし。
分岐まで戻り、南峰に向かう。ガスの中から端正な三角錐の岩稜が浮かびあがる。吊尾根には小さなピークがいくつもある。
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8:30 鹿島槍南峰に到着した。2等三角点「鹿島人」がある。面白い点名だ。全国に10万点以上ある3角点
、いちいち名前を付けるのも大変だな。
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天気さえ良ければ、黒部川を挟んだすぐ西10キロ余りの所に、劍岳や立山連峰がどっしりと構えているのだが、残念ながらその雄姿を拝むことはできない。恨めしいガスである。

記念写真を撮り、最終行程の爺ケ岳に向かうが、ここからは急に登山者が増えて賑やかになってきた。
もう危険な個所はない。
唐松山荘を出てからここまで、ほんの数人に出会っただけだったので、まるで別世界だ。
ほとんどの登山者やツアー客は、鹿島槍南峰まできて引き返して行く。

途中で30分程休憩し、布引山を9:50に通過する。ここまでくるとようやくガスも切れだし、視界も一部開けてきた。
傾斜も緩くなり灌木地帯に入る。人気の山だけあり登山者が次々と登ってくる。
10:25 ちょっとしたコルでコーヒータイムを取る。すべての緊張感から解放され、達成感、充実感で気分爽快だ。
10:50 出発。このあたりはお花畑で、いろんな花が 見てみて と競いあっている様だが、チングルマが一番多いようだ。

今回はガスや雨ばかりで、花の写真を撮る気にならなかったが、せっかくだからこのあたりに咲いている花を少しだけ。
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冷池山荘が見えてきた。
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11:30 冷池山荘到着。空いているベンチで昼食にしよう。
後は最後の爺ケ岳の登りだ。左から北峰・中峰・南峰と並んでおり、三角点は最高峰の中峰(点名爺父岳)に3等がある。
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12:10 山荘スタート、爺に向かう。15分で冷乗越し通過。ここからも大町に下れる。
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登山者が多く、団体さんも登っていく。行列を見ていると、ふと山小屋が心配になってくきた。今の時間からして全員種池山荘泊まりだろう。スシ詰め?最後の日は手足を伸ばしてのんびりしたい・・・種池山荘の赤い屋根が見える。
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早く行かないと、と気は焦る。団体さんは予約しているだろうが、その他の人も多い。そんな急ぐ気持ちでうっかり、爺最高峰の中峰は巻き道を通ってしまう。南峰にも大勢の人の姿が・・・このあたりにもコマクサが咲いている。
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13:40 南峰に着く、地形図に高さ記入はないが。中峰とほぼ同じのようだ。
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南峰も大勢の人が展望を楽しんでいる。今まで隠されていた西方の立山側のガスが瞬間切れた。左の雲に隠れているのは別山、その右は剱御前、稜線はクロユリコルにぐっと落ちてから、一服剱に向かって高度を上げていく。剱はさらに右だが、雲に隠れているので撮影できず。
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南には頂上を雲で隠された左蓮華岳と右針ノ木岳がどっしりと構えており、その間の針ノ木大雪渓もクッキリ
見える。(日本三大雪渓は針ノ木・白馬・劍沢)
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13:50 雄大な景色を見つめながら、のんびりしたい気持ちをぐっと抑えて山荘に向かう。
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14:20 種池山荘着。すごい人だ。定員200人、すし詰めを覚悟で受け付けに。
「男性ばかりですか?」「女性がいます」 案内された部屋は通路をはさんで6人ずつの12人部屋だ。まだ誰もいない。12人以上入れないでね、と願う。
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山荘から見る美しい三角錘の爺ケ岳南峰。
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夕食と朝食の献立。
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結局広い部屋には入室者なく貸し切りになった。男性だけだと どこかに押し込まれていたのだろうが、女性がいるということが効いたのだろう。隣の大部屋は超満員、ツアーか団体だろう。
身動きできないくらいの経験も何度かあるが、手足をゆっくり伸ばして眠られることのありがたさ。
今回は3日間とも天候には見はなされたが、山小屋に恵まれたのはありがたい事だ。
   
8月1日(日)

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空は晴れている。御来光は爺まで登らないと見えないが、1時間 ほどかかるのでパス。針ノ木岳と蓮華岳の4:40の表情。雨さえ降らなければ今頃、針ノ木に立っていたのだが・・・・
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爺南峰の美しいシルエット。
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始めて鹿島槍の双耳峰が姿を見せてくれた。南峰の方が50m近く高い。
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剱岳もモヤの中にぼんやりと見える。
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5:45 いよいよ今日は最後の日、扇沢に向かって1時間半余りの下りだ。樹林帯に入るので視界も限られ、どちらかと言うと退屈な道だ。20分あまりで雪渓を横断。
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どんどん下ると、やがて扇沢ターミナ近づいてきた。針ノ木と蓮華は雲の中だが、針ノ木大雪渓を登っている人の姿が、肉眼でも確認できる。
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8:15 県道扇沢大町線の大町アルペンラインの登山口に降りてきた。爺ケ岳登山口の道標がある。
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まだ時間は早いので道路手前の扇沢の堰堤近くでコーヒータイムにしよう。
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ところで沢に下りようとした時、雑巾を手にしたタクシーの運転手さんが上がってこられ、声をかけられた。
「マイカーですか?」いかにも乗ってほしそうだ。

「バスで大町に行きます。山荘で確認したらタクシーは5900円でしたが」運転手さんしばらく考えて「5000円で行きますよ」バスは一人1330円だ。3人で4000円ほど。
少し高くつくけど、相談したらOKということになった。「きれいに掃除して待っています」と運転手さん。河原で美味しいモーニングコーヒーをいただき、タクシーに乗る。

「新宿ですか?」松本から スーパーあずさ に乗り換えると思われたのだろう。関西弁を使ってるのに・・・
「いや、八方に車を置いています」運転手さんまたまた考えて・・・。7500円で八方まで行きますよ。乗ってください」

今度こちらが考える番だ。バスとJRで白馬まで一人1730円。白馬から駐車場までバスがあれば140円だが、タクシーだと2キロ程だが7~800円ほどかかりそうだ。それに乗り換えや待ち時間を考えると、決して高くはなく、逆に安い方だ。OKだ。
実際はもっと高くなるので運転手さん、7500円でメーター倒して走る、とおっしゃる。

そして「サービスで個人の田圃ですが、ハスの花が今満開なのでご案内します」
9:00 そのハスの田圃に到着する。
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9:10 写真を撮り出発。八方第一駐車場に9:35 戻ってきた。さすが早い。バス・JR乗り継ぎだと11時頃になる。
重いザック・登山靴から解放され、身軽になったところで、9:50 帰り道の以前にも利用した(白馬八方温泉・みみずくの湯)に飛び込む。あまりキレイじゃないが¥500円と安い。
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10:55 温泉出発、これでガスと雨にたたられた4日間の山行はすべて完了した。写真は白馬駅。
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レールフアンとしてJR東日本・大糸線のE127系の電車に乗ってみたい気持ちもあったが、またの機会としよう。尚、大糸線の非電化区間、南小谷~糸魚川を走っていた人気者、国鉄型キハ52形は、惜しまれながら大勢のフアンに見送られ3月にお別れ運転をしたが、現在は津山の扇形機関庫に展示されている。

11:50~12:30 県道306道の駅安曇野松川で昼食をとり、13:00豊科ICから長野道に入る。名神で若干の渋滞に出合ったが、三木SAで軽く夕食をとり、19:00自宅に帰ってきた。

(所要データー)
7月28日(水) 18:25山陽姫路IC⇒山陽・中国・名神・中央⇒22:30駒ケ岳SA(テント泊)

7月29日(木) 4:55駒ケ岳SA⇒6:03長野道・豊科IC下車⇒県道310・306・R147・148・県道322・八方第一駐車場着7:00
駐車場出発7:25⇒リフト乗り場7:45⇒リフト終点8:35~8:45→八方池9:25→唐松山荘11:35(泊)
(歩行距離 約5キロ 累積標高差約850m)                      

7月30日(金)5:45唐松山荘→5:55唐松岳~6:05→唐松山荘6:15~6:25→五竜小屋8:55~9:30→五竜岳10:40~10:50→12:40~13:05小ピーク(食事)→13:30北尾根の頭→八峰キレット小屋15:30(泊)
(歩行距離 約8.8キロ 累積標高差 約950m)

7月31日(土)キレット小屋5:35→吊尾根7:25~7:30→鹿島槍北峰分岐7:40→北峰7:45~7:50→
分岐に戻る8:00→鹿島槍南峰8:30~8:40→休憩9:10~9:30→布引山9:50→コーヒータイム10:25~10:50→冷池山荘11:30~12:10(食事)→冷乗越12:25→13:40爺ケ岳南峰13:40~13:50→種池山荘14:20(泊)
(歩行距離 約9.7キロ 累積標高差 約890m)

8月1日(日)5;45種池山荘→8:15~8:45登山口近くの沢でコーヒータイム (歩行距離 約6.4キロ)
8:50登山口⇒八方第一駐車場9:35~9:45⇒みみづく温泉9:50~10:55⇒道の駅安曇野松川11:50~12:30⇒13:00豊科ICより長野道・中央・名神・中国・山陽・姫路東IC⇒自宅19:00着
(走行距離 1015キロ  歩行距離合計約30キロ  累積標高差合計 約2700m)
                       
by hotaka443 | 2010-08-02 22:27 | Comments(0)